日本の歪み の商品レビュー
日本の歪みは、明治維新後の急速な西洋化だけにあらず、日本人の国民性や言語に宿る意識、文化にもありそうだと思った。 養老孟司氏の戦争から戦後に起きたさまざまな出来事への感想がサラッとしていて面白い。
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普通は敢えて考えないようにしている難しい問題。歪んでいても日常生活は支障ない(もしくは支障ないものとして打ち捨てておける)。 自分自身で考えられない私のような人間は、このような本を読むとなるほどなぁと大いに感心し、勉強になる。 立派な先生方のおっしゃることをある程度は理解したり共...
普通は敢えて考えないようにしている難しい問題。歪んでいても日常生活は支障ない(もしくは支障ないものとして打ち捨てておける)。 自分自身で考えられない私のような人間は、このような本を読むとなるほどなぁと大いに感心し、勉強になる。 立派な先生方のおっしゃることをある程度は理解したり共感したりすることで、自分は我が国の抱える問題について無関心ではない、どちらかというと意識高い系の人間であるかのように思ってそれだけで満足感を得ている部分もあるが。 歪みを持ってるのは日本だけじゃないと思うし、歪みについて偉い先生方が鼎談したところで解決するものでもないだろう。しかし、ちょっと立ち止まって考えるのは意味があると思いたい。 この本が多くの人に読まれるといいと思う。 個人的には3人の中では養老先生が好きだ。
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この辺りの『知』に触れると、過去に学んだ日本史や日常見るニュースは、いかに表層だけしか見ていないかがわかる。 明治維新と第二次世界大戦で、2度価値観を変えねばならなかった日本。 うまく新陳代謝したわけでは無く、それもまたやむなしと受け入れたものの歪みの上に構築さ、矛盾に満ち成...
この辺りの『知』に触れると、過去に学んだ日本史や日常見るニュースは、いかに表層だけしか見ていないかがわかる。 明治維新と第二次世界大戦で、2度価値観を変えねばならなかった日本。 うまく新陳代謝したわけでは無く、それもまたやむなしと受け入れたものの歪みの上に構築さ、矛盾に満ち成熟せずに時間だけがたって、国力がどんどん落ちている。 果たして未来はあるのか⁉️ 【怖い話】 ここ30年で世界の昆虫が8割減ったらしい。人口減と原因は同じ。 南海トラフ地震、首都圏直下型地震が起きて日本の経済が壊滅的にダメージを受けたら、巨額の資金わ中国に頼らざるを得なくて、属国になるしかない。
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1人ずつの考えが面白いのに、3人まとまったらどうなるんや?って思いながら読んでました。 幅広いテーマで日本のことを考えられるのでおすすめです。
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この本の題名は『日本の歪み』ですが、もう少し丁寧に言うと「戦後日本の歪み」です。東さんが戦後論を提示して、養老先生に意見を聞くという内容になっています。茂木さんはときどきTwitterと同じ人とは思えないくらい、養老先生の話に上手に補助線を引いています。 この「戦後日本の歪み」を...
この本の題名は『日本の歪み』ですが、もう少し丁寧に言うと「戦後日本の歪み」です。東さんが戦後論を提示して、養老先生に意見を聞くという内容になっています。茂木さんはときどきTwitterと同じ人とは思えないくらい、養老先生の話に上手に補助線を引いています。 この「戦後日本の歪み」を簡潔に表現するなら、日本の文化の上にアメリカ主義を継木してしまったことです。そこに無理があった。しかし、経済発展によりそれが「上手く行った」と見なされ、後戻りできなくなった。そのディレンマが歪みの正体だというわけです。 もちろん、こうしたディレンマは初めてじゃない。明治維新がそうだったし、古くは中国との関係がそうでした。むしろ、それが日本という国の形を作ってきたと言ってもいい。では、どうやってそのディレンマが解消されたかというと、「天災だ」というのが養老先生の考えです。 歴史は「政治が世の中を動かしてきた」という物語を語ります。しかし、それはどこまで本当か。大正デモクラシーから軍国主義への傾倒の間には、関東大震災がありました。江戸時代の倒幕運動の前には、安政の大地震がありました。『方丈記』にも京都の大地震が描かれ、その後に武家社会が到来します。これらの歴史への影響は分析されていません。 2038年までに、70〜80%の確率で南海トラフ地震が来ると言われています。そこでこれまでのシステムが「ご破算」になることで日本は大きく変わるといいます。それが「良いか悪いか」ではなく、そうならざるを得ないだろうと。 「大事なのは平和ではなく日常」という言葉が印象的でした。右だの左だのというイデオロギーは、食べるものに困れば意味をなしません。「どうやって生き延びるか」という地に足の付いた考え方が、これからは必要なのかもしれません。
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さまざまなテーマでの対談は、とても刺激的で興味深かったです。私には難しい部分が多かったですが、勉強になりました。
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歪みは相対的なものなのか絶対的なものなのかよくわからなくなってしまった。「矛盾」=「歪み」なのか、ただ矛盾を孕んだ状態というのは必ずしも歪みではない気もする。 この様な批評家的な方々いるのは否定しないものの、全体的に漂うペシミスティックな感じが、自分には合わない気がした。
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日本社会での生きづらさや居心地の悪さについて論じていた。言葉と現象が違うものになっているのではという話は面白いと思った。一生懸命になれるものを見つけるというところは一つ救いになっていた。
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ふわっと読んでも面白い本。ああ確かに、日本ってそうなのかな、と素直に納得できる所が多い。東さんの本をいくつか読んだ流れで読んだが、養老先生の本をこの流れで読んでみたい。
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独特の視点で論理を組み立てる3者による鼎談。 脳科学者の茂木健一郎が、解剖学者の養老孟司、評論家の東浩紀の意見を引き出しながら、日本がどんよりと浸かっている諸問題に切り込んでいく。3者3様の取組み、話し方に考え方の基盤が垣間見える。共通点を求めることでなく、自由に持論を披瀝し合う...
独特の視点で論理を組み立てる3者による鼎談。 脳科学者の茂木健一郎が、解剖学者の養老孟司、評論家の東浩紀の意見を引き出しながら、日本がどんよりと浸かっている諸問題に切り込んでいく。3者3様の取組み、話し方に考え方の基盤が垣間見える。共通点を求めることでなく、自由に持論を披瀝し合うことで、お互いの理解を深めていく。読者は、その雰囲気のなかで共鳴するなり、反発するなり、自由な読み方で臨める。諸外国と比べたときの我が国の独自性が感じられてくる。
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