中庭のオレンジ の商品レビュー
短編で読みやすい。 結末がどうなったのかなとか、そういうことを考えるお話ではなくて そのまま書いてあるお話を楽しむという感じ。 ファンタジー感が大きい。 なんとなくキノの旅を思い出した。
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「月とコーヒー」と同じ版型、21の短編集。 まるでバッハの「ゴルトベルク変奏曲」みたいな物語、と思った(ものすごく褒めてます)。バリエーションの数は「ゴルトベルク」よりも少ないけど、最初と最後のお話に置かれたオレンジのモチーフが、「アリア」の役割を果たしているようで。 (まん...
「月とコーヒー」と同じ版型、21の短編集。 まるでバッハの「ゴルトベルク変奏曲」みたいな物語、と思った(ものすごく褒めてます)。バリエーションの数は「ゴルトベルク」よりも少ないけど、最初と最後のお話に置かれたオレンジのモチーフが、「アリア」の役割を果たしているようで。 (まんなかにも一つオレンジを置いて)ラストまでたどりついた時に、奇跡のようなつながりが立ち上がる。夜にまぎれて語られなかったであろうことがらも含め、一人ひとりが果たした誠意と感情の波と、偶然の導きにぐっとくる。 きっとこの先オレンジに触れる度に、灯火のような光と清らかな香気を思い出すんだろうな。
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印象的な話がいくつもあった。 タイトルにもなっている中庭のオレンジに関する3編もそこに含まれるが、戦争の中で守り抜いたものが受け継がれていく、人間の強さを描いたいい作品だなと思った。 右手と左手は握手できないが、手を取り合い、同じ方向を見ることはできる。
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どのお話も不思議で素敵で、読みながら溜息が出ました。吉田篤弘風に言えば魂が出ました。大人が子供に読んで聞かせるような優しい文体だし、学校の図書室に置いてあるようなワクワクする話の運び方で、簡単に童心に還ることができます。もし私の家に中庭があったら、この本に影響されてオレンジの木を...
どのお話も不思議で素敵で、読みながら溜息が出ました。吉田篤弘風に言えば魂が出ました。大人が子供に読んで聞かせるような優しい文体だし、学校の図書室に置いてあるようなワクワクする話の運び方で、簡単に童心に還ることができます。もし私の家に中庭があったら、この本に影響されてオレンジの木を植えてみたかも。
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オレンジの香りがしていました 読んでいる間、読んだ後も お話しから生まれたオレンジ ここにもあるのかな 眼鏡をかけている自分にとって 「眼鏡の二人」 はすごく共感できるお話でした やっぱり吉田さんのお話したち は、素敵です 心がふわっとあたたかくなります
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全編、ファンタジーだな。そういうのはあまり好きではないと思っていたけど、この人の描く物語は、好きだなあ。変に重すぎず、悲しすぎず、そして楽しすぎず。 あとがきでこの人が言っているが、途中から始まり途中で終わる、か… 言われてみればみんなそうだよな。
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不思議な気分になる どれもあと少し続けてくれたら、と思うところでふわっと話が終わる あとよろしく、みたいな 「合奏」が好きです
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大人が読むファンタジーのような短編集。 一つ一つ、発想が面白くて読み飽きなかった。 題にもなっている「中庭のオレンジ」の物語も、もちろん面白く、最終話で色々回収できて嬉しいまま読み終われてステキな流れに感謝もしたが、他にも1話単体で面白かったのも多々あり。 中でもカウントㆍシー...
大人が読むファンタジーのような短編集。 一つ一つ、発想が面白くて読み飽きなかった。 題にもなっている「中庭のオレンジ」の物語も、もちろん面白く、最終話で色々回収できて嬉しいまま読み終われてステキな流れに感謝もしたが、他にも1話単体で面白かったのも多々あり。 中でもカウントㆍシープ#5391とか、視点も面白くて私はお気に入り! 『物語はいつも途中から始まって、途中で終わるということです。本のページには終わりが来るけれど、物語はこのあともつづいていく-ーー』 前回読んだ月とコーヒーのあとがきも、とてもよかったけれど、今回のあとがきにあったこの言葉も、いい言葉だなぁと思いました。
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初めて読む吉田篤弘作品。 寝る前に読む本を探していた時にTwitterで知った本。 読み心地良くて静かで不思議で余韻が残る。 あともう少し読みたいなと思うところで話が終わるので想像が膨らむ。 月とコーヒーも読んでみたい。
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一つひとつの物語が丁寧でほっとする吉田さんらしさのたくさん詰まった短編集。 眼鏡の二人、マリアの小さな歌、カウント·シープ#5391が良かった。
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