SNSの哲学 の商品レビュー
NHK100分de名著、ハイデガー回の指南役戸谷洋志さんの著書。 この番組での戸谷さんの解説がとても良かったので書店で見つけて即購入。 創元社の新しい刊行シリーズで、メインターゲットは中高校生。 それ故に、とても読みやすく理解しやすい内容でした。 中高校生や若年層に限らず、 大人...
NHK100分de名著、ハイデガー回の指南役戸谷洋志さんの著書。 この番組での戸谷さんの解説がとても良かったので書店で見つけて即購入。 創元社の新しい刊行シリーズで、メインターゲットは中高校生。 それ故に、とても読みやすく理解しやすい内容でした。 中高校生や若年層に限らず、 大人でもSNSでの振る舞いに悩むことは多々あります。 この本は、SNSでの悩みやモヤモヤに対して解決策を示したり こうしろああしろという指南本ではなく、哲学と紐付けしつつ その悩みの根源って何だろう? 一緒に考えてみない?という寄り添うような内容です。 装丁も凝っていて、側に置いておきたい一冊です。
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久しぶりに本屋をぶらぶらしたときに見かけて買った。SNSとの付き合い方や有効活用については具体的なハウツー本がほとんどの中、本著はその手前の話。つまりSNSとは何か?を著者の領域である哲学を踏まえつつ実直に考えることで付き合い方を再考させてくれる。最近Twitterのおすすめタイムラインに脳を持っていかれる傾向があったの精神衛生上役立った。 哲学との絡め方、口語調で子どもなどにも分かりやすい文体が相まって腹落ちしやすいのが優れており、特にどうして夢中になってしまうのか因数分解されている点が素晴らしいと思う。普段SNSを使うときって何も考えずにとりあえず見ていることがほとんど。そこで一呼吸置いてそもそもなぜ見たいのか?何の情報を得たいのか?を考えるようになった。 SNS自体があまりにも生活の中の当たり前のツールになってしまったため客観的に考えることが難しい中、学問としての哲学が機能することをまざまざと見せつけられた。やはり先人の知恵は偉大である。一方的に「使うのは良くない!」と言うよりも本著は100倍効果的だと思うので学校で課題図書になればいい。
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