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ギフテッド の商品レビュー

3.8

31件のお客様レビュー

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2023/03/16

ギフテッド=神様からの贈り物と言うくらいだから、並外れた天才児を指すという認識だったけど、書かれていた基準が思ったより低くて意外だった。 知能が低いことに対する支援は当然必要と思われるけど、高いことに対する支援は忘れられがち。 こういう子の良さも存分に発揮出来る世の中になったらい...

ギフテッド=神様からの贈り物と言うくらいだから、並外れた天才児を指すという認識だったけど、書かれていた基準が思ったより低くて意外だった。 知能が低いことに対する支援は当然必要と思われるけど、高いことに対する支援は忘れられがち。 こういう子の良さも存分に発揮出来る世の中になったらいいなと思った。 莉緒ちゃんがギフテッドかどうかはよくわからないけど、聡明で真の賢さを持った子だと思う。 こんな子が未来の総理大臣になってくれたらいいな。

Posted byブクログ

2023/03/14

日本はこういう国だよね…とマイナス面の方で思ってしまうシーンが多かった。 折角何かの才能があっても、周りに合わせられなければ「変わってる」扱い。「発達障害」という言葉も昔はなかったが、今はある。自分にもし「発達障害」と診断された子がいたら、どう思うだろうか。診断されなかった方が良...

日本はこういう国だよね…とマイナス面の方で思ってしまうシーンが多かった。 折角何かの才能があっても、周りに合わせられなければ「変わってる」扱い。「発達障害」という言葉も昔はなかったが、今はある。自分にもし「発達障害」と診断された子がいたら、どう思うだろうか。診断されなかった方が良かったと思う様な気もするが、明確な診断がされて、そのまま居づらいクラスにいるよりふさわしい場所で学ぶ方が本人にとっては良いかもしれない。 できない子が苦労するだけではなく、できる子も苦労するのが今の日本。 頭の回転が速いため、口喧嘩で正論を言ってしまい、親の感情を逆撫でしてしまうなんてこともある。親も所詮は人間なんだから、子に口ごたえされて苛つくのはしょうが無い。ただ、どんな子にでも、愛情を注ぐことだけは怠らないでほしいと切に思う。 凛子の莉緒への接し方が素敵だと思う。決して媚びず、かと言って突き放したりせず、妹の教育方針には口を出さない。私は自分の知らないことを聞いてこられると嫌なので子どもは苦手だが、凛子は知識量が豊富なので大抵は答えられる。文中で莉緒が言っているように、凛子は安心できる存在なんだろうなと思う。 凛子自身も東大卒であることをネタにされて散々嫌な思いをしてきたからこそ、莉緒の気持ちに沿うことができたのだろう。 生きにくい世の中でも、自分を分かってくれる人がいればそれだけで生きていける。

Posted byブクログ

2023/03/06

『賢さ』も『頭の良さ』も並外れてしまうとメリットばかりではない。 突出した個性を持つ子供の生きづらさ。 IQが高い子には無縁のように思えるけれど、こうして小説として読むと、その深い孤独がよく分かる。

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2023/02/18

「神からの贈り物」という意味を持つギフテッド。 並外れた記憶力と理解力を持つ賢い子を指してそう呼ぶが、反面、集団生活に馴染めない等の特徴がある。 本作の主人公は国内トップの大学を卒業し一流企業に就職したものの退職、現在はフリーランスの翻訳者として暮らす凛子。 凛子は妹に頼まれ...

「神からの贈り物」という意味を持つギフテッド。 並外れた記憶力と理解力を持つ賢い子を指してそう呼ぶが、反面、集団生活に馴染めない等の特徴がある。 本作の主人公は国内トップの大学を卒業し一流企業に就職したものの退職、現在はフリーランスの翻訳者として暮らす凛子。 凛子は妹に頼まれ姪の中学受験の支援をする事に。 ギフテッドの特性を持つ姪の莉緒と、発達障害の疑いがある莉緒の弟を通し、家族の在り方と教育格差について考えさせられた。 一人として同じ人間がいないように子供達もいろいろ。 受容する事の大切さを改めて気付かせてくれる。

Posted byブクログ

2023/02/03

一流企業を退社してフリーランスの翻訳者として働く凛子は、3人の子をもつ妹に頼まれて姪の中学受験の指導をすることになる。姪は知能は高いが他者とぶつかりやすいちょっと変わった個性の子供で、彼女たち家族と向き合うことで凛子も成長してゆく物語。 ギフテッドとは、生まれつき突出した知能を授...

一流企業を退社してフリーランスの翻訳者として働く凛子は、3人の子をもつ妹に頼まれて姪の中学受験の指導をすることになる。姪は知能は高いが他者とぶつかりやすいちょっと変わった個性の子供で、彼女たち家族と向き合うことで凛子も成長してゆく物語。 ギフテッドとは、生まれつき突出した知能を授かった人のこと。しかし現代日本ではそれは福音ではなく、標準からずれていることで苦悩も多い。子供の個性、それを育てる親の苦労などいろいろ考えさせられたが、希望を感じさせるラストで読後感は良かった。

Posted byブクログ

2023/02/01

T大卒で一流企業に就職したが退職し、今はフリーの翻訳者である凛子。 凛子には、結婚し3人の子どもを持つ妹がいる。 どうやら小学生の姪の莉緒が、中学受験を控えているが学校でも塾でも上手くやっていけないらしい。 凛子が莉緒の受験勉強をみているうちにある特性を持っていることに気づく。...

T大卒で一流企業に就職したが退職し、今はフリーの翻訳者である凛子。 凛子には、結婚し3人の子どもを持つ妹がいる。 どうやら小学生の姪の莉緒が、中学受験を控えているが学校でも塾でも上手くやっていけないらしい。 凛子が莉緒の受験勉強をみているうちにある特性を持っていることに気づく。 発達障害とひとくくりに言われがちだが、先天的に平均よりも頻著に高い能力を備えていて、ある特定の分野で並外れた才能を示す子どものことで、ギフテッド児という。 ギフテッドの特徴として『好奇心が旺盛であらゆることを知りたがる』『完璧主義で自分にも他人にも高い水準を求める』『感受性が強く、不安や悲しみを人一倍強く感じる』『繰り返しや暗誦を嫌う』『やると決めたらやり抜く』『人々やものごとを仕切りたがる』『権威に批判的な態度を取る』 並外れた能力をもつ個人は、その能力が平均的な能力からあまりにもかけ離れているために、幼少時から偏見や無理解の対象になりやすいだけでなく、発達障害や様々な精神疾患と「誤診」されることが多い。 これが莉緒に当てはまるとわかり、凛子が勉強を見ているうちに何が彼女にとって理解でき、向上できるのかを探していく。 莉緒と接していくうちに凛子の人には見せていない心の内側も変化していったように思う。 子どもたちを見ていると新たな発見もあり、教えられることもある。 しっかりと子どもを見ていないと見落とすことになるのかもしれない。

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2023/01/26
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※このレビューにはネタバレを含みます

「ギフテッド」のタイトルが最初何の事か判りませんでしたが、人より頭が良い筈なのに日本の教育方針では弾かれてしまう子の事なんですね。 凛子が東大卒でエリート街道に乗れず不器用な生き方をしているのがもどかしかったです。 そして、妹の旦那の東大コンプレックスに辟易でした。姉が東大卒と知って本命になったってのを知っていて結婚した妹も、また学歴コンプレックスがあったのでしょうね。モラハラ気味の義家族に良く耐えているなと思いました。 姪っ子の莉緒の本当の意味での頭の良さに脱帽でした。父親を上手く転がして行きたい学校を選ぶ辺りに驚きました。 凛子の初恋の子は、ミスリードで騙されました。ラストの男の子は救われて欲しいです。

Posted byブクログ

2023/01/10

正義感が強く、興味を示すことのみ集中する莉緒。学校に溶け込めないことで何かと病名をつけたがる大人たち。ギフテッドとは並外れた才能を持つ子供のことをいうらしい。学ぶことが多い一冊でした。

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2023/01/04

高い知能と潜在能力をもつ子供たちを総称して〈ギフテッド〉と呼ぶ。具体的にはIQ130以上ということになるらしい。が、彼らは一般に特異な行動もするらしく、発達障害をはじめとするなんらかの障害があると疑われることもある。 本書の主人公凛子はT大卒だが、会社に馴染めず退職。今はフリーの...

高い知能と潜在能力をもつ子供たちを総称して〈ギフテッド〉と呼ぶ。具体的にはIQ130以上ということになるらしい。が、彼らは一般に特異な行動もするらしく、発達障害をはじめとするなんらかの障害があると疑われることもある。 本書の主人公凛子はT大卒だが、会社に馴染めず退職。今はフリーの翻訳家として暮らしている。彼女の姪の莉緒は中学受験を控えているが情緒不安定で、案じた母親から家庭教師を頼まれる。莉緒と接するうちに、彼女がギフテッドなのではと思い始める……。 頭がいいことが幸せに結びつかなかった凛子が、莉緒の将来を案ずるのは当然のことで抵抗なく読めた。さらには彼女の過去と現在もリンクしていて、見事な構成に唸った。

Posted byブクログ

2023/01/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2022/12/16予約 2 主人公の高学歴の伯母である凛子が、中学受験をする姪の莉緒の家庭教師をする。 凛子は妹の長女である莉緒となら、あるがままの自分で話せる。 それは、ある意味ふたりが同じように賢いから、おかしな遠慮などなく、そのままの意味で話を受け止めてもらえる安心感なのだろう。 凛子の妹は、整形外科医の夫との間に、3人の子どもがいる。長女の莉緒、次女のまひる、長男の真之介で、次女はダンスに夢中でお勉強はそれほど…、長男は少し発達障害の疑いがあるらしい。 凛子と妹、妹と夫の岡田さん、凛子と友人の精神科医やNPO法人の代表との関係など、中盤までは深く切り込んでいくのに、ラストはあっさり終わってしまう。 ところどころ出てくる、凛子の子どもの頃の思い出の『流れ星の君』の行く末も、あれっ、という感じ。 『ギフテッド』という言葉を簡単に使ってはいけないように思う。

Posted byブクログ