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グランドシャトー の商品レビュー

4.1

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    7

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

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2024/01/09

キャバレーって行ったことないけど最後まで読むと、行き場のない女性の受け皿の一つになっていたんだなと思った。客目線じゃなくて働き手目線になってしまったけどそう思った。 哀しい人が哀しい人を救う。 人生捨てたもんじゃないなと思う。 どん底でもしがみついてればなにかいいことはある。 ...

キャバレーって行ったことないけど最後まで読むと、行き場のない女性の受け皿の一つになっていたんだなと思った。客目線じゃなくて働き手目線になってしまったけどそう思った。 哀しい人が哀しい人を救う。 人生捨てたもんじゃないなと思う。 どん底でもしがみついてればなにかいいことはある。 真珠姉さん激シブでした。

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2023/11/13

私はこの時代を舞台にしたお話が好きなのかもしれない。 まだこの世に生まれ出てきていない時代も、十分想像できる範囲で、少々なら勝手に膨らませて読めるからかもしれない。 真珠ねぇさんや、ルーのような人生を経て強く逞しく切り開いていく女子は、今と昔ではどちらが太く生きていけるのだろう...

私はこの時代を舞台にしたお話が好きなのかもしれない。 まだこの世に生まれ出てきていない時代も、十分想像できる範囲で、少々なら勝手に膨らませて読めるからかもしれない。 真珠ねぇさんや、ルーのような人生を経て強く逞しく切り開いていく女子は、今と昔ではどちらが太く生きていけるのだろうなぁ…と考えた。 私も少しは逞しく生きなくては!

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2023/11/07

旅先で「大阪ほんま本大賞」の帯を見つけ、折角の機会だと思い購入しました。 キャバレー「グランドシャトー」で働く2人のホステスを軸に、高度経済成長期から平成初期までの大阪・京橋の歴史をたどる、激動の時代を生きた女性たちが"ひかり"をつかむ物語。 主人公・ルー...

旅先で「大阪ほんま本大賞」の帯を見つけ、折角の機会だと思い購入しました。 キャバレー「グランドシャトー」で働く2人のホステスを軸に、高度経済成長期から平成初期までの大阪・京橋の歴史をたどる、激動の時代を生きた女性たちが"ひかり"をつかむ物語。 主人公・ルーの過酷な家庭環境の中で必死に生き抜いてきた強さと爽快な大阪弁に元気を貰い、そんなルーを救った先輩ホステス・真珠さんの何があっても優しく見守る温かさに心が救われ、2人の地蔵長屋での生活に癒されて。 普段の私なら手に取っていないジャンルだと思うので、本大賞をきっかけに出会えて心から良かったと思える作品でした。 No.1ホステスの真珠さんがどうしていつも同じ衣装で、地蔵長屋での質素な生活を続けているのかの真相を知った時、涙が止まりませんでした。 "ずっとしんどいのがいちばんあかん。" 私も誰かに貰った優しさを、他の誰かにもかけてあげられる人になりたいと思えました。

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2023/11/04

よく知ってる京橋や中崎町が出てきて嬉しかった。 古地図が好きな私は、昔はこんなんやったんやなぁと想像しながら読むのも楽しかった。 ルーのどぎつい大阪弁も軽快でスカッとするし、なんせ大阪大好きな私には大阪ほんま本大賞バンザイやった! 大阪人の人情や深さは今も失われずにあると信じたい...

よく知ってる京橋や中崎町が出てきて嬉しかった。 古地図が好きな私は、昔はこんなんやったんやなぁと想像しながら読むのも楽しかった。 ルーのどぎつい大阪弁も軽快でスカッとするし、なんせ大阪大好きな私には大阪ほんま本大賞バンザイやった! 大阪人の人情や深さは今も失われずにあると信じたい。 家族に恵まれなかった2人やけど、真珠ねーさんとルーの関係が心温まり、羨ましくもあった。

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2024/03/13

大阪京橋のグランシャトーにまつわる物語であること、私自身長年大阪に住んでいること、京橋近辺の街並に多少思い入れがあったこともあり、思わず購入。 昭和も終わりに差しかかっていた子供の時分、大阪環状線の京橋駅を降りたときに感じた強烈なドブの臭い、地面にびっしりへばり付いているガムの...

大阪京橋のグランシャトーにまつわる物語であること、私自身長年大阪に住んでいること、京橋近辺の街並に多少思い入れがあったこともあり、思わず購入。 昭和も終わりに差しかかっていた子供の時分、大阪環状線の京橋駅を降りたときに感じた強烈なドブの臭い、地面にびっしりへばり付いているガムの吐き捨て跡と、あたり一面に捨てられているタバコの吸殻。こんなに汚い街があるなんて子供ながらに衝撃を受けたことを今だに覚えている。 大阪の汚い街と言えば西成のイメージがあるかもしれないが、自分の中では京橋こそが大阪で一番汚くてガラの悪い街というイメージだ。 こんな負のイメージが強い京橋だが、グランシャトーの曲は鮮明に覚えているし、何度か飲みに行ったこともある。(グランシャトーには行ったことはないが…。) 作中では「ルー」と「真珠」という源氏名のホステスを中心に、昭和30年代の高度経済成長期から平成初期のバブル崩壊までの時代の流れの中で、グランドシャトーの栄枯盛衰と2人の人生が絡み合いながら物語が進んでいく。 真珠との出会いをきっかけにグランドシャトーのキャバレーで働くことになるルー。だが、口が悪く喧嘩っぱやいルーはグランドシャトーの寮をすぐさま追い出され、No.1ホステスである真珠が住む長屋を紹介され、そこで真珠との共同生活を始める。 長屋の近くに天神橋筋商店街があるので、この商店街の描写も数多く出てくる。(自分も天神橋筋商店街は大好きな商店街だ。)商店街の路地裏にひっそりと佇む個人店や、古家の隙間から隙間にひょっこり移動していく猫は、古き良き時代が確かにそこにあることを思い起こさせる。 ここから物語はルーが東京進出して、グランドシャトーを立て直すといった流れになっていく。 時代の急速な変化の中で、悲しみ、時には喜びの感情を剥き出しにしながら生きるルーの逞しさに惹きつけられ一気に読ませてもらった。 作中でも語られるが、時代背景は高度経済成長からバブル崩壊にかけて描かれていて、街も人も戦争の傷痕を乗り越えたというよりは、無理やり金や豪華なもので塗りつぶして誤魔化しながら突き進んでいる。だから、街並に輝く光は全て偽物なのだと。いずれはそのツケを何らかの形で支払うことになる日がくるのかもしれない。

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2023/10/25

202301/描写の丁寧さが却って冗長に感じるところもあったけど、登場人物達が生き生きと描かれていて面白かった。大阪人だったら更に楽しめたのかもと羨ましく思ったり。

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2024/01/27

通勤で使う京阪電車が京橋駅に滑り込む直前、読んでいた本から目を上げれば、窓の外に見える色褪せた黄色いビル、それが「グランシャトー」。 そこにはついこの間まで(と思って調べてみたら8年も前だった)「ナイトクラブ香蘭」というのがあったよねえ。そこをモデルにして書かれたと思しきお話。 ...

通勤で使う京阪電車が京橋駅に滑り込む直前、読んでいた本から目を上げれば、窓の外に見える色褪せた黄色いビル、それが「グランシャトー」。 そこにはついこの間まで(と思って調べてみたら8年も前だった)「ナイトクラブ香蘭」というのがあったよねえ。そこをモデルにして書かれたと思しきお話。 義父との結婚を迫られ家を捨てキャバレー「グランドシャトー」に転がり込んだルーと、彼女がねえさんと慕う№1ホステス真珠の物語。 『みんなが焼け野原から鉄くずを拾って闇市をつくり、あっという間にコンクリートで覆いつくした京橋』の雰囲気がよく表され、当時のキャバレーの様子もよく分かる。 描かれる時代や風俗に加え、京橋や中崎町などよく知った場所が出て来ることもあって、まずまず面白く読めた。 型破りなルーの生き方の中に見える、当時の社会における働く女性の立場や見られ方に対する反骨心が痛快。 莫大な稼ぎがあるはずなのに下町の長屋に居続けた真珠だが、最終盤で明かされた、その清貧な生き方にも心を打たれた。 本の中のグランドシャトーのテーマソングは別のものだったが、脳内には“京橋は~♪”で始まる曲が流れ続けていた。

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2023/10/23

この本は書店でタイトルを見た瞬間、大阪人なら買わねば。と作家名も何も確認せずに購入。ある一定年齢以上の関西人なら必ず知っているCM。京橋のレジャービル「グランシャトー」がモデルだとすぐにわかったからだ。 プロローグを読み始めてすぐに作品世界に吸い込まれ、最後まで読んで、再びプロロ...

この本は書店でタイトルを見た瞬間、大阪人なら買わねば。と作家名も何も確認せずに購入。ある一定年齢以上の関西人なら必ず知っているCM。京橋のレジャービル「グランシャトー」がモデルだとすぐにわかったからだ。 プロローグを読み始めてすぐに作品世界に吸い込まれ、最後まで読んで、再びプロローグに戻って読み、そのまま二周目を読んでしまうという、非常に奥が深い小説でした。 もう二度と戻らないゆったりとした時の流れと懐の深い昭和の空気感が文章からあふれてきます。そしてこの本を開くと、一定年齢以上の関西人なら必ず歌える「京橋は♪」で始まるあのCMソングが脳内で再生されます。主人公ルーの執着が悲しく切なく逞しく愛おしい。良い作品でした。

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2023/09/28

小説の舞台である京橋や梅田、中崎町のあたりを知っている人は(昔の姿を知らなくても)、是非読んで欲しい。知らない人も、読んでから、大阪に来て欲しい。 大阪はどんどん発展してるけど、これまでの歴史に上書きしてる訳じゃなく、重ね塗りされて、昔の姿がうっすら透けて見える場所だと思う。だか...

小説の舞台である京橋や梅田、中崎町のあたりを知っている人は(昔の姿を知らなくても)、是非読んで欲しい。知らない人も、読んでから、大阪に来て欲しい。 大阪はどんどん発展してるけど、これまでの歴史に上書きしてる訳じゃなく、重ね塗りされて、昔の姿がうっすら透けて見える場所だと思う。だから、昔の描写でも、不思議と見たことがあるような気分になりました。 主人公?のルーも、言葉や行動は乱暴なときがあるけど、純粋で、真っ直ぐで、優しくて、私は大好きです。

Posted byブクログ

2023/09/24

戦後の大阪の様子をキャバレーと主人公ルーを通して教えてくれる。そこにナンバーワンの真珠の過去や人柄がミステリー要素として加わっている。 大阪の人たちの人柄の良さが伝わってくる。

Posted byブクログ