墨のゆらめき の商品レビュー
読んでいたら、墨の匂いがして書かれた文字が見えるような気がする。仕事上で付き合いがはじまった二人だが、これからも長く続いていきそうな気配。猫のカネコもいい味出してる。
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書の奥行きを丁寧に描写してあり、書道本来のもつ味のようなものを教えてくれたところがよかったです。お笑いの兼近さんが、「努力は、みんなしていると思う。方向が違うだけ。正しい方向を教えてくれる人に巡り会えなかった人達に『努力してない』と決めつけないでほしい」という話を思い出しました。...
書の奥行きを丁寧に描写してあり、書道本来のもつ味のようなものを教えてくれたところがよかったです。お笑いの兼近さんが、「努力は、みんなしていると思う。方向が違うだけ。正しい方向を教えてくれる人に巡り会えなかった人達に『努力してない』と決めつけないでほしい」という話を思い出しました。どこで出会いがあるか分かりませんね。
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書家の遠田とホテルマンの続の交流。 友だちって作るものじゃなくできるものなんだなーとか、学びって後からでも本人次第でできるんだなーとか、考えた。 モノトーンの装丁と行間からも書道の墨の匂いや色を感じたし、パンダのくだりではパンダさえもモノトーンなことに作者のうまさを感じた。
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久しぶりの三浦しをんさん。ブクログの記録によると、一年以上、間が空いてしまっていたよう。本作は、図書館でたまたま見かけ、何やら話題になっていた記憶があったので、三浦しをんさんなら間違いはなかろうと借りてみることに。 前置きが長いなあと思っているうちに、いつの間にか終盤に差し掛かっ...
久しぶりの三浦しをんさん。ブクログの記録によると、一年以上、間が空いてしまっていたよう。本作は、図書館でたまたま見かけ、何やら話題になっていた記憶があったので、三浦しをんさんなら間違いはなかろうと借りてみることに。 前置きが長いなあと思っているうちに、いつの間にか終盤に差し掛かっていた印象。読み終わってから、実はオーディブル用に書き下ろされたものだと知って、なるほど納得した。ながら観ならぬながら読みが可能なら、確かにぴったりだと思える感じの、さらっとしていながら、なんとなく先が気になって、ずっと読んでしまうけれど、読んでいても疲れない、お茶菓子のような一冊だった。 読み終わってみても、やっぱりなんとなく先が気になる。次はいつ出るのかしら。
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そんなの理想じゃん、って言いたくなるかもしれないけど、そういう世界もあるかもよと信じたくなるやさしいお話。癒される。
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ホテルマンと筆耕士の書道家の交流を通した友情?の物語。基本的に悪い人間も出てこず、読後も悪くない。代筆業の手伝いを通して友情を深めつつ、たまに見せる書の描写はお見事。書の世界は面白いなと感じた。さっと読めるのでオススメ。
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遠田には何やらつらい過去がありそうだと思ったらやはり、だった 相性が良かったのと、チカがまわりに恵まれほんわか生きてきて身についた優しさが、ふたりの距離を縮めたのだろう 書の師匠夫妻が亡くなり、中村氏の隠退もあり…わざと遠ざけるような素振りを見せた遠田、それでもチカが遠田に会いに...
遠田には何やらつらい過去がありそうだと思ったらやはり、だった 相性が良かったのと、チカがまわりに恵まれほんわか生きてきて身についた優しさが、ふたりの距離を縮めたのだろう 書の師匠夫妻が亡くなり、中村氏の隠退もあり…わざと遠ざけるような素振りを見せた遠田、それでもチカが遠田に会いに行って、仲良くし続けることを選んでホッとした カネコがいい味出してる〜
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2人の男の友情物語でした。終盤の展開には少し驚きましたが、はるとくんとカネコ氏の存在が良いアクセントになっていました。自分は字が下手なので、薫がうらやましいです。本格的に、チカとの代筆屋としての物語も読みたいですね。
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「舟を編む」以来の三浦しをん作品。ホテルマンと書道家の掛け合いがとても良かった。2人のキャラも立ってて読後感もスッキリ。
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書についてだけでなく、建物や道、人の情景描写がやけに丁寧だなと感じていたので、後付の「Audibleのために書き下ろされた」という記載を目にして納得。 実にいい働きをしてくれるカネコ氏の肉球は、Audibleでは見られないので、紙の本を読んでよかった。 「話しかけやすい」体質...
書についてだけでなく、建物や道、人の情景描写がやけに丁寧だなと感じていたので、後付の「Audibleのために書き下ろされた」という記載を目にして納得。 実にいい働きをしてくれるカネコ氏の肉球は、Audibleでは見られないので、紙の本を読んでよかった。 「話しかけやすい」体質のホテルマンと少々下品で自由奔放な書家という組み合わせがおかしくも心地くて、シリーズ化してほしいと思った。 でなければ、「君去春山誰共遊」なのはたしかだ。
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