たとえば、葡萄 の商品レビュー
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仕事を辞めてしまった美月、母親の友人の市子のところに転がり込み、次の仕事や将来をなんとなくボヤボヤと模索する現状にやってくるコロナ禍と自粛社会…と、こう書くとなんだか、居心地の悪い小説のようだが。 実は「虹色天気雨」「ビターシュガー」の続編になる。美月が転がり込んだ市子は美月の母親も同然の人だし(これが分かってないと行動の意味が違ってくる)、美月の周りの人たちの破天荒な言動も懐かしくじわじわ思い出せてくるし。 コロナが社会に与えた影響はここまで計り知れない。東日本大震災とコロナが日本に与えた衝撃、経済大国だったはずが先進国の輪からも外れかける体たらくだが、それでも俺たちは生きていくわけだし、どうせい生きていくなら、たくましくふてぶてしく面白おかしくきちんと生きていこうと思った次第。 ところで、この小説のレビューを読んでると思った以上に評価が低く、その内容も「アラサーが勢いで仕事辞めて周りが助けて楽しく生きるみたいな非現実的でご都合主義な本」みたいなことが多いようだが…。やっぱ前2作読んでおいた方が…この本の魅力は続編であることが前提だと思う。
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ちょうど自分がこれからの将来について悩んだときがたまたま27歳で絶対に読まないといけない気持ちに駆り立てられた本 これの前の2巻読んでなかったけどこれだけでも十分理解出来たし読んでよかった
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会社辞めて人の家に転がり込んでなんとなーく過ごしてたらなんだかんだでうまくいってる 「ふーん」って感じです
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自分の本当にやりたい事がわからなくなり大手企業を退職。母の古くからの友人市子宅に転がり込み、職探しの最中コロナ下に突入。でも市子の紹介で辻に会ったあたりから面白いくらいに都合よくやりたいことはこれだと気づき、お仕事も同じく無職の友人ともどもみつかり大団円。なんなら彼氏もできちゃうかもという雰囲気もあり。読みやすかったが、現実はこんなに甘くないし、そんなに知人関係に恵まれているなんて稀だと何故か僻みたくなる読後感だった。
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私が20代後半から30歳ぐらいだったらもっと入り込んで共感できたのではないかと思う。 青空の下、光がふりそそぐ中で飲むぶどうジュースの描写は好きだ。そして、自分が生まれる前から年上の友人たちはずっとこの世界に存在していて、生活をしてきたという事実を実感する場面は良いと思う。
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30代を目前にして退職、そしてコロナ禍に見舞われた女性の話。 自分と同年代。 今思えば懐かしき緊急事態宣言、不要不急の外出自粛。 コロナ禍で得られなかったものも多くあったのだろうけど 個人的にはコロナ禍で得たものの方がとても大きな意味を持っていたし、人生の糧と刺激になった。 いつでも前向きに今を生きれば何か進む。 調子に乗れるんなら調子に乗ってぐんぐん進んでいったらいい、こけるときゃこける。どうせこける。こけるに決まってる。だからこそ、調子に乗ってこけるとこまでいったらいいんだよ、こけたらこけたでいいんだよ。 三宅ちゃんいいこと言うね。 巻末の前編となる物語 虹色天気雨 ビターシュガーも読もうかな。
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都会大好き、田舎暮らし経験者の私ですら、こんな田舎暮らしなら素敵だなあって憧れてしまう描写。 広く明るい空、澄んだ空気、どこまでも続く葡萄畑… 想像しただけでうっとりする。 ぶどうジュースが無性に飲みたくなる。 コロナ渦の影響や生活を織り交ぜながら、根底は「仕事とは」という普遍...
都会大好き、田舎暮らし経験者の私ですら、こんな田舎暮らしなら素敵だなあって憧れてしまう描写。 広く明るい空、澄んだ空気、どこまでも続く葡萄畑… 想像しただけでうっとりする。 ぶどうジュースが無性に飲みたくなる。 コロナ渦の影響や生活を織り交ぜながら、根底は「仕事とは」という普遍的なテーマ。 大企業の歯車となって働くことに虚しさを感じるのはきっとよくあることではあるけれど、今のご時世それだけで退職なんて言ってられないよねとは思う。 身を寄せる先があるっていうのは心強いものだな。
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コロナ禍に、まもなく30才女性がどう生きていくか考えるお話。主人公の心情描写が絶妙で、きっと現実にもこんな風にコロナで人生変わった人っているんだろうなぁと思えた。まだコロナが進行形の時期に、もがいて好転していった主人公をあえて描いてくれた作者に感謝。励まされました。
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やや、読みづらい文章でした。 内容は、面白いです。勇気をもらえる、元気をもらえるお話です。 だからこそ、私には少し苦手な文章?スタイル?だったのが残念なところでした。
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大島真寿美は2冊目 今回もシリーズものに手を出してしまった。 アラサーの主人公 美月が、仕事を辞めて、母の親友 市子の家に転がり込んだ。 人生に嫌気がさして目標が無い美月を 50代になった母の友人たちが、優しくもフレンドリーな心で、温かく見守る。 会話が多く、テンポも良いのだが...
大島真寿美は2冊目 今回もシリーズものに手を出してしまった。 アラサーの主人公 美月が、仕事を辞めて、母の親友 市子の家に転がり込んだ。 人生に嫌気がさして目標が無い美月を 50代になった母の友人たちが、優しくもフレンドリーな心で、温かく見守る。 会話が多く、テンポも良いのだが・・・どうも頭に入ってこない。 登場人物それぞれの(前作にある)背景がわからないからかもしれないが、 それにしても 60近くなったおばちゃんたちが、30代のお姉さまのようにバイタリティーがあり過ぎて・・・現実味が薄いからか?! 前回に読んだ直木賞作品『渦 妹背山婦女庭訓 魂結び』の作品内の会話が とても引き込まれただけに ちょっと残念。 でも 良い人ばかり出てくるので嫌な気持ちにはならない作品だった。
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