ライオンのおやつ の商品レビュー
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きれいなお話しでした きれいすぎるかな? 365日、毎朝違うお粥でゲストのみなさんをお迎えします、とか、ライオンの家の完璧すぎる違和感みたいのは、感じてました… 自分の死が身近になった時にどう受け止められるか正直全然予想もつかないですが、雫さんのような考えに少しでも近いところに行けたらいいなと思いました
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自分の最期を知った主人公が、 瀬戸内の島のホスピスへやってきて 最期を待つ人たちと交流するはなし。 そのホスピスではもう一度食べたいおやつを リクエストで出してもらい、 そう思った理由を合わせてみんなに食べてもらう。 私だったら何を思うだろう。 今考えるおやつと、最期を知って...
自分の最期を知った主人公が、 瀬戸内の島のホスピスへやってきて 最期を待つ人たちと交流するはなし。 そのホスピスではもう一度食べたいおやつを リクエストで出してもらい、 そう思った理由を合わせてみんなに食べてもらう。 私だったら何を思うだろう。 今考えるおやつと、最期を知ってしまった時のおやつは きっと違うんだろうなと思う。 仲良くなった人たちが亡くなっていくシーンは 涙が止まらなかった。 私が死んだら、私の大切な人たちが死んだら そんなことをぐるぐる考えてしまった。
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ホスピス。病気によって余命を宣告された人が、緩和ケアを受け最期のときを穏やかに過ごすことを目的とする施設。瀬戸内海の小さな島に、「ライオンの家」という名前のホスピスがある。主人公の海野雫は、若干33歳という年齢ながら、このライオンの家に入居することとなる。 表題にある「おやつ」とは、入居者が最後にもう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできるシステムを示す。ライオンの家で出される食べ物(特にお粥)の描写は一つ一つが本当に美味しそうだった。また、主人公の目線を通して島から見える瀬戸内海の様子が、美しく胸を打つ。 p.126「海は、単純な青一色でなく、淡い紫に見える所や、澄んだ藍色、鮮やかなトルコブルーなど、無数の青が存在した。そして波が、金や銀に輝いている。」 島での毎日が大切で、愛おしいものだった。だからこそ、終盤主人公が体調の変化に伴い、日にちもわからなくなり、話すこともできなくなる様子にショックを受けた。ライオンの家の他の住人も順番に、一人ずつ、その生涯を終える。そこには奇跡等はない。 読み終わって改めて思った。「最後にもう一度食べたい思い出のおやつ」をリクエストすることは、自分の人生を振り返り、自分にとって一番大切なものが何なのか考え、言語化することにつながっていたのではないか。主人公が最期、会いたい人に会えて良かった。 p.219「会えて、よかったよ。約束、ちゃんと守るから、安心してな。それで、今度は光になって俺たちを照らしてな。母ちゃんが亡くなる前に言ったんだ。死んだ人は、光になるんや、って。その言葉、俺信じてるんよ。だから雫ちゃんも、光になるって」
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今を大切にしたくなるような少し切ないけどほっこりした本。最後のファンタジー色強めのところはもう少し薄くても良かったかな。
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本を通して生きること、命の大切さ、食の大切さを感じました。また主人公雫を取り巻く人々にもほっこりしました。命を大切にして生きていきたいと思える本でした。
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「自分は生かされている」という表現が心に残った。私は完璧主義に陥りがちで、自分に対しても他人に対しても完璧を求めてしまい、自分が感じた思いから判断して、良い悪いを判断したり、不平不満を漏らしたりしてしまいがち。とんでもない確率で生まれてきて、神様に生かされている日々を、少しでも幸...
「自分は生かされている」という表現が心に残った。私は完璧主義に陥りがちで、自分に対しても他人に対しても完璧を求めてしまい、自分が感じた思いから判断して、良い悪いを判断したり、不平不満を漏らしたりしてしまいがち。とんでもない確率で生まれてきて、神様に生かされている日々を、少しでも幸せに、生きていこうと思った。これは私だけではなくて、周りの人も一緒。自分のことも、周囲の人のことも大切にしよう。
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ホスピスで最期を迎える人々。 「死」をテーマにした話だけど、悲しいものではなく、穏やかな優しい時間の流れの中で「生」を感じ、温かい幸せを得られる。 決して人生一人ではない。
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人生の最期を考える機会は、なかなか日ごろ無いように思います。と言うよりも、わたしは恐ろしくて考えないようにしています。 この作品は、全体が淡い光に包まれたようなやさしい文章で、いつか必ず来るその時を必要以上に怖がらなくても良いんだよと言ってくれているような気がします。 遅かれ早か...
人生の最期を考える機会は、なかなか日ごろ無いように思います。と言うよりも、わたしは恐ろしくて考えないようにしています。 この作品は、全体が淡い光に包まれたようなやさしい文章で、いつか必ず来るその時を必要以上に怖がらなくても良いんだよと言ってくれているような気がします。 遅かれ早かれ必ず来るのだから、今出来ることはしておいて、どーんと迎えることが出来るようにしておきたいものですね。
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私事ですが、最近恋愛でとてもとても辛い思いをしまして。“私の存在価値とは”みたいな事をずーっとぐるぐる考えて落ち込んで、毎日泣いて、自分が嫌いになりそうな時に、買ってから本棚に眠っていたこの本を読み始めました。 何でもない文章がとてもあたたかくて優しくて、中盤以降ずっと泣いてまし...
私事ですが、最近恋愛でとてもとても辛い思いをしまして。“私の存在価値とは”みたいな事をずーっとぐるぐる考えて落ち込んで、毎日泣いて、自分が嫌いになりそうな時に、買ってから本棚に眠っていたこの本を読み始めました。 何でもない文章がとてもあたたかくて優しくて、中盤以降ずっと泣いてました。 『生』と『死』がテーマの本でしたが、私にとっては生きていく上で大切なこと、気持ちの持ち方について教えてくれる本でもあると感じました。 好きな仕事があって、欲しい物を買えるだけ稼げていて、家族もいて、私を理解してくれる大好きな友人もいて、ご飯を美味しいと感じられる体があって。必要な物はもう充分揃っていて、あとは私の考え方次第なのだと気付かされました。 “生きることは、誰かの光になること”“人生、ままならないことばっかり”私の希望となる素敵な言葉がたくさん綴られていました。 今回私は恋愛で辛い思いをしたけど、これも人生。自分を成長させてくれる経験だったと思って、前に進もうと思います。 雫さんへ、私からもこの言葉を贈ります。 お疲れ様でした。良い旅を!
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人生の終幕をどうしようかと自分に置き換えて考える作品。「父」に自分を重ねてしまう。自分の最後のおやつは「バウムクーヘン」。今のところですが。
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