魔女の原罪 の商品レビュー
ミステリィとしてのキレは今ひとつに感じましたが、法廷の描写などは現実的で、作者のバックボーンが活かされています。 また、一見特殊と思われる設定に合理的な理由が付いている点には感心しました。
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362ページ 1700円 2月19日〜2月23日 高校2年になった和泉宏哉は、両親の経営する病院で透析治療を受けていた。共に透析を行っていた同級生の杏梨は、魔女と魔法使いの違いは何かと聞いてくる。魔女狩りについて調べていた杏梨が遺体となって見つかり、宏哉の母が逮捕された。18年前の高校生殺害事件との関わり、母が隠していた真実とは。 何か変な感じが町全体から感じられる。学校も防犯カメラが設置され、校則はなく、すべて法律で判断される学校。共に治療を受けていた杏梨が血を抜かれた状態で発見され、母が逮捕されるという衝撃の展開。法律や裁判の詳しすぎる話に時々辟易してしまう。
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『彼女は生まれながらにして魔女だった』 めちゃくちゃ重い話だった。罪を犯した親から産まれた子供は、生まれた時から汚れた血を受け継いでいる。自分の親に意見を言えない子供。子供の人生を決める親。こんな関係は幸せになれない。こんな事が当たり前になっているこの町はおかしい。自分の親にまっ...
『彼女は生まれながらにして魔女だった』 めちゃくちゃ重い話だった。罪を犯した親から産まれた子供は、生まれた時から汚れた血を受け継いでいる。自分の親に意見を言えない子供。子供の人生を決める親。こんな関係は幸せになれない。こんな事が当たり前になっているこの町はおかしい。自分の親にまっすぐ立ち向かおうとする主人公が、事件の真相を解明していく。
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★3.5 医療×法廷ミステリ そこに魔女狩り、閉鎖的村社会の掟をエッセンス 何も問題行動起こしてないなら、親は子を信用しようよ…とため息つきたくなる展開。 最近読了した、うさぎの町の殺人と重なる点も。
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主人公の母親は、医療従事者だ。それなのに血液を浄化したところで、なにかが変わるわけでもないことがわからないのかなと思った。血液より、DNAでは?と。 そういえば、007シリーズにDNAを入れ替えて、別の人種に変わるという悪役がいたのを思い出した。現実にはない技術ではあったが。 加害者家族というだけでなく、人はどうしようもない苦しみを感じると、カルト的なものに救いを求めてしまうものなのだと思う。 これまで、世間を騒がせた事件の犯人の家族は、悲しい結末を迎えている人がいる。 子供の頃、近所にいた子を思い出した。父親が⚪︎人で服役中と聞いた。 昭和の田舎町のこと、嘸かし生きづらかったに違いない。 母親と共に、苦しみながらも強く生きていたのを覚えている。 決して犯罪者にはならなかった。普通に接していた人もいたから。
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鏡沢高校が、校則はないけど法律を遵守する理由。 鏡沢町のカツテと新しく越してきた住人との、対立の理由。 女子高生死体遺棄事件の理由… 真相が早く知りたくて、ページをめくる手が止められなくなったのは久々だー。
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先日ネット上で、千街・松恋・某の三者による、昨年のベストミステリ談義を読んで、そこでトップに選ばれたのが本作。”法廷遊戯”は結構楽しんだ記憶があるし、それならばってことで読了。そこで挙がった他作品を読んでいないから比較は出来ないんだけど、楽しめはしたけど、ベストかと言われると…。...
先日ネット上で、千街・松恋・某の三者による、昨年のベストミステリ談義を読んで、そこでトップに選ばれたのが本作。”法廷遊戯”は結構楽しんだ記憶があるし、それならばってことで読了。そこで挙がった他作品を読んでいないから比較は出来ないんだけど、楽しめはしたけど、ベストかと言われると…。法律が校則ってところから語り起こされるし、スクールロイヤーも絡んでくるから、私人が絶対正義を振りかざすことの危うさに迫る作品かと思って読み進めると、次第に違う風景が浮かび上がってくる。タイトルがこれな訳だし、魔女が絡んでこない訳ないんだけどね。そして終盤、専門の法廷風景もやっぱり登場して、ショッキングな真相が明かされる。ただ、ムラ社会設定があるとはいえ、なかなか無理のある決着かな、と。
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筆者の「幻告」の感想にも書いたが、本当に多彩な方だ。この作品も本当にびっくりするような発想を見事に作品に仕上げている。ただ、「幻告」は私の観戦に見事にヒットしたが、この作品は残念ながら私には合わなかった。深く書けないが結末がとても残念・・・
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級友同士の高校生、宏哉と杏梨が透析をする場面から、物語がスタートし、何が始まるのだろう?と惹き込まれる。そして、杏梨が遺体となって見つかり、宏哉の母がその件に関わっているとされ、逮捕される。正義感の強い宏哉、医師でクリニックを経営する父、そこで臨床工学技士として務める母、温かく...
級友同士の高校生、宏哉と杏梨が透析をする場面から、物語がスタートし、何が始まるのだろう?と惹き込まれる。そして、杏梨が遺体となって見つかり、宏哉の母がその件に関わっているとされ、逮捕される。正義感の強い宏哉、医師でクリニックを経営する父、そこで臨床工学技士として務める母、温かく絆が強い家庭として描かれていた。そこには、母が罪を犯す要素が全く感じられなかったので、この展開がどうなるのか、どんな背景が隠されているのか、益々惹き込まれていった。 しかしながら、自分には結末が物足りなく感じたので、残念だった。新感覚で、興味を惹きつける展開までは良かった。
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もし、そういった犯罪気質(?)のようなものが受け継がれてしまうのだとしても、血液ではなくて脳の構造とか遺伝子の問題では?と思ってしまった。でもそういう結論に至ってしまうほどに追い詰められてしまっていたのでしょうか…。加害者家族だけを集めるという発想が目からウロコでした。
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