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「発達障害」と間違われる子どもたち の商品レビュー

3.9

51件のお客様レビュー

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2024/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ペアレンティングトレーニング」に続いて2冊目の成田さんの本。 元々はこちらを先に図書館予約したのですが、予約数が多すぎて私の考えていた読む順番が逆になりました。 海外生まれ、多言語環境で育った我が子は発語が遅い上に3才を過ぎても3ヶ国語が混ざった状態でした。本帰国後の検診で案の定引っ掛かり、発達相談を受けた前後から私の不安感が一気に高まると同時に、「大人の予想外のことをする扱いにくい子どもを全て発達障害の枠に押し込もうとしてやいないか」という思いもあり、あれこれ調べるなかで成田さんの本を知りました。 あまりの人気(?)で図書館予約の順番を待つ間に我が子に関する発達障害の心配はなくなったものの、育児の悩みは尽きないし、成田さんが何をどのように書いているのか知りたい気持ちは褪せなかったので興味深く読みました。 ペアレンティングと内容が被る部分はあるものの、こちらも容赦なく私に刺さり、刺さりすぎて打ちのめされるほどでした。 ペアレンティングと重なる部分としては、まずは子どもの生活リズムを見直すこと。 現代にしては少数派とされるくらいの早寝早起きが子どもにもたらす効果たるやいかに。我が家は比較的実行できているけれど、振り返ってみると確かに攻撃性が増したりするのはリズムが乱れた時に多く、それは大人である私も然り 。 それ以外では ・「子どもは叱られると不安と攻撃性が増します。(中略)不安と攻撃性から出た行動から(中略)『発達障害』と間違われることがあります」 ・「子どもに与えるべきは『寝る・食べる・逃げる』というスキル」  ⇒心身を犠牲にしてまで何かをする必要はないということ⇒不当な労働環境から脱することができる ・「親が頑張ることで、子どもが自分で感じて考えて、行動する機会を奪っているのです」 ・子どもに役割を与えて、その子がいないと生活が回らないような環境を作る→親が子に「ありがとう」と言う機会が増える→子どもの自己肯定感を押し上げる ・「親が子の失敗を(感情的に)叱らないと子どもは失敗した人のことを許せるようになる」 が強く心に残りました。 この本に向かって「あぁもう本当に申し訳ありませんでした」と土下座したくなる内容が多く、それ以外にもなるほどと思える学びの多い一冊でした。 我が子を優秀に育てることには固執しないけれど、心身ともに健やかに育てたい。そんな私の思いにも優しく、時に厳しく寄り添ってくれるなと思いました。 成田さんが仰る通り、昨今「発達障害」という言葉が一人歩きしている感があると思います。確かに原因や病名がハッキリした方が方向性が見えて良いというのは痛いほどよく分かるのですが、曖昧で謎だらけなのが子ども。 ペアレンティングに書いてあった通り、大人はいつも一枚上手で笑顔を保つことが何より大切で、大人にとって都合の良い「いい子」である必要はないということを我々大人や社会全体が学び直さないと、この日本における子育ては辛く苦しいものであり続けるように思いました。 子育てしてると、子以上に自分を育ててる感が強まります。

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2024/02/23

タイトルに惹かれて読んでみたが、結局は早寝早起きを基本とした生活リズムを整えることだ、という内容だった。これは昔も今も変わらず子育てには大切なことだ。問題はこの基本的に大切なことができにくい社会的環境になっていることではないかと思った。そして、このような状況にある子育て世代をどう...

タイトルに惹かれて読んでみたが、結局は早寝早起きを基本とした生活リズムを整えることだ、という内容だった。これは昔も今も変わらず子育てには大切なことだ。問題はこの基本的に大切なことができにくい社会的環境になっていることではないかと思った。そして、このような状況にある子育て世代をどうサポートしていくのかということだ。著者の成田さんは、このような方々へのサポートをしておられるとのこと。子供の育ちに悩むより多くの方々に、広くサポートの手が差し伸べられるようと願っている。

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2024/02/13

発達障害が急に増えたと思ったいたらこういうことか。ただ、鵜呑みにしてしまうのも良くないだろう。まずは、早寝早起きから。これが一番大事なことらしい。

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2024/02/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルが、最近気になっていたこと(身近に発達障害では?と感じる子供が増えたと感じていた)と重なったので読んでみた。 ・寝かしつけが遅くなっている場合、早寝よりも、まずは早起きを習慣化させる(人にとって夜間の睡眠時間の確保はとても重要) ・発達障害の診断は医師のみが出来ること(生育の様子を知ることも必要。細かく定義されている。) ・発達障害のような症候があるのは、生活習慣のみが原因の場合もある ・脳が育つ順番は絶対に「からだの脳」→「おりこうさんの脳」→「こころの脳」 ・「からだの脳」、「おりこうさんの脳」が育てば「こころの脳」は9歳ごろから発達する 読んでみて良かった。生活のリズムを整えることは、子育ての土台になるとても大切なこと。 発達障害とは無縁だと思っている子育て中の方にもぜひ読んでもらいたい本だった。

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2024/02/04

作者の経験やいくつもの研究結果から子どもたちをみていった本作。生活習慣や睡眠時間が能力や社会性に影響を与えるということ。それが大切っていう話し。

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2024/01/23

元小学校教員の立場、また子を持つ親として「もっと早く出会いたかった!」と思える本でした。 小学校で年々見られる「グレーゾーン」の子の増加がとても気になっていました。その理由は何か、脳科学からの視点、そして35年精神科医として児童・生徒とそのご家庭と接してきた著者の経験を踏まえて...

元小学校教員の立場、また子を持つ親として「もっと早く出会いたかった!」と思える本でした。 小学校で年々見られる「グレーゾーン」の子の増加がとても気になっていました。その理由は何か、脳科学からの視点、そして35年精神科医として児童・生徒とそのご家庭と接してきた著者の経験を踏まえて知ることができました。 特に脳の三段階の成長の話は大変勉強になりました。 子どもの脳の成長、あるべき段階については子どもに携わる方全てに読んでいただきたい内容でした。 大変おすすめです。

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2024/01/01

兎にも角にも、まずは規則正しい生活をすること。 両親共働き家庭が増え、それに伴い、子どもの生活リズムも自然と両親に合わせたものになっていると考えたら、子どもの睡眠時間が減っているのも頷ける。 ただ、その生活リズムの改善を学校が保護者にお願いできるか。と言われると昨今の中では難しい...

兎にも角にも、まずは規則正しい生活をすること。 両親共働き家庭が増え、それに伴い、子どもの生活リズムも自然と両親に合わせたものになっていると考えたら、子どもの睡眠時間が減っているのも頷ける。 ただ、その生活リズムの改善を学校が保護者にお願いできるか。と言われると昨今の中では難しいだろう。だから、ぜひ保護者にこの本を手に取ってもらって、生活リズムの見直しをするきっかけにしてもらいたい。

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2023/12/31

中学校教員の妻が自分のクラスには自閉傾向にある生徒が多いという。全体的に発達障害と思われる子どもの数が増えているという。しかし、それは本当にそうなのだろうか。単に今までならちょっと扱いにくい子を発達障害という名前で呼んでしまっているのではないか、そんなふうに感じていた。同じ著者の...

中学校教員の妻が自分のクラスには自閉傾向にある生徒が多いという。全体的に発達障害と思われる子どもの数が増えているという。しかし、それは本当にそうなのだろうか。単に今までならちょっと扱いにくい子を発達障害という名前で呼んでしまっているのではないか、そんなふうに感じていた。同じ著者の最新刊を立ち読みしていて、先に本書が出ていることを知った。ちょうど書店に並んでいたので2冊とも買って、先にこちらを読んだ。正月帰省2日目。読了。わかったことは、子どもはまず原始人に育てるということ。からだの脳(大脳辺縁系や脳幹など)をまずは育てるということ。そのためにはとにかく睡眠時間をしっかりとるということ。朝早く起きること。昼寝は短めにすること。そうすることで寝付きも良くなるということ。セロトニンが多く分泌されれば、精神的にも落ち着くということ。そして、脳はいくらでも改善できるということ。まずは親がしっかり睡眠を取るのが良い。僕の場合、仕事が遅い時間のため、夜中3時頃に寝て、朝9時頃起きるというのが習慣になっている。朝日をしっかり浴びられていないのは問題かもしれない。そういう生活もあと1年。まあ、自分のことより、夜中にゲームをしているという自分の子どものことが問題。一人暮らしをしているからもう関わることも出来ないが。自分の関わる子どもたちはどうか。幼児教育や習い事で忙しく育ってきた子が多いことだろう。まずは睡眠時間の確保を提案しよう。妻の抱える生徒たち。まずは妻に本書を読んでもらうことからだろう。自分は次の本に進む。

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2023/12/26

こだわりがあったりすぐにキレたりする子がいると、発達障害では?という風潮が気になっていました。まずは睡眠をしっかりとることと家庭環境を整えることを自分も頑張りたいと思います。

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2023/12/11

発達障害といわれる子どもが13年で10倍に増えたそう。 しかしそのうち正確に診断されているのはどれくらいなのか?? いまは少しでも変な言動をすると「発達障害じゃない?」なんてジョークにもならないような言葉をかけられることがある。 それくらい浸透してきた「発達障害」だが、正しく理...

発達障害といわれる子どもが13年で10倍に増えたそう。 しかしそのうち正確に診断されているのはどれくらいなのか?? いまは少しでも変な言動をすると「発達障害じゃない?」なんてジョークにもならないような言葉をかけられることがある。 それくらい浸透してきた「発達障害」だが、正しく理解している人はごく少数である。それに理解していても診断できるのは医師のみ。ベテランの教員も幼稚園教諭も診断はできない。 そういう誤解から現れるものを筆者は「発達障害もどき」という分かりやすい言葉で、素人に説明してくれる。 発達障害を知らない人、かもしれないで戸惑っている人、への入門書的な一冊だった。 幼児期の「発達障害もどき」は、発達の遅れによって見誤りが紛れているかもしれない。 とくに現代は両親共働きで夫婦のみ(もしくはワンオペで)育児も担っている家庭もおおく、生活リズムの狂いから成長が阻害されているのかも?!という点に着目している。 朝7時前には起きること、朝日を浴びる。体内時計を整える。 睡眠時間をじゅうぶんに取ること。 この何でもないようなことが、生活の質を大きくかえる要素である。 書かれていることは分かりやすいが、当方にとっては知っている内容だった。

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