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ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた の商品レビュー

3.9

63件のお客様レビュー

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2024/09/20

一つ一つの記事も興味深いが、「あとがきに代えて」が特によい。思想家が現場を訪れて思うところ述べ、今後の自身のあり方を語るという構成から、大江健三郎の『ヒロシマノート』を思い出してしまったが、作家である大江の高揚感とは対称的に、研究者として現場に関わることへの様々な視点からの自戒ぶ...

一つ一つの記事も興味深いが、「あとがきに代えて」が特によい。思想家が現場を訪れて思うところ述べ、今後の自身のあり方を語るという構成から、大江健三郎の『ヒロシマノート』を思い出してしまったが、作家である大江の高揚感とは対称的に、研究者として現場に関わることへの様々な視点からの自戒ぶりが印象的だった。それにしても話を上手にまとめるものだなぁ、と思った。

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2024/08/08

装丁とタイトルから得る印象で、一旦は読むのをやめようと思ったこともあったのだけれど、今回通読してみて、特に後書きは結構硬質の社会学というような本だったように思う。 一見良いように思えるやり方が、よくない影響よくない結果をもたらしてしまう事例をいくつも現場で時には実践しながら考察し...

装丁とタイトルから得る印象で、一旦は読むのをやめようと思ったこともあったのだけれど、今回通読してみて、特に後書きは結構硬質の社会学というような本だったように思う。 一見良いように思えるやり方が、よくない影響よくない結果をもたらしてしまう事例をいくつも現場で時には実践しながら考察しているのだが一つ一つのテーマが、目にしたこと耳にしたことはあっても見なかったもの目を背けていたもの、そして言葉は聞いたことがあっても内容を知らなかったものなので、さて、これらを知った自分が何をできるのか?著者はいろいろな言葉と知識で示してくれているように思えるが、まだまだ腑に落として自分の衝動として思えていないためなのか、読み終えた今もまだ少しピンときていない。例えば1年後この記録を読んだ時何を思うのか何をしているのか… 重荷に感じてしまうのか、どうなのか…

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2024/06/11

タテカンも文化。確かに。百万遍から消えてるとは…「ちっぽけな自由の問題だって、大きな自由の問題につながっているのだ」Eテレで見て手にしたが、なるほど。分岐点に生きる人間として考えさせられる事ばかり。想像力欠乏症から回復するためにも「学び捨て、学び続けたい」が困難な道だ。少なくとも...

タテカンも文化。確かに。百万遍から消えてるとは…「ちっぽけな自由の問題だって、大きな自由の問題につながっているのだ」Eテレで見て手にしたが、なるほど。分岐点に生きる人間として考えさせられる事ばかり。想像力欠乏症から回復するためにも「学び捨て、学び続けたい」が困難な道だ。少なくとも「成長神話」からは脱しよう。

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2024/05/18

ホットなテーマばかりで興味深く読みました。 よい世界にしていきたいなー。 斎藤さんが書いているように、拙くても無様でも、自分の思っていることを表現することはとても大切だと思う。 最近の若い子は、自分の子もそうだけど、自分の意見や考えを顔出しではなかなか言わないけど、おばさんとし...

ホットなテーマばかりで興味深く読みました。 よい世界にしていきたいなー。 斎藤さんが書いているように、拙くても無様でも、自分の思っていることを表現することはとても大切だと思う。 最近の若い子は、自分の子もそうだけど、自分の意見や考えを顔出しではなかなか言わないけど、おばさんとしては恐れずに口に出していきたいなと思っている。

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2024/05/14

新聞だから、雑誌だか、連載を行なっていたものの書籍化。書籍化に合わせて少しでも入れられているとのこと。コロナで外出などに抑制がかかっていた時の記事もあるようで、取材にも行けない中で脱プラ生活を試してみるなど、興味深い試みも行ったりしている。ひとつのテーマに絞られていないのでライト...

新聞だから、雑誌だか、連載を行なっていたものの書籍化。書籍化に合わせて少しでも入れられているとのこと。コロナで外出などに抑制がかかっていた時の記事もあるようで、取材にも行けない中で脱プラ生活を試してみるなど、興味深い試みも行ったりしている。ひとつのテーマに絞られていないのでライトに読めて良い。捨てないことが最もサスティナブル。当たり前だけどなかなかできていない。

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2024/05/10

「大義で見えなくなる物」 人新世の資本論を読んでいる頃、斎藤幸平先生が義母の友達のご子息であったと知り驚いた(つながり薄すぎ) 思想的にマジョリティーではないからSNSなどで叩かれることもある先生ではあるが、研究室に閉じこもらず矛盾の集中する現場に飛び出しで「実践」を行ってい...

「大義で見えなくなる物」 人新世の資本論を読んでいる頃、斎藤幸平先生が義母の友達のご子息であったと知り驚いた(つながり薄すぎ) 思想的にマジョリティーではないからSNSなどで叩かれることもある先生ではあるが、研究室に閉じこもらず矛盾の集中する現場に飛び出しで「実践」を行っていくのは個人的には好感を持っている。 入り口はyoutubeなんかと親和性が高そうだが(フードデリバリーしたり、虫食ったり)主題は深遠だった。 「共時者」の概念は響いた。虐げられた人たちの苦しみを「そんなこと知らない」と片付けてしまうのは簡単だけれど、あえてそうしない人が増えると、競争して勝つという「当たり前の」世界が変わりうるのかなと思った。

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2024/05/09

筆者がフィールドワークを通じて学び、感じ、時に新たな問題点を見つけては切ない思いをしたことを書いたレポート。そう、本と言うよりは、レポートです。とても軽快な言葉で綴られた、レポート。 とはいえ内容は軽くはなく、斎藤さんは案件ごとに真摯に向かい合われてますし、そこからご自身が感じ...

筆者がフィールドワークを通じて学び、感じ、時に新たな問題点を見つけては切ない思いをしたことを書いたレポート。そう、本と言うよりは、レポートです。とても軽快な言葉で綴られた、レポート。 とはいえ内容は軽くはなく、斎藤さんは案件ごとに真摯に向かい合われてますし、そこからご自身が感じたことを非常に平易な言葉で表現されている、という話で、◯◯論とか◯◯学とか専門的なことを知らなくても十分に学びのある一冊です。 ただし、平易であるがゆえにあまり深掘りはしておらず、さらっと読むとあまり印象に残らないかも。あまり身近ではない(日常生活とは関わってこない)件についても色々触れているので、読んで何かひっかかるものがあったら、自身で調べたり、深く考えたりすると、この本が生きるんじゃないかなと思います。

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2024/05/02

マルクス研究者の斎藤幸平さんが現場で学ぶに年間の話。「理論の重要性を信じ、理論と実践とは対立しないからこそ、私のほうがもっと実践から学ばなければいけない」と冒頭で話していたが、現場での小さな未来への萌芽を垣間見て希望を抱き、自分や社会の中にある新しい問題点を見た。面白かった。 新...

マルクス研究者の斎藤幸平さんが現場で学ぶに年間の話。「理論の重要性を信じ、理論と実践とは対立しないからこそ、私のほうがもっと実践から学ばなければいけない」と冒頭で話していたが、現場での小さな未来への萌芽を垣間見て希望を抱き、自分や社会の中にある新しい問題点を見た。面白かった。 新しく知った知識 コオロギは飼料効率(与える餌と得られる量の関係)が実は高い 気になった団体、人 ネクストグリーン但馬 RE-SOCIAL  鹿肉の会社 水俣市

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2024/02/28

 人新世の資本論で著名な社会学者のフィールドワーク。  ギグワークというライフスタイルを検証すべく、ウーバーイーツをやってみる。  はたまた、気候変動の調査に有害鳥獣駆除の現場を見に行ったり、  差別とは何かを考え水俣へ。  体験したことは日数が短い。  しかし、この体験を伝...

 人新世の資本論で著名な社会学者のフィールドワーク。  ギグワークというライフスタイルを検証すべく、ウーバーイーツをやってみる。  はたまた、気候変動の調査に有害鳥獣駆除の現場を見に行ったり、  差別とは何かを考え水俣へ。  体験したことは日数が短い。  しかし、この体験を伝えようと本書に記す。  資本主義は全てのモノの価値を値段で数値化することだ。  その資本主義に対する懐疑的な目を養うには、モノを見て聞くことが重要だ。

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2024/02/07

100分で名著で知ってわかりやすくていいな〜と思って人新世の資本論買ったものの積読 こっちのタイトルならシュッと読めるかもと思って買った、シュッと読めた 読みやすいし、自らフィールドワークするっていうのはアグレッシブでいい取り組みと思う反面、最初のUber回からなんとなく違和感...

100分で名著で知ってわかりやすくていいな〜と思って人新世の資本論買ったものの積読 こっちのタイトルならシュッと読めるかもと思って買った、シュッと読めた 読みやすいし、自らフィールドワークするっていうのはアグレッシブでいい取り組みと思う反面、最初のUber回からなんとなく違和感というかバッドランズに出てきたドヤ街を盗撮する大学生とこの活動はどこで線引きされるんだろう、とモヤモヤも残りながら読み進める Uber初出勤!とLINEで報告とか「おいしいコオロギ」を撞着語法とか、そこはかとない他人事感というか「通常こんなとこには来ませんが、社会科見学です」みたいな雰囲気を感じてしまった ただ、後書きの研究者の暴力性で、この人はそういった批判も承知で発信をしてるのか、と 水俣は自分のゼミ課題でもあったが、風力発電機計画などまったく知らなかった、当時ですら重すぎてのめり込めなかった自分を思い出す。 社会問題に対して全身全霊を注げるかと言われると無理と答えるしかない、でも世界は0か100ではないのだよな、と思い直した 向き合うのにはしんどいが、でも無理のない範囲で関わりを持ち続けるというのだったら そう思うと自分自身でハードルを高くしていただけだったのかもしれない 大学以来行けてないけど炊き出しとか行ってみようかなあ

Posted byブクログ