墨のゆらめき の商品レビュー
書家の話なのでそちらに重きを置いた作品だと期待したけどそうではなく、三日月ホテルに勤める続力(つづきちから)と書家の遠田が書道を通して友達のような、仕事仲間のような、とにかく仲良くなっていく過程が不思議な話でしをんさんらしい。誰にでも話しかけられやすいチカにかなり共感。代筆や宛名...
書家の話なのでそちらに重きを置いた作品だと期待したけどそうではなく、三日月ホテルに勤める続力(つづきちから)と書家の遠田が書道を通して友達のような、仕事仲間のような、とにかく仲良くなっていく過程が不思議な話でしをんさんらしい。誰にでも話しかけられやすいチカにかなり共感。代筆や宛名書きや書道教室など書家の内容ももっと深掘りしてほしいと思いつつ、やっぱり最後まで飽きない面白さなので満足。大人になると友達になるってなかなか難しいけどこういう距離感でいられるっていい。猫のカネコさんの存在もすごくよかった
Posted by
ちょっとおあつらえ向きな感はあるけど、くすり、ほろり、どきどきといろいろな感情が楽しめる。一泊二日の旅行に持っていきたい感。
Posted by
大人になってから新しい友達ができるということは、とてもウキウキする。その人のどこに魅力を感じて、どこを好きになるか。まるで恋愛みたいだけど、そういう友達のなり方って大人ならではなのかと思ったり。 ほっこりする話でした。私も芸術に触れたいな。
Posted by
書と漢詩に触れたくなります。 遠田薫と続力、二人の凸凹の良い関係がずっと続きますように!と願わせる本です。因みにカネコ氏(猫)の広島弁と佇まいも好きです。
Posted by
三浦しをんさんの言葉は 私の中では 言葉に羽がはえて 気持ちよくスキップしてるように感じます 台詞が軽やかで 最後まで楽しく読むことができました♡ 破天荒でミステリアスな書道家と 振り回されつつも 仕事に実直で誠実なホテルマン 異色な組み合わせなのに しをんさんの魔...
三浦しをんさんの言葉は 私の中では 言葉に羽がはえて 気持ちよくスキップしてるように感じます 台詞が軽やかで 最後まで楽しく読むことができました♡ 破天荒でミステリアスな書道家と 振り回されつつも 仕事に実直で誠実なホテルマン 異色な組み合わせなのに しをんさんの魔法にかかれば 男同士の熱い友情に 読む側も次第に 引き込まれていきました! しをんさんが描く男同士の友情は 本当に天下一品ですね♡ 他にも書の魅力が 存分に味わえるのが素敵でした 漆黒の墨の香りや 艶やかな墨のゆらめき… 目の前に文字が浮かびあがる感じが印象的でした 続編を描いてもらえたら嬉しいな しをん先生 ぜひぜひお願いします!!
Posted by
面白かった! バディもの。 ほのぼの平和で、どう展開するの?と思っていたら、ラスト怒涛でした。 めでたしめでたし。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
amazonのオーディブルとの共同企画だった作品だったからか、とても読みやすかった。そしてさらっとすらっと頭の中に入ってきた。 男二人の物語なのだけれど、最後の口説き文句が男と女の恋愛の攻防とそっくりでほっこりしてしまった(男二人の恋愛の話ではない。友情の話)。 遠田薫は裏表がなさそうな性格そうだ。私もこういう友達欲しい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 都内の老舗ホテル勤務の続力は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ、副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった。AmazonのAudible(朗読)との共同企画、配信開始ですでに大人気の書き下ろし長篇小説。(新潮社さんより)
Posted by
ホテルの宴会や披露宴などの招待状の宛名を書く書家を「筆耕士」というらしい 世の中にはいろんな職業があるものだ 基本的に筆耕士は書の本業の傍ら仕事を請け負う ある老舗ホテルと破天荒な筆耕士の物語 本書で“書画”の見方を学んだ ひと口に「風」といっても暖かい風もあれば冷たい風、柔ら...
ホテルの宴会や披露宴などの招待状の宛名を書く書家を「筆耕士」というらしい 世の中にはいろんな職業があるものだ 基本的に筆耕士は書の本業の傍ら仕事を請け負う ある老舗ホテルと破天荒な筆耕士の物語 本書で“書画”の見方を学んだ ひと口に「風」といっても暖かい風もあれば冷たい風、柔らかかったり強かったり、風にもいろいろある 文字の奥にある情景や想い、ことばを感じることが書画の鑑賞だそう 最近はめっきり字を書くことが減ったけれど、たしかに手書きの文字には感情があった 見た目は美しいけど荒々しくも書は繊細な書画家と実直なホテルマンの邂逅 人も外見だけではわからない その人の奥の奥にある真の姿を感じて、はじめてその人を知る それはまったく書と同じ しかも書の起源なんて人類の起源ほどに長い 書家の遠田とホテルマンのチカ、そして子どもたち、代筆で紡がれるチカの奇想天外な空想、ずっと読んでいたくなるほど気持ちのよい物語 遠田が飼ってる猫のカネコ氏が好き、読了後のページに足あと残ってるし 表紙がまたイイ
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久しぶりに三浦しをんを読んで、ほんとはずれなしだと改めて感じた。こんなに笑えて泣けるお話があるかね。遠田薫がとにかく魅力的。これはぜひ映画化してほしい。でもこんな書を誰が書けるか、とも思う。いや、私は書について全然知らないから分からんけど。遠田が何か恵まれない少年時代を送ったことは随所に出てくるので、最後も特に驚きはしないけど、末山組に出会えたこと、遠田夫婦に出会えたこと、書に出会えたこと、涙なしでは読めない。でも一番は、続が急に代筆屋をやらされた、遥人君の手紙の文面。まじで続、天才かよ!いや、三浦しをんが天才なんだけど。まじで泣けた。ここだけ3回繰り返し読んだわ。遥人君の友達のツッチーはまじでかっちょいい。こういう子がほんとにいてほしい。いやー、続編出ないかなー。表紙のこれは何なんだろう。ちょっと不気味だよね。
Posted by
この著者の作り出すキャラが好き。 「クセ強」さんだけど、人として魅力的。 今回もホテルマンのチカが 職業意識バッチリの有能社会人なのに きまぐれ書道家の遠田に振り回され ちょっと仮面はがれて、いい感じ。 あと、書道教室に通う生徒に頼まれて ふたりで代筆屋をやるエピソード。 急に...
この著者の作り出すキャラが好き。 「クセ強」さんだけど、人として魅力的。 今回もホテルマンのチカが 職業意識バッチリの有能社会人なのに きまぐれ書道家の遠田に振り回され ちょっと仮面はがれて、いい感じ。 あと、書道教室に通う生徒に頼まれて ふたりで代筆屋をやるエピソード。 急になんか乗り移ったかのように 言葉を紡ぎ出すチカが怖い(笑) ほんわかムードで締めるかと思ったら どんでん返しがあって驚いたけれど これもまた素敵なバディものでした!
Posted by