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「能力」の生きづらさをほぐす の商品レビュー

3.9

37件のお客様レビュー

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2023/12/09

確かに。 仕事とはそもそも相手のニーズに応えて対価を得ることだから、相手によってニーズが変わる時点で必要になる能力も一定ではない。だから能力は相手との関係性によって、発揮される場合もあるしその逆もある。 能力に自信が持てなくて弱っている時は、自分の能力が発揮できるように周囲が変化...

確かに。 仕事とはそもそも相手のニーズに応えて対価を得ることだから、相手によってニーズが変わる時点で必要になる能力も一定ではない。だから能力は相手との関係性によって、発揮される場合もあるしその逆もある。 能力に自信が持てなくて弱っている時は、自分の能力が発揮できるように周囲が変化するか、所属自体を変えることで解決しうる。その人一人で対応しきれることでもないから、周囲とか上の立場の人のサポートがいる。 確かにそうだよなと思った。 そこまで納得した上で、あえて、身につけておいた方がいい能力を考えると、たくさんの種類の能力をニーズに応じて使いわけられる能力、と、今どの能力を使えばいいかわかる能力、つまり相手のニーズを理解する能力かな、と思った。引き出しの多さと適応力みたいなイメージ。 自分の能力がどんなことなのか自覚できていることも、簡単ではないだろうけど大事だなと思った。だから自分のことと世の中のことを知る作業の往復は大事だなとと思った。 著者がいつまでも元気で、親子がながく幸せに暮らせることを心から願います。

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2023/11/13

独身未婚中年男性の自分が読んでみました。 自分自身にとっての新知見は特になかったのですが、自分が思っていたことを学問的裏付けしてくれていた感じでした。ただ、学問的に裏付けると、なんか難しくなっちゃうってのは、どの学問もそうなんですかね・・・。現実は結構シンプルだと思うんですけど...

独身未婚中年男性の自分が読んでみました。 自分自身にとっての新知見は特になかったのですが、自分が思っていたことを学問的裏付けしてくれていた感じでした。ただ、学問的に裏付けると、なんか難しくなっちゃうってのは、どの学問もそうなんですかね・・・。現実は結構シンプルだと思うんですけどね。 自分は勅使川原さんよりちょっと上の就職氷河期世代だったので就職できなかったんですが、今となってはかえってそれでよかったような気がします。若いときにどこかに正社員で勤めていたら、ひょっとしたら自殺していたような気もします。 残念なことに、自分一人しか養えないぐらいの給料しかもらっていませんし、他人との共同生活が出来るような高度なコミュニケーション能力(それこそ「能力」ですね)がなかったので、結婚・出産できす、社会に貢献できず申し訳なかったのですが、ここへきて自分は生き方が少し楽になりました。 本文中に慶應SFCの話が出ていました。20年ほど前、知り合いにSFC出の人がいて、私としてはその人はすごく優秀だなと思っていたのですが、思い返してみると、その知人にとって日本は生きづらかったような気がします。自分の出た高校はSFCっぽい学校でしたが(偏差値がいいかはわかりませんが)、日本は彼女ら彼ら卒業生の個性を生かせる社会ではなかったかも、という気もしました。 個人的には、高卒で就職してすぐ結婚・出産ができる社会のほうがいいかなと思い始めたのですが、日本はまだそうはならなさそうだし、少子化は続きそうですね。でも、ちょっとずつ社会は変わりつつある気もするので、勅使川原さんのお子さん世代が大きくなったときに生きやすい日本社会になっているように、私も日々の生活(仕事)で貢献していきたいと思いました。

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2023/11/06

めっちゃ良い本。2023年読んだ本のtop3に入る。 やっぱり磯野先生が関わっている本は好きですね、、、!教育社会学に興味を持ちました。

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2023/11/04

あらゆる〇〇力が取り沙汰されるこの時代に、接種しておくべき処方箋のような本。 語りのスタイルがまず、よい。 専門家として、息子と娘には話しておきたいことだと思ったのだろうか。 大事な人へのお話を分けて貰えたようで、心地よかった。 バッサリ答えをだす本ではない(むしろバッサリキ...

あらゆる〇〇力が取り沙汰されるこの時代に、接種しておくべき処方箋のような本。 語りのスタイルがまず、よい。 専門家として、息子と娘には話しておきたいことだと思ったのだろうか。 大事な人へのお話を分けて貰えたようで、心地よかった。 バッサリ答えをだす本ではない(むしろバッサリキッパリさせようとした結果、能力主義の風潮で生きづらくなっていると説いている)ので印象には残りづらいかもしれないけど、いい本だとおもう。

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2023/11/03

「仕事ができる」「できない」といった一元評価で測れるものではない、という話。そもそも能力という概念は商品として成立してきたという分析が、元人材開発のコンサルである著者から説明されています。「わたし」を「わかりたい」という欲求があり、そこにおいて客観性は必要とされてない、というのは...

「仕事ができる」「できない」といった一元評価で測れるものではない、という話。そもそも能力という概念は商品として成立してきたという分析が、元人材開発のコンサルである著者から説明されています。「わたし」を「わかりたい」という欲求があり、そこにおいて客観性は必要とされてない、というのは、個人的な経験からも納得でした。親子の会話方式のわかりやすさもありつつ、個人的には母が子に教えるという一方通行ではなく、母も対話の中で子から学ぶというのがよかったです。一方で、会社もそこまでバカではないので、能力を評価としている会社だけではなく、成果を評価し、配置換えなど環境整備をしている会社も多々あるとおもいました。能力で決まらない、というなら、じゃあ会社はどうすればいいのか、を(わかりやすい簡単な例だけでなく)深掘りされたいと思いました。とはいえタイトルの「ほぐす」を満たしており、生きづらさを問い直す第一歩になります。

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2023/09/19

就活生ら若者は必読ではないかな。システムに食いつぶされないために、この社会を生き延びる言葉を積み重ねよう。本書はそのためのいい武器になる。 社会に出ると、私たちはいつの間にか「○○力」のモノサシにからめとられ、せかされる。でも、能力はニュートラルに存在するわけじゃない。「「能力...

就活生ら若者は必読ではないかな。システムに食いつぶされないために、この社会を生き延びる言葉を積み重ねよう。本書はそのためのいい武器になる。 社会に出ると、私たちはいつの間にか「○○力」のモノサシにからめとられ、せかされる。でも、能力はニュートラルに存在するわけじゃない。「「能力は固定的に存在するわけではなく、関係性次第」(p124)。評価する人、ともに働く人がいてこそ、能力が発揮されたりされなかったりする。 それなのに、個々のその人だけの自己責任視するのはどうだろう。その人のせいにする前に、環境に目を向けたっていいはずだ。実はここには、人材開発とメンタルヘルスの一致団結した「金のなる木」(p206)があるとする本書の指摘はすごい。 働くのが苦しい人、特に若い人たちは、能力を磨く前に、病院に行く前に、まずは本書を手に取ろう。何より、母が語るというこの構成が泣ける。本書で言及される磯野真穂「他者と生きる」も読んでみたい。

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2023/09/05

今は環境的に星3つとさせていただいたが、これが以前の職場にいた時なら確実に星5つをつけたと思う 知れたことも大変良かったし、答え合わせをさせていただいた感覚もある。 刺さるのは今かもしれないしいつかかもしれない 刺さる日が来なければそれはそれで良いと思う 誰かが必要に見えた時...

今は環境的に星3つとさせていただいたが、これが以前の職場にいた時なら確実に星5つをつけたと思う 知れたことも大変良かったし、答え合わせをさせていただいた感覚もある。 刺さるのは今かもしれないしいつかかもしれない 刺さる日が来なければそれはそれで良いと思う 誰かが必要に見えた時はすぐに教えてあげたい一冊

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2023/09/01

「能力」という言葉を十把一絡げに使うのはよろしくないと思った。よく考えるとだいぶ意味が曖昧な言葉だなあと思えてくる。若年期に固まり、容易に変容することのない「性格特性・動機」部分の特徴によって、「能力」と言われるものは大いに異なってくる。 SFCの具体事例は気の毒な感じはするが、...

「能力」という言葉を十把一絡げに使うのはよろしくないと思った。よく考えるとだいぶ意味が曖昧な言葉だなあと思えてくる。若年期に固まり、容易に変容することのない「性格特性・動機」部分の特徴によって、「能力」と言われるものは大いに異なってくる。 SFCの具体事例は気の毒な感じはするが、自分の大学時代にリンクしかける部分も少しあってなかなか興味深かった。

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2023/08/22

マネジメントをしていると、性格的に合わない仕事をやらせてしまうことがある。資源は限られており、会社の方向性にその個人を当てはめてしまった結果である。では、会社の方向性と個人をどうマッチングすれば良いのか?考えるヒントになる。

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2023/08/12

また読みたい。 能力という曖昧なものがどのようにして生まれたのか、またこの曖昧なものに振り回されないために知っておくべきことがまとまっていた。 能力ではなく、機能。 その機能を適切に理解し、仕事に配置することでパフォーマンスは上がる。 また会社にとって大事なのは人材ではなく組織...

また読みたい。 能力という曖昧なものがどのようにして生まれたのか、またこの曖昧なものに振り回されないために知っておくべきことがまとまっていた。 能力ではなく、機能。 その機能を適切に理解し、仕事に配置することでパフォーマンスは上がる。 また会社にとって大事なのは人材ではなく組織文化という話はしっくりきた。人材だけではその人が辞めた際に歪みが起こる、そうではなく自分たちがどうありたいのかを大切にしそれにフィットして人材を採用すれば会社は強くあり続けることができる。

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