はーばーらいと の商品レビュー
読み始めて、「TUGM I」を思い出した。 複雑な家庭環境で育った つぐみ と幼馴染の つばさ 二人の関係は恋人でもなく、兄妹とも違うが、正直で信じられる存在なのがある意味羨ましいと思った。
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はじめはただの青春恋愛小説か?と思ったが、読み進めるに連れて最近話題となった宗教二世について考えさせられる内容だと気づいた。読みはじめと読了後でこんなにも作品に対するイメージが変わったのは久しぶりだ。
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相手を信頼するこいうこと・寄り添って生きるということの美しさと残酷さの描写が好きだった。 さすがよしもとばななさん。 あとがきの「誰もが自分らしく生きることが、巻き込まれた近しい人を傷つけることがあるということを、人の心の動きとして、書いてみたかった」という言葉が印象的。 人それ...
相手を信頼するこいうこと・寄り添って生きるということの美しさと残酷さの描写が好きだった。 さすがよしもとばななさん。 あとがきの「誰もが自分らしく生きることが、巻き込まれた近しい人を傷つけることがあるということを、人の心の動きとして、書いてみたかった」という言葉が印象的。 人それぞれに信念とか考え方が異なる、言ってしまえば親子関係も洗脳だと思う。それでもそういう洗脳の中で自分が正しいと思えるものを選び取り、その道を進む強さを身につけたい。 1番好きだったシーンは、冒頭部分(ひばりちゃんの強さと美しさが際立っていたから)と、手紙と、ひばりちゃんが思っていたことを最後に言ったシーン
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カルト集団の恐ろしさ。良かれと思ってるところがなおのこと始末に負えない。救いが欲しいと思った時もあったけど、つばさの家族のように向き合って耐えて来て今がある、それで良かったと思える。
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他の吉本ばななさんの作品以上に、啓発的なニュアンスを強く感じました。ひばりちゃんが、とてもよく喋るせいかな? 大切に仕舞っておきたいような言葉がある一方で、「凄く胆力がないと乗り超えられない出来事」が多くて、読み返すのはちょっとしんどいかもしれない。 あとがきに書かれていた作者の...
他の吉本ばななさんの作品以上に、啓発的なニュアンスを強く感じました。ひばりちゃんが、とてもよく喋るせいかな? 大切に仕舞っておきたいような言葉がある一方で、「凄く胆力がないと乗り超えられない出来事」が多くて、読み返すのはちょっとしんどいかもしれない。 あとがきに書かれていた作者の好きなシーンは、私も好きです。
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宗教2世の女の子の話。ちょっと謎めいていて共感しにくい部分もあるけど、風景や時間の描き方が美しく、宗教にはまっていく怖さは感じない。風景に溶け込んだ不思議なストーリー。
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表現が生々しく、下世話に感じるところがある。 好みだとは思うが、たとえば芸能人の名前が出てくるところなどで ふっと夢から醒めてしまう感じがあるし ストレートに簡単に酷い事件がいくつも起きてしまうのが 現実はそんなもんだとも思いつつも自分は受け付けなかった。 後半に比べたら、前半のあり得ない熱を帯びたひばりと 年頃の男なのに普通に受け入れているつばさの描写の方が まだ受け入れられた気がする。 僕たちにとって人として正しく生きることは、こうなってしまった人生に対する復讐なのだ というのはよく分かる。 つばさの父親が亡くなったことについて、 高尚なことを考えていた訳じゃない、反射みたいなもの という母親の言い草もしっくりきて良かった。 親とうまくいっていないのに 一緒に過ごしているとふっと戻った感じがして、 これなら縁を切らなくて大丈夫かもと思う というのも分かるし そこで負けずに自分が人でなしなのではと思っても 全力で縁を切らなければいけないのだ。 引っ越すという時が本当はその時だったのだろう。 フジじゃだめなのかと言われて 心揺れはしないけど重い気持ちになるのもそうだ。 自分が悪い気がしてしまうのがとても辛い。 彼らは彼らのかわいく幼い女の子じゃない私のことはいらない。 いらないなら手放してくれればいいのに、 理想の娘の姿を強要してくるのが辛いのだ。 親がそうだとストーカー並みにたちが悪い。 久保からの電話は予想通りでがっかりしてしまった。 無事かと何度も聞いたのに、巧妙に答えていないのがしんどい。 みかん様と呼ばれる人が、良いおじさんというのも 実際ありそうだ。 何かを悪くしようとして始める人はいない。 いや、中にはいるかもしれないが。 良かれと思って始めても、集団でいることで いろんな人の思想が混じりだんだんズレていくのだ。 ままならないなぁと思う。 ひばりは脱出できたけれど、簡単に良かったとか ハッピーエンドだとは言い難い物語だった。
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ひばりちゃん、つばさくん 2人ともなんだか葉っぱの上にある水滴が光に照らされてるみたいにきらきらしてた。 宗教2世の子供がどう生きるか、 すごくタイムリーなテーマで書いてくれている本。そして、希望がある本。 簡単なことは決して言えないのだろうけど、身の回りで、なにかおかしいな...
ひばりちゃん、つばさくん 2人ともなんだか葉っぱの上にある水滴が光に照らされてるみたいにきらきらしてた。 宗教2世の子供がどう生きるか、 すごくタイムリーなテーマで書いてくれている本。そして、希望がある本。 簡単なことは決して言えないのだろうけど、身の回りで、なにかおかしいな、と思う違和感を持てる感覚を、現実の子供たちにも早く身につけてほしいなあと思うし、そこから逃げる勇気を持ってほしい。もちろん、周りの大人が助けてあげられたらそれが一番なのだけど。 でも、悲しいかな、現実は、みんな、首を突っ込まなくていい他人のことには敏感なのに、助けてあげるべき人のことは見ないふりしたりするから、だから、やっぱり、自分の生きる力を信じて生きていくしかないところがあると思う。 ひばりちゃんは、ほんとうに強かった。 でも1人じゃ大きい波にのまれてしまうところを、そっちの方向に行かない踏ん張りを見せれたのは、つばさくんとつばさくんままのおかげに間違いなくて。 こういう社会で生きていくしかないなら、と、でもこういう希望があれば、が成り立っている本だった。 はーばーらいと、読み終わった後に、ひばりちゃんたちがそこに立っているような情景が浮かぶ、そんな本でした。 余談。 最近、自分の中に歪みをとても感じる。 この本がきっかけ、じゃなくて最近連続して小説を読んでて薄々思ったことで、本の中にいる善良な人でさえも斜めにみてしまうクセがある自分に驚いている。 だからか、この本の巻末に、ばななさんが、 こんな恐ろしい時代にやたら善良な彼らを描くのはきれいごとだろうか? と記載してあったことにとてもハッとしてしまった。 そして、きれいごとかもしれないけど、こういう優しさと逞しさがある空間で生きていきたい、と改めて思えた。
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宗教2世の話。 親や家族のゴタゴタとか、ままならなさについてなら読んでいて共感する部分もあるけど、レイプとか暴力もあって読んでいてつらすぎた…。
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久しぶりに読んだばななさん。 宗教2世の話だけど、ニュースになっている現実の方がもっと壮絶なので、割と読みやすかった。 宗教の話はさておき、 タイトルから海を想像した。やはり海辺の街。 そして、ひばりとつばさ。家族以上に家族な大切な人の存在、子供の頃からの。 つぐみとまりあ...
久しぶりに読んだばななさん。 宗教2世の話だけど、ニュースになっている現実の方がもっと壮絶なので、割と読みやすかった。 宗教の話はさておき、 タイトルから海を想像した。やはり海辺の街。 そして、ひばりとつばさ。家族以上に家族な大切な人の存在、子供の頃からの。 つぐみとまりあだと思った。 改めて2人の関係を羨ましいと思った。 そんな素敵な存在がいることを。
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