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名探偵のはらわた の商品レビュー

3.4

62件のお客様レビュー

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2024/10/31

前から気になってた作家さん。 バズってる「名探偵のいけにえ」の前に、と思って読んでみたら、めっちゃ面白いエンタメ系ミステリー小説だった! 先が気になってあっという間に読了。 トリックは若干読めるけど、それを二重にも三重にも上回る仕掛けがあって伏線回収やどんでん返しに驚きっぱなし。...

前から気になってた作家さん。 バズってる「名探偵のいけにえ」の前に、と思って読んでみたら、めっちゃ面白いエンタメ系ミステリー小説だった! 先が気になってあっという間に読了。 トリックは若干読めるけど、それを二重にも三重にも上回る仕掛けがあって伏線回収やどんでん返しに驚きっぱなし。 そもそも設定が斬新。 ついていけない人もいるかもなレベルで。 私は映画も本も実話ベースのものが好きで、そうなるとだいたい社会派作品になるのだけど これは実話ベースでありながらハイパーエンタメになっていて新しい。 私の好きな「一見狂った人間による殺人だけど、本人(犯人)にとっては動機も手順もきちんと理由がある」パターンのミステリーでもある。 これは基本的に「犯人が自供して初めて動機や手順が分かる」ことが多いんだけど、今作では奇抜な設定ゆえに「探偵役が犯人の動機と手順を推理して先回りする」ことができていたので珍しいお話だったかもしれない。 表紙の女の子(作中では女優さん)、何度か名前は出てきたから今後があればぜひ出てほしい。 作家さんは同世代。プロとして堂々たる人気を誇っててすごいなーと思う。 もう若手扱いされる年齢ではないよな…とわかって入るけど改めて自分に言い聞かせた。

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2024/10/06

純文学の鬼才、クレイジーは村田沙耶香んだと思っていて、ミステリー界では白井智之さんだと思っている。 鬼才、クレイジー白井さんにしては、ドン引きワードが控えめで、ロジックを楽しみたいという人にお薦めしやすい。 

Posted byブクログ

2024/08/31
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この人の作品を読むのは3作目。 一筋縄ではいかないんだろうな〜と思って読んでいたけど、案の定の展開に。 いきなり重要人物が死んで裏切られて実際の事件をオマージュして多重解決をしてヤクザが抗争しててファンタジーしてて、どう考えても詰め込みすぎなのにムダがないというか、ミステリとしての完成度が高くて最高でした。この作者の本格モノが読みたいと思ったら名探偵のいけにえがそうっぽくてめっちゃ楽しみ。

Posted byブクログ

2024/08/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

過去の事件の模倣犯ではなく、そのときの真犯人が現代に蘇って似た事件を起こすという設定が面白かった。自然と過去の事件の情報を洗い直すことになるし、そこで新事実が判明したりする。二重に事件を解決していくという離れ技が出来てしまうのは、伝説の名探偵も現代に蘇ったから。 地獄から蘇ってくるなんて設定は現実味はないのだけれど、推理小説としてしっかりと伏線がはられ、点と点が思わぬところで繋がり、矛盾なく解決していくさまは見事だった。思い返してみても、無駄なものがひとつもない。オマージュがこんなにうまくハマることってあるんだ。 探偵のキャラクターも面白い。生ける菩薩のような浦野、真面目な若者はらわた君、口も素行も悪いが名探偵の古城。特に古城のセリフは皮肉が効いていて好みだった。 どの事件も驚きと共に楽しませてもらった。

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2024/08/08

設定が特殊で現実離れしてる本作のような作風は本来あまり好まないが、インパクトや伏線回収が素晴らしいのでとても楽しく読めました。

Posted byブクログ

2024/08/08

白井智之の小説を読んでるとよく登場するのが「未成熟な探偵」で、今回主人公となる原田亘(通称:はらわた)もそのような”外しがち”な初々しさを感じさせる探偵だ。テストの点数でいうと大体80点くらいのところまでは行くのだけど、最後の詰めが甘く「真相」あるいは「真犯人」を突き止めるところ...

白井智之の小説を読んでるとよく登場するのが「未成熟な探偵」で、今回主人公となる原田亘(通称:はらわた)もそのような”外しがち”な初々しさを感じさせる探偵だ。テストの点数でいうと大体80点くらいのところまでは行くのだけど、最後の詰めが甘く「真相」あるいは「真犯人」を突き止めるところまでは至らない。しかしそれによって話はいくつもの推理が示されることとなり、多重解決ものとしての面白さがふんだんに盛り込まれていく。でもじゃあどうやって真相に辿りつくの?という不安が生まれるわけだが、そこはまた別の名探偵を登場させることでちゃんと解決させてしまう。この「80点代の推理」っておそらく完璧な推理よりも作るのはずっと難しいはずで、しかも構成や台詞上、違和感の無いものに仕上げるのは至難の業だ。白井智之はそれを平然とやってのける。驚異的。どんな脳みそしてんだよ。 そして今作もぶっ飛んだ設定はあって、「かつて死んだはずの殺人鬼が別の誰かに乗り移って事件を起こす」ということや「名探偵が蘇る」なんて奇妙奇天烈な展開が結構な頻度で起こる。こういう特殊設定を活かした物語作りもこの作者の持ち味なんだろうな。猟奇性とゴア描写を下品にならず、しかしつまらなくもせず描写できるバランス感覚も好きだし、登場キャラの台詞まわしも良い意味で軽い。というわけで、本格ミステリーよりも特殊設定のミステリーの方が興奮するような方にはおすすめしたい。私のことだが。

Posted byブクログ

2024/08/06
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この人の作品はB級オカルト映画を観ている感じになる。 名探偵が死んで蘇ったと思ったら中身が残念だし、事件がけっこうむごい…。 この本の最後の事件はちょっと面白かったかな。

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2024/07/27
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過去に凄惨な事件の舞台となった土地で連続放火窃盗事件が発生 犯人を突き止めるべく探偵とその助手である原田亘が現地へ赴くのだが… この方の作品はメインの推理が終わってまだ半分以上ページが残っているのでその後どうなってしまうのかワクワクします

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2024/07/22

二階で茹で死にの衝撃で読んだが、同じ衝撃は得られなかった。ただ人間を動物的に描く作風を理解することができた。

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2024/06/26

久しぶりに、名探偵が出てくるミステリを読んだ気がします。 作中では、主人公の原田亘ことはらわたの成長が見られ、楽しく謎解きを一緒に考えながら読むことができました。

Posted byブクログ