1,800円以上の注文で送料無料

リカバリー・カバヒコ の商品レビュー

4.1

676件のお客様レビュー

  1. 5つ

    235

  2. 4つ

    279

  3. 3つ

    122

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2023/10/11

本作品ではある街の新築マンション(アドヴァンス.ヒル)に引越してきたばかり人々がクリーニング屋さん(サンライズクリーニング)の近くにある小さな公園に佇むカバ(カバヒコ)の置物(アニマルランド)に出会いそれぞれの悩みや不安から一歩前進できる物語。 カバヒコが助言したりお告げがあっ...

本作品ではある街の新築マンション(アドヴァンス.ヒル)に引越してきたばかり人々がクリーニング屋さん(サンライズクリーニング)の近くにある小さな公園に佇むカバ(カバヒコ)の置物(アニマルランド)に出会いそれぞれの悩みや不安から一歩前進できる物語。 カバヒコが助言したりお告げがあったりするわけではないところがおもしろい!

Posted byブクログ

2023/10/09

Amazonの紹介より 5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで”リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住まう人々は、そ...

Amazonの紹介より 5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで”リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住まう人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。高校入学と同時に家族で越してきた奏斗は、急な成績不振に自信をなくしている。偶然立ち寄った日の出公園でクラスメイトの雫田さんに遭遇し、カバヒコの伝説を聞いた奏斗は「頭脳回復」を願ってカバヒコの頭を撫でる――(第1話「奏斗の頭」)出産を機に仕事をやめた紗羽は、ママ友たちになじめず孤立気味。アパレルの接客業をしていた頃は表彰されたこともあったほどなのに、うまく言葉が出てこない。カバヒコの伝説を聞き、口を撫でにいくと――(第3話「紗羽の口」) 誰もが抱く小さな痛みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。 本の表紙に描かれているカバ。ピンクが禿げかかっていながらも、愛くるしい目(目の部分も塗装が剥がれて目が潤んでいるように見える)や微笑んでいるように見える口が、なんとも可愛く、自分も実際にあったら、触ってみたくなりました。 触ると、その部分が回復するという噂を信じ、人生に悩んでいる人達が、そのカバがいる公園に訪れます。 全5話で、それぞれ主人公が変わります。共通しているのは、あるマンションの住人。 青山さんの作品といえば、後々に登場人物同士が大きな「輪」で繋がっているという驚きと爽快感、そして温かみがある印象があります。 この作品でも、そういった要素が描かれています。主人公が変わるごとに、前の話での主人公の関係者が登場する面白さがあるので、次はどんな関係者が登場するのか、ちょっとしたワクワク感がありました。 触ると治るといっても、実際に魔法で治るというわけではなく、偶然か必然かはわかりませんが、ある変化が訪れます。 それによって、自信が身につき、人生が変化していきます。 登場人物のそれぞれの悩みは、誰しも経験したことがあるのでは?と思うくらい、ありがちなものであり、その苦悩は共感する部分は多くありました。 自分はこう思っているけれども、ちょっと見方を変えるだけで、もしかしたら考えが変わり、大きく人生が変わるかもしれません。 読んでいるうちに、いつの間にか励まされた気持ちになりました。この作品では、「カバ」に触ると願いが叶う内容になっていますが、誰しも何かしらの「願掛け」があるかと思います。 良くも悪くも、その行為によって、ちょっとした心のリセットになります。 自分だけで考えすぎず、穏やかに周囲と解け合うことも大切だなと感じました。読了後、癒された気持ちになりました。

Posted byブクログ

2023/10/09

心の処方箋小説。 生きているとままならない事の連続だ。 本作は新築分譲マンション『アドヴァンス・ヒル』で暮らす悩める人達の再生の物語。 マンション近くに位置する日の出公園、そこにはカバヒコと呼ばれる古びたカバの遊具があって、自分の治したい部分と同じ所を触ると回復すると言われて...

心の処方箋小説。 生きているとままならない事の連続だ。 本作は新築分譲マンション『アドヴァンス・ヒル』で暮らす悩める人達の再生の物語。 マンション近くに位置する日の出公園、そこにはカバヒコと呼ばれる古びたカバの遊具があって、自分の治したい部分と同じ所を触ると回復すると言われている。 学校生活やママ友、恋愛、家族関係と悩みは人それぞれだけど、どの悩みもリアルで切実だ。 今の苦しい環境を変えたいと願う登場人物達が、カバヒコをきっかけに、自分の心に向き合いリカバリーしていく姿にホッとする。 優しさが心に染み渡る癒しの物語。

Posted byブクログ

2023/10/14

優しいお話! 今までの青山美智子さんの作品は、今のままでいいんだよって肯定してくれる本だった。でも本作品は、回復がテーマだった。上手くいっていたはずだけど、登場人物の不安とか焦りで上手くいかなくなって、そんな時に日の出公園のアニマルライド「リカバリーカバヒコ」に出会う。自分の治し...

優しいお話! 今までの青山美智子さんの作品は、今のままでいいんだよって肯定してくれる本だった。でも本作品は、回復がテーマだった。上手くいっていたはずだけど、登場人物の不安とか焦りで上手くいかなくなって、そんな時に日の出公園のアニマルライド「リカバリーカバヒコ」に出会う。自分の治して欲しい部分と同じところを触ると、治るらしい!読む前までは魔法みたいなファンタジー作品みたいなところがあるのかと思っていたら、やっぱり青山美智子さんならではの人と人のやりとりで感じる優しさの中で、みんなリカバリーしていった。そして、それ以上に回復する登場人物がたくましく描かれていた。回復力は侮れないなと、感じました。 最初の「頭」のところでは、年代が近いってこともあって共感できた。お母さんの「奏斗の頑張ってる姿が嬉しいのよ」っていうセリフが作中でとっても優しくて、今受験生の妹を見ていると、自分もお母さんの気持ちが分かるような気がした。 泣いたところは、ウエディングプランナーのところ。ここでは、不安っていうのは想像力があるからっていう言葉がものすごく響いて、過去に担当したお客さんからの手紙を読んで、泣いてしまいました。 最後の老眼に悩む上司さんのお話はものすごくリアルだなと感じた。まだ体験したことがないけど、忙しい一人暮らしのお母さんを支えようと、長く話してなくて素直になれないところから、近寄っていくのは、未来の自分の姿を覗いてる気がして、ドキドキしてた。お母さん、大変なんだろうなと、改めて感じました。

Posted byブクログ

2023/10/08

心が温まる素敵なお話です。 生きているとさまざまな悩みが生まれるけど、自分自身と向き合うことが大切なんだと感じた。それに気付かせてくれるきっかけを作ったのがカバヒコの存在で、所々で泣きそうになった。 みんなを優しく見守るカバヒコ、どこかにいないかなー。

Posted byブクログ

2023/10/08

青山先生の綴る文章は、不思議と自分のことを書かれているような気分になる。 本作における主人公たちの経験、心情に自分を重ねてしまう。 テストの点数を書き換えたことも、体調が悪いと嘯いてサボっていたら本当に体調が悪くなったこともあったっけ。 「時がおれたちをあの頃とは違う自分まで...

青山先生の綴る文章は、不思議と自分のことを書かれているような気分になる。 本作における主人公たちの経験、心情に自分を重ねてしまう。 テストの点数を書き換えたことも、体調が悪いと嘯いてサボっていたら本当に体調が悪くなったこともあったっけ。 「時がおれたちをあの頃とは違う自分まで運んだのだから。経験と記憶。それなら互いにもっている。充分すぎるぐらいに。」 言い回しも含め、とても心に残った。 大学を卒業し、就職してから友人と遊ぶ頻度が目減りしている。 彼らとの関係性が変わることは時が経つにつれてしょうがないこと。 皆それぞれパートナーを見つけ人生のステップを上がっていく事を横目に、あの頃は戻らないことについて寂しい気分でいっぱいになっていた。 ただ、培ってきた経験と、共に作り上げてきた多くの記憶を糧にこれからも新たな関係を楽しんでいこうと思った。 上記は本作の本筋とは違う部分だが、本筋の「リカバリー」についても共感性が高かった。 治った自分は怪我をする前の自分とは違う自分。 記憶と経験を持った自分。 そんな自分を良くするも悪くするも自分次第。

Posted byブクログ

2023/10/07

サラッとひと晩で読了。心地よく、読みやすく、仕事上がりの心の栄養になりました。 あー、会いたいなー。 カバヒコ...。

Posted byブクログ

2023/10/07

こんな公園があったら行ってみたいなあ。 カバヒコのイラストが可愛くて癒される。 カバヒコは全て受け止めてくれるのが、 いいのかもしれないなあ。 青山さんの小説は何かあっても、必ず良い方向に導いてくれるから安心して読んでいられる。 私が青山さんの小説が好きなのはそれが理由かな。

Posted byブクログ

2023/10/06

青山さんの作品は、文章というかコトバがとても優しくて、読んでいて暖かい気持ちになるので大好きです。本作も思わず微笑んでしまうようなお話でしたが、最後の1ページは号泣してしまいました。とても心に響くラストでした。

Posted byブクログ

2023/10/06

きっとカバヒコは、自分で自分をリカバリーできる力を与えてくれるんでしょうね。 5つのお話、どれも素敵だったけど、最後の『和彦の目』で思わず涙が…(╥ω╥`) やっぱり青山先生の作品、大好きだぁーー!!

Posted byブクログ