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白ゆき紅ばら の商品レビュー

3.5

99件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    42

  3. 3つ

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2023/07/07

ひたすら重くて不快な話ではあったけれど、その中で、良くも悪くも自分らしく生き、自分の境遇を嘆き悲しみ諦めることをしなかった祐希だけが救いだったように思う。 もしこれが、紘果目線だったら、とてもじゃないが最後まで読む気にはなれなかった。 唯一まともで大人だった祐希。「“かわいそう...

ひたすら重くて不快な話ではあったけれど、その中で、良くも悪くも自分らしく生き、自分の境遇を嘆き悲しみ諦めることをしなかった祐希だけが救いだったように思う。 もしこれが、紘果目線だったら、とてもじゃないが最後まで読む気にはなれなかった。 唯一まともで大人だった祐希。「“かわいそうな”子を助けたい」という歪んだ正義(いや、単なるエゴか?)を持った大人のとことんねじ曲がった話だなぁと思う。 グリム童話に出てくるような初めは不幸な少女たち。彼女らがどう不幸なのかを詳細に知ってしまったような…そんな気持ちになった。

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2023/07/03

暗いお話し嫌いじゃないけど これはあんまり響かなかったかな~ キャラクターを好きになれなかったせいかも。

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2023/06/25

読む前はなんとなくマイナスな感想しか目につかなかったけど、実際読んでみると私的にはそんなことはなかったなぁ。 行き場を失った母子を保護する施設から逃げ出した主人公が、残してきた友達を助け出して一緒に人生を歩み出すお話。まともじゃない人たちの中で子供時代を生きてきた先に、まともな大...

読む前はなんとなくマイナスな感想しか目につかなかったけど、実際読んでみると私的にはそんなことはなかったなぁ。 行き場を失った母子を保護する施設から逃げ出した主人公が、残してきた友達を助け出して一緒に人生を歩み出すお話。まともじゃない人たちの中で子供時代を生きてきた先に、まともな大人と出会えたのはラッキーだったんだろうな。そのまままともじゃない人たちと生きていくしかない人もたくさんいるんだろう。 序盤からずっと暗い話だったけど、希望が見えるラストでよかった。

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2023/06/22

お金や権力のある人が、自分の私利私欲のために生活に困っている人や子どもを利用する。前半は重くて暗い話で読み進めるのに苦しくなったけど、そうじゃない大人や友人が周りにいて、その人たちに助けを求めて安心できる生活を得られたことにホッとして読み終える。今も今までも過ごしてきた環境は、穏...

お金や権力のある人が、自分の私利私欲のために生活に困っている人や子どもを利用する。前半は重くて暗い話で読み進めるのに苦しくなったけど、そうじゃない大人や友人が周りにいて、その人たちに助けを求めて安心できる生活を得られたことにホッとして読み終える。今も今までも過ごしてきた環境は、穏やかに過ごせる場所であることに感謝。

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2023/06/19

今まで読んだ寺地はるなさんの小説は、テーマは重くてもあまり暗い印象にならないイメージだったので、今回は重い上に暗くて、途中読んでいて苦しくなってしまった。 最後には救いがありそこは安心して読める。 一穂ミチさんの『光のとこにいてね』とどこか重なるところがあった。

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2023/06/18

※ 普通と違う環境に身を置く主人公(祐希)が、 家族という名目で誤魔化された支配から 逃げ出して自分の人生を歩く物語。 [子どもの頃に子どもであることを許して もらえなかった人間]この言葉が重かった。 ヤングケアラーとして育った主人公が 絶望の中にありながらも自由を求め、 必...

※ 普通と違う環境に身を置く主人公(祐希)が、 家族という名目で誤魔化された支配から 逃げ出して自分の人生を歩く物語。 [子どもの頃に子どもであることを許して もらえなかった人間]この言葉が重かった。 ヤングケアラーとして育った主人公が 絶望の中にありながらも自由を求め、 必死に手を伸ばす姿に胸が詰まりました。

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2023/06/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

行き場のない母子をボランティアで住まわせてお世話をする「のばらのいえ」。そこに身寄りのなくなった親戚の子として育てられることになった主人公祐希。始めは理想を掲げ機能していた「のばらのいえ」は段々と危うさを増していく。 最近、女流作家さんが書く小説は似た設定が多いなぁと読み始めは食傷気味だった。でもそこはさすが寺地はるなさん!いつの間にか引き込まれていました。 八方塞がりの窮地である主人公に手を差し伸べるキーマンが作中に数人現れる。その中の一人の台詞。 「はっきり言うけど、この世はクソだよ。あなたも僕もその中でもがいている。くその種類が違うだけ。それでも生きていくしかないんだろうね、だって死ぬのってけっこう難しいから」 世界の醜さを的確に捉え、失望しながらも人へ優しい手を差し伸べる。醜さを知っているからこそ、そこには嘘のない真心があるように思える。 他にも、理想論かと迷いながらも、人が助け合っていく世界を信じ、自分がその世界の一端を担う人間になれると信じたいという教師が登場する。そういう人間が一人、二人といることで、その優しさのバトンが受け継がれることで、世界の美しさを保って行きたいと願う心。ここにも、実際の醜さを受け止めている前提が窺い知れるといえないだろうか。 醜さを極めてきている今の世の中に、何とか歯止めをかけ光を繋げたいと願う作者の思いが伝わってきた。

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2023/06/11

嫌な感情を抱くような登場人物が多いが読みやすい文体と、境遇や言動をそれぞれを引き立てるようなキャラが話を盛り上げていてよかった。

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2023/06/10

ずっとドキドキざわざわしながらの読書だった。 彼女は最初は本当に祐希を守って育てていこうと思っていたのではないかな。 そうならなかったのは、彼女自身の問題とあいつ、、あいつ〜!「胸〇〇悪い」ってこういうことか、と。気味が悪いし怖い登場人物だった。 目の前に道がいくつもあって、ど...

ずっとドキドキざわざわしながらの読書だった。 彼女は最初は本当に祐希を守って育てていこうと思っていたのではないかな。 そうならなかったのは、彼女自身の問題とあいつ、、あいつ〜!「胸〇〇悪い」ってこういうことか、と。気味が悪いし怖い登場人物だった。 目の前に道がいくつもあって、どこへでも行けて、いつでも帰ってこられる場所があるということの豊かさと、あたりまえではないことをしみじみと感じました。

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2023/06/08

なんだか嫌な人ばかり出てくる本。でも、主人公が前向きというか、感情移入しやすい行動をとるので、まあまあ読み進められました。保護者がダメな場合、子どもはどうやってそこから抜け出したら良いのか難しい。特に、自己肯定感を殺されたり、物理的に囲われたら…。あとは実の母親だとなかなか切れな...

なんだか嫌な人ばかり出てくる本。でも、主人公が前向きというか、感情移入しやすい行動をとるので、まあまあ読み進められました。保護者がダメな場合、子どもはどうやってそこから抜け出したら良いのか難しい。特に、自己肯定感を殺されたり、物理的に囲われたら…。あとは実の母親だとなかなか切れないだろうし。 嫌な気持ちで読み始めたものの、やっぱりのめり込んで一気に読みました。たまーにいた、善き大人が読書中の救いでした。

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