グランドシャトー の商品レビュー
装丁から想像していたストーリーとは違ったけど、元気いっぱいのルーが時代を生きているのが楽しかった。 今は当たり前にあっても、時代と共に廃れていくもの。 いつの間にか無くなってしまったもの。 そういう哀しさも寂しさもある。 地蔵長屋での丁寧な暮らしに、私は憧れる。
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お馴染みの街を舞台にした戦後すぐから平成、令和までの物語なので、ふーんそうだったんかなとか、わかる分かるとか思いながら読みました。時代は流れていくなかで、世の中も街も変わっていくけれど、結局、人そのものはあまり変わらなくて、同じようなことの繰り返しも多くてこの世の中は進んでいく、...
お馴染みの街を舞台にした戦後すぐから平成、令和までの物語なので、ふーんそうだったんかなとか、わかる分かるとか思いながら読みました。時代は流れていくなかで、世の中も街も変わっていくけれど、結局、人そのものはあまり変わらなくて、同じようなことの繰り返しも多くてこの世の中は進んでいく、それが人間。そんなことも作者は表現したかったのかなと思いました。
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京橋を舞台にした物語。天満など馴染みのある町がでていて、身近に感じる話でした。人情を感じる、温かみのある本です
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読みやすかった。京橋の昔の様子が浮かんできた。この本を読むまでグランドシャトー知らなかったが、読んでからはなぜあの建物に気付いていなかったが疑問。
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クリームソーダ。嘘っぽい鮮やかな色彩としゅわしゅわとした炭酸に酔いそうで、クリームの甘さに笑顔になるような。 ルーの潔さとテンポの良さがキレッキレで、彼女の渇望するものがよくわかる。美しい竜宮城の物語だなーって思うけれどクリームソーダのような甘ったるさが優しくて救われる。 ご馳走...
クリームソーダ。嘘っぽい鮮やかな色彩としゅわしゅわとした炭酸に酔いそうで、クリームの甘さに笑顔になるような。 ルーの潔さとテンポの良さがキレッキレで、彼女の渇望するものがよくわかる。美しい竜宮城の物語だなーって思うけれどクリームソーダのような甘ったるさが優しくて救われる。 ご馳走様でした。
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私自身は大阪に住んで2年。さすがに兵庫の方ということで方言が鼻につくこともなく、差別的なのが引っかかるわけでもなく古いもの苦手な私にもすっきりめに読めた。熱くなるところも多かった。にせものの光とか自分も最後に棄てるのかとか。
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矢継ぎ早に繰り出される大阪弁が、耳元でずっと聞こえている。 京橋という街で存在感を放つキャバレーの、きらめきと喧騒が目に浮かぶ。 ルーのたくさんの言葉や、行間からさえあふれ出てくるような強い気持ちが熱くて、応援したい気分になりながらぐいぐい読んだ。 仕事に誇りを持ち、性別による...
矢継ぎ早に繰り出される大阪弁が、耳元でずっと聞こえている。 京橋という街で存在感を放つキャバレーの、きらめきと喧騒が目に浮かぶ。 ルーのたくさんの言葉や、行間からさえあふれ出てくるような強い気持ちが熱くて、応援したい気分になりながらぐいぐい読んだ。 仕事に誇りを持ち、性別による差が社会の中にあると分かりながらもひざを折らないルーの、なんとまぶしいことだろう。 「にせもんでもいい、あれは光や。あの光の行き着く先はカネで、だけどカネになると不思議とちいとも光らん。――可能性、望みこそが光だ。」 キャバレーというビジネスの栄枯盛衰が描かれているのも興味深かった。戦後の発展、バブル、不景気。家電の登場やさまざまな新しいモノにより、キャバレーだけでなくたくさんのビジネスが変化し生まれては消える。どの時代でも止まることのない経済の流れの中で、ルーはひたすら前を向いて歩いて(走って)いた。 そして、そんなルーと対照的な真珠ねえさん。あらすじや帯文では真珠の抱える秘密がフォーカスされているが、実際ルーがそれを探ろうとするのは後半の後半。ひとにはそれぞれ事情がある、ただそれだけのことと思ってお互い干渉しすぎずにふたりはずっと暮らしてきた。 ある意味戦後から離れられなかった、立ち止まってしまった真珠の姿は、理由を知れば悲しいものだけど、歩き続けるルーのオアシスでもあった。長屋での生活を持っていたからこそのルーのまぶしさであると思うと、やさしいあじさい、たたずむ地蔵さんのような真珠との強い結びつきこそが、悲しさよりもずっと、胸にしみる。
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作品の主役はエミコさん!だと思って読むととても身近に感じられてスッとこころに入ってきました。出てくる人やもの、建物が実際にあるものが多くて主人公は誰なんやろ〜?なんて思いながら読んだからかもしれません。 じゃあ真珠はだれ?なんて考えてしまいますね。
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近くに住んでいたこともあり、地名や言葉含め読みやすかった。ストーリーも山あり谷ありで、大阪ほんま本大賞にハズレなしだ
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戦後の女性の社会的地位がまだまだ低い時代。キャバレーからキャリアを築いた2人の女性のお話。 真珠とルーは静と動という感じでタイプは全然違うけれど、人との縁を大切にしながらも自分に忠実に自分のやりたいことをして着実に人生を歩んでいる感じがとても素敵でした。特にルーの階段を駆け上がる...
戦後の女性の社会的地位がまだまだ低い時代。キャバレーからキャリアを築いた2人の女性のお話。 真珠とルーは静と動という感じでタイプは全然違うけれど、人との縁を大切にしながらも自分に忠実に自分のやりたいことをして着実に人生を歩んでいる感じがとても素敵でした。特にルーの階段を駆け上がるようなキャリアは読んでいて気持ちよかったです。 キャバレーを取り巻く環境の変化がとても慌ただしく、昭和から平成にかけての日本はとても目まぐるしく発展していったんだろなぁと思わずにはいられませんでした。 物語の舞台の京橋や中崎町を街歩きしたくなりました。
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