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「能力」の生きづらさをほぐす
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | どく社/トランスビュー |
発売年月日 | 2022/12/21 |
JAN | 9784910534022 |
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「能力」の生きづらさをほぐす
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商品レビュー
3.8
31件のお客様レビュー
「仕事ができる人」と言われている人でも 別の環境に行けば「無能」になることだってある。 となると、「能力」とは本当になんだろう。 自分たちのイメージでしかなくて、具体的な答えはない。 そんなによく分からないことに苦しめられている人が少なからず一定数いて、でも「あの人は仕事がで...
「仕事ができる人」と言われている人でも 別の環境に行けば「無能」になることだってある。 となると、「能力」とは本当になんだろう。 自分たちのイメージでしかなくて、具体的な答えはない。 そんなによく分からないことに苦しめられている人が少なからず一定数いて、でも「あの人は仕事ができない」っていうのは、あたかも事実かのように語られている。 しかし、それが事実とは限らない。 社会人として働いている身としては、能力がないなんてことは誰にも起こり得ない。 その人の力、良さをいかに発揮させてあげられる場所にするかが、一緒に働いている人の役目なのではないかと感じた。
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教育社会学を学び能力主義の問題点に気づいていながら人材開発業界という労働者を苦しめる側に回った作者が、15年後あの世から能力主義に苦しむ我が子らを助ける為に戻ってきてお喋りする、という物語…という体の奇書だった。 企業に都合の良い人材を集める為に抽象度の高い能力があれこれ労働者に求められる一方、それを受け入れる土壌が学校道徳の「本当の私」教育で培われているのでは、という話はちょっと面白い。 我々は人材開発業界とメンタルヘルス業界に搾取されているが、前者はともかく後者からは己の気の持ちようで毟られなくなるぞ、というのはさ、それしか言えないのは分かるけど良くない。評価される能力に性格まで含んでるんだもんな、酷い世の中だよ、全く。
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友人が薦めてくれた一冊。 (こういうタイトルの本は自分じゃ絶対手に取らなかった笑) 「「能力」は環境次第でいくらでも移ろうもの。」(36頁) ということを、対話形式の平易な文章で語っていた。 主張には基本的に賛同、けど本としてはちょっと物足りなかったなという感じ。(ただ、ガン闘病と並行して執筆されていたため、上梓されただけで尊敬ものではある。) たぶん、この本の主張をはじめからある程度内在化できていたのは、この本にも出てくるサンデルによる「実力も運のうち」という事実を、壁に貼って毎日確認しているからだと思う。 最終的にあまり明確な答えはくれなくてモヤっとしなくもないが、結論を断言してくるものを疑えというスタンスなので、ある意味ではしっかりその姿勢を貫いている。 とりあえず、教育関係者/人事関係者ないしは管理職の人は一読しておくべきだと思う。(というか弊省の人事と管理職全員に読ませたい笑) そして、人生で大きな挫折を味わってない人もあえて読むべきかも。何故かはあえて言いません。ただそういう人が読んだら、アイデンティティ・クライシスに陥るかもしれない。けど、この本の主張を頑なに受け入れない自分がいるとしたら、それは注意した方が良い気がする。 ただ、この本のちょっとだけ気になったところは、教育関係者にちょっと厳しいのではと感じたところ。 私自身は結局教育の道には行かなかったけど、学生時代に教育をかじってた身(教員免許持ち/元部活動コーチ)としては、モヤっとしたところがいくつかあるのは正直なところ。 まとめると、内容的に濃いわけではないから万人には薦めないけど、この本の主張を分かっておくべき立場の人には読んでいただきたい、「能力」という概念の取扱注意書的な一冊。 (ちなみに、具体例でSFCとか外交官とか出てきたあたりはドキッとしました。笑)
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