首切り島の一夜 の商品レビュー

歌野晶午(著者)

2023/02/16

40年前の修学旅行をもう一度体験するために集まった同窓生。そこで殺人事件が！
クローズドサークルで起きた事件だけに、この先どうなるのかなーとミステリ的に期待したけど、どちらかというと登場人物の背景に中心が置かれていて、あまりミステリという感じではなかったかも。それぞれの話はそれなりに面白かったけど。
いまいち大島の話の最後が理解できてない…
殺人事件のオチ？も本当に少しだったのがちょっとだけ残念。

2023/02/05

歌野晶午さんの『首切り島の一夜』を読了。

壮年の男女と元教師が修学旅行の再現でとある島を訪れる。
そこで殺人事件が発生！
お決まりのミステリーものかと思えばそうでもなく・・・・

なんとも不思議な話でした。
歌野晶午さんのお話は不思議な話が
多いような気もします。

2023/02/04

舞台は弥陀華島という離島。そこは40年前に高校の修学旅行で行った先であり、当時の再現をしようと同窓生と元教師とで訪れていた。ある晩の宴席の後に久我陽一郎の死体が発見される。その日は荒天により、船の運行ができずに本土から動くことが出来ず、捜査員も来ることができない。

『首切り島の一夜』というタイトルもあり、何かの動機から連続した殺人が起きたり、謎解き、真相究明といった流れを想像していたのだが、そこは思い込みで全く予想しないストーリ展開だった。ただ、非常にどの人物も魅力的で引き込まれる内容であり、ただの仲良しの旅行ではないことは分かってくる。そして、先の事件よりもそれぞれの人物描写による物語の膨らみが、この物語の肝だったのかなと思っていた。

読み終わってすぐはそういった感想だったのだが…いや、おかしいし、違う。あれ？何であの人物とあの人物が？少し戻って読み返してみるが、その程度ではハッキリしない。少しずつ読み返していくと、なるほど確かに最初からそうなってる。

帯には「二度読み、三度読み必至！！」とあったが、一度読み終えた記憶だけでは混乱していて不確かでしかない。なるほど、二度読み、三度読みしてみるしかなさそうだ。

2023/01/30

一人一人の人生が結構重くて苦しい感じでした。皆さんこれからどうなっていくのでしょう？和田先生のエピソードが救いです。真相はわかったけどなんかモヤモヤします。

2023/01/30

歌野さん、10年ぶりの書き下ろしの新作。新本格ミステリ。

壮年の男女と元教師の7人が大人の修学旅行を企画し、弥陀華島へ行く。旅も3日目、ひとしきり盛り上がった夜の宴がお開きとなり、暫くしてメンバーの1人、久我が風呂場で刺されて死んでいることが発覚する。そこから各自の回想物語が始まる。その1人1人の話がまたそそられる内容ばかり。家庭の問題、オンラインの世界、偽名、学生の頃の思い出、ビートルズ、マルチ…誰もが何かしらを隠しながらこの同窓会に参加しているのだった。歌野さんのラストと言えば…やはり今回も驚かされた。

他の方のレビューを読んでちょっとびっくり。どうしても叙述トリックの印象が強いからその期待はしてしまうけど、こんなにも「面白くなかった」的なのが多いとは。私は歌野晶午作品が好きなのでそのバイアスがかかってたのかなと。でも個々の回想物語がそれぞれイヤミス風で面白かったけどなぁ…。

2023/01/26

登場人物、一人一人の話はどれも面白かった。
みんな、人には言いにくい闇がありますね。
タイトルだけで想像していたような物語でなく、驚いた。
読み終わった後は不思議な気持ちになりました。

2023/01/25

私は一体何を読んだのでしょう？推理小説を読んでいるつもりでしたが、個人個人の青春の苦さをしんどい思いをして読んで終了しました。アレ？これ何度か読み返したら何か繋がりや発見があって、私が流し読みで伏線や意図に気づかなかっただけなの？？　

2023/01/24

歌野晶午作品が好きなだけに、今回は読了して落胆してしまった。ミステリーというより、群像劇に近い。叙述トリックにはあっと驚かされたけど、事件そのものが薄い。

2023/01/24

どう見ても｢首切り島の一夜｣という名前で想像するのは古き良き時代の探偵小説。金田一耕助のおどろおどろしい、そして鬼畜な殺人。それが約40年ぶりに在りし日の修学旅行を再現した同窓会で起きた殺人事件ときたもんだ。物語は先生含め７人の現在と過去にあった出来事が淡々と綴られ、気が付くと一人多い。なり替わり殺人かと思いきや何それみたいな結末。途中に語られた意外に怖いそして本編とは一切関係ない殺人未遂事件。本の名前に騙され、そして肩透かしを食わされ、でもそれなりに面白かった作品でした。

2022/12/31

雰囲気もよく、読みやすい作品だったが期待したようなミステリーではなかった…。
群像劇の中で謎が明かされていくような話かと思ったがそうでもなく。
それぞれのエピソードは心を抉ってくるようなものもあったし、歌野晶午らしいサプライズも仕掛けてあったので、面白かったとは思う。