1,800円以上の注文で送料無料

貸本屋おせん の商品レビュー

3.4

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    8

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/09/16

江戸は浅草福井町、千太郎長屋に居を構え、女だてらに高荷を背負って本を振り歩くおせんが営む和漢貸本「梅鉢屋」。そのおせんが行く先々で巻き込まれるさまざまな事件を描く江戸版ミステリは、本にまつわるお仕事小説でもあり、幕府と出版業界の事情もうかがい知れる作品。 幼馴染で野菜を振り売り...

江戸は浅草福井町、千太郎長屋に居を構え、女だてらに高荷を背負って本を振り歩くおせんが営む和漢貸本「梅鉢屋」。そのおせんが行く先々で巻き込まれるさまざまな事件を描く江戸版ミステリは、本にまつわるお仕事小説でもあり、幕府と出版業界の事情もうかがい知れる作品。 幼馴染で野菜を振り売りしている登に惚れられ、「俺のところに嫁に来い」と言われたら、「お前が婿に来い」と返す、ちゃきちゃきの江戸っ娘具合も痛快。父の自死、母の出奔により若くして天涯孤独になりながら、貸本屋を開いて5年、まだまだ駆け出しながら、本を守り、伝えていくという矜持が清々しい。 連載をまとめた前半3話と、書き下ろしの2話で構成された全5話の連作短編は、ミステリとしても面白い。最終話「火付け」では、また災難にあったおせんが、次の一歩を踏み出す姿に格別に爽やかな読後。 やっぱり、高瀬さんただものじゃない。

Posted byブクログ

2024/08/12

時代小説でも、ちょっと変わり種の内容かと思います。 女性で、貸本というのも斬新だなと思いますが、その中に推理小説の要素が含まれていて、なかなか面白く読みました。

Posted byブクログ

2024/08/10

人気作家馬琴の人気、寛政の改革の馬鹿馬鹿しい取締りなどを、江戸で貸本屋を営む若きせんの眼で描く連作短編集。 物凄く面白かった。当時の事が手に取るように分かるし、せんのメンタルが凄くいい。続編強く希望

Posted byブクログ

2024/07/11

江戸時代の出版物の文化が、よくわかって面白かった。捕物もあって楽しめた。しかしながら、あともう少し大きな助けを出せる人物を登場させないと続かないのではと思う。もう少し幅が広がる展開の次回を期待したい。

Posted byブクログ

2024/07/07

事前の情報は極力排して読み始めるので、三編くらいまで違和感があって気が付きました。これは短編集なのかと。私は間抜けです。

Posted byブクログ

2024/06/15

先の寛政の改革の以降続く出版統制。御公儀の厳しい締めつけがあっても、版元は良い本を作るために知恵を絞り奔走する。安価な草双紙であっても、挿絵を有名絵師に頼むことは少なくはない。ご禁制の艶絵や洒落本を拝みたい。たいてい読み物はかなり高価、そこで重宝されるのが「貸本屋」 和漢貸本 梅...

先の寛政の改革の以降続く出版統制。御公儀の厳しい締めつけがあっても、版元は良い本を作るために知恵を絞り奔走する。安価な草双紙であっても、挿絵を有名絵師に頼むことは少なくはない。ご禁制の艶絵や洒落本を拝みたい。たいてい読み物はかなり高価、そこで重宝されるのが「貸本屋」 和漢貸本 梅鉢屋 職分道具ニテ 疵付賜フハ僻事也 日延又貸尚見料申受候 浅草福井町三丁目せん 気風いい江戸の女貸本屋の話。 「幽霊さわぎ」「松の糸」が最高に面白い。

Posted byブクログ

2024/06/04

店を構えず出向く形の貸本を営む、せん。 彼女が商売をする先で見聞きしたり 巻き込まれたりする事件から 江戸の人々と本の関係が描かれる。 うーん。 事件そのものや話の筋はおもしろいのですが ちょっと登場人物が好みじゃなくて あんまり入り込めなかった。 3、4話目あたりなんかは、人...

店を構えず出向く形の貸本を営む、せん。 彼女が商売をする先で見聞きしたり 巻き込まれたりする事件から 江戸の人々と本の関係が描かれる。 うーん。 事件そのものや話の筋はおもしろいのですが ちょっと登場人物が好みじゃなくて あんまり入り込めなかった。 3、4話目あたりなんかは、人情もので 気持ちがやんわりしたりしたけどね。

Posted byブクログ

2024/05/22

連作短編5篇 女一人で貸本屋として生きていくおせん。江戸時代の出版事情と貸本屋業界の仕組みなど勉強になる。章ごとに事件や厄介ごとに巻き込まれなんとか解決しながらたくましく生きていくお仕事小説。

Posted byブクログ

2024/05/16

【収録作品】をりをり よみ耽り/板木どろぼう/幽霊さわぎ/松の糸/火付け アンソロジー『江戸に花咲く』で知ったシリーズ。

Posted byブクログ

2024/06/08

江戸時代の貸本屋を主人公にした作品。 当時の生活模様が分かったのは面白かったが、今はあまり使わない漢字が多様されていて、振り仮名をつけて欲しかった。 前回5章だがどの章も、もう1展開あれば良かったなと思う。ある程度先の読める内容だった。

Posted byブクログ