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名探偵のいけにえ の商品レビュー

3.8

221件のお客様レビュー

  1. 5つ

    57

  2. 4つ

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  3. 3つ

    57

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2024/09/03

わぁ……凄かったです。ほとんどメモすることを忘れて読み進めてしまいました。 最初からゾクゾクしてしまいました。とんでもない「前日譚」から始まり、「後日譚(二)」まで、どうなるかわかりませんでした。 「前日譚」はすべてわかってから読むと、これはあの人……とわかってしまうので、なおさ...

わぁ……凄かったです。ほとんどメモすることを忘れて読み進めてしまいました。 最初からゾクゾクしてしまいました。とんでもない「前日譚」から始まり、「後日譚(二)」まで、どうなるかわかりませんでした。 「前日譚」はすべてわかってから読むと、これはあの人……とわかってしまうので、なおさらつらいです。 容赦なく人を殺すので、とてもこわい本でした……。しかも、予想以上にグロい描写……。 説明のところがややこしいし、同じ事件を何度も言うのでややくどいですけれど、うんざりするよりも先が気になる気持ちが勝りました。 前半で使われていた二択の技術が後半でも使われているところが、とても良いです。こういう伏線回収、好きなのです。 この本をプレゼントしてくれた悪友に感謝。面白かったです! (以下、読みながら綴った感想) 2023/05/02 p.10-79 p.10 “はじめに子どもたちが死んだ。” 不穏なスタート……。 p.13 “左耳の裏に回転式拳銃の銃口を押しつけ、トリガーを引いた。” 自分だけ即死できるなんて、ずるいです。人々は苦しんだのに……。 2023/05/03 p.82-409 p.249 “皆さんには信じたいものを信じる自由があります。” 宗教に限らず、何を信じてもいいはずなのですよね。みんな。 意識的でも無意識的でも選択していて、選んだものを「信じている」と言ってもいいのかもしれません。 p.250 “人民協会の信仰が引き金の一つとなり、このような事件が起きたのは事実です。” 誰かが、「〇〇様をお守りするために……!」とか「奇跡の力を信じてもらうために!」みたいに考えて動いた可能性はありますよね。それはちょっと考えていました。 p.255 “信仰を守るために生み出してしまった幻だったんです” え……。これは予想外でした。 けれど、冷静に考えたら、手を出せる人は限られていますよねえ……。 p.274 “首にワイヤーが巻きついている。” そんな……。どうして……。 犯人は別の人だと言っていました。けれど、解説したのは別のこと……。 黒幕を何故隠したのでしょう? どうしてすべて話さず、こんなことに……。 p.293 “あれはおれたちが脳味噌を絞って捻り出した渾身のでたらめだからな” じゃあ、本当は……? 実際には何が起こっていたのですか? p.334 “犯人はお前だ” ……本当に? いま、加害者になっていませんか? p.337 “お前らの立場で推理を進める。” じゃあ、どうして暴力を……? 話がややこしいです……。 p.366 “選択肢は二つだけだ” 笑っちゃいました。二つだけだと思わせるテクニックですね。 p.367 “ジムの答えを聞いてみたい。” 確かに、そう思ってしまいます。信者でも信者でなくとも。 p.374 “目が悪かったから。それだけさ” ここでそれが活かされるのですか……。凄いです。 p.390 “やつらは毒入りと知った上でクールエイドを飲んだんだ。” ここでも、信者と余所者の違いが出ているのですね……。 p.407 “名探偵であるための生贄だったのだ。” おぉ……ここでタイトル回収ですか。

Posted byブクログ

2023/05/03

今まで読んだことがない展開が続き、驚きの連続がとまりませんでした。 この発想はなかったという推理が、これでもかと展開され、一気読みでした。最後まで読むとタイトルにも納得でした。 また読後ですが、史実を元にした小説だったということを知りました。本当に集団自殺をしたカルト宗教団体があ...

今まで読んだことがない展開が続き、驚きの連続がとまりませんでした。 この発想はなかったという推理が、これでもかと展開され、一気読みでした。最後まで読むとタイトルにも納得でした。 また読後ですが、史実を元にした小説だったということを知りました。本当に集団自殺をしたカルト宗教団体があると知って背筋が冷たくなりました。

Posted byブクログ

2023/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

良くも悪くも人の死が軽い。主要キャラもあっさりと死んでいくのが雑に感じてしまった。どんでん返しの連続は見事だがやや無理のある部分も。一番気になったのは素直に推理聞いてる信者の皆様素直すぎ問題。集団妄想かかるくらい教祖様信じきってるなら最後まで信じてあげるべきなのでは?結局集団妄想の理由はただの信仰心でしかなかったのか?ということも引っかかる。 タイトルと表紙絵の伏線回収は、歴代読んできた中でもトップレベルに素晴らしかった。

Posted byブクログ

2023/04/29

話の展開が早いからだらけることなく 始めから一気読みしてしまう作品。 どんでん返しが2回も3回もくる。 ずっとドキドキして凄く面白かったので 他の作品も読みたいと思った。

Posted byブクログ

2023/04/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

インスタの読書垢で人気だなと思って読んだ本。初読みの作家さん。ずっとひっくり返るというか、ずっと解決編というか、ずっと事件中というか…? と思いながら読みました。最初は登場人物に慣れなくてなかなか入り込めなかったけど、後半一気に読み進められて面白かった。

Posted byブクログ

2023/04/23

カルト宗教と多重解決がテーマのミステリー。特にも多重解決につながる解決編が長くて多少ウンザリするくらいだったが、そこから結末に持っていく展開が見事で、ここまで読んできて良かったという報われた感覚で読み終えられた。それでも一番驚いたのはストーリーが終わった最後に参考文献を見て、この...

カルト宗教と多重解決がテーマのミステリー。特にも多重解決につながる解決編が長くて多少ウンザリするくらいだったが、そこから結末に持っていく展開が見事で、ここまで読んできて良かったという報われた感覚で読み終えられた。それでも一番驚いたのはストーリーが終わった最後に参考文献を見て、この事件のモデルが存在していたことを知ったとき。事実は小説よりも奇なりとはまさにこのことだなと感じた。

Posted byブクログ

2023/04/20

2023本格ミステリ・ベスト10の第1位に選ばれた作品。1978年に南米のガイアナで人民教会の信者900人が教祖と共に集団自殺した事件。実際にあった事件で覚えてる。その事件をこんな話にするんだね。すごい。多少無理はあるが、見事! でも、私はあまり好きじゃ話ではないんだよねえ・・・

Posted byブクログ

2023/04/19

登場人物は好きになれなかったのですが、二転三転するストーリー、綺麗な伏線回収がとてもよかったです。最後の1ページまで楽しめた作品でした。 信仰と現実…物事の見え方がこんなにも異なることがあるのかと恐ろしさも感じた作品でした

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2023/04/17

実際にあった宗教団体の事件を元に描かれている作品で実際の事件は映像化もされているようです。 物事を信じるという観点に置いて、自分に見えている全ての物が実際に事実なのだろうか?という疑問や恐ろしさを感じた作品 多量に殺人事件が起こるし、2重3重に解決推理されるし犯人誰?最後までまだ...

実際にあった宗教団体の事件を元に描かれている作品で実際の事件は映像化もされているようです。 物事を信じるという観点に置いて、自分に見えている全ての物が実際に事実なのだろうか?という疑問や恐ろしさを感じた作品 多量に殺人事件が起こるし、2重3重に解決推理されるし犯人誰?最後までまだなんかあるの?とラストの1ページまでもハラハラする作品で一度読んだけでは消化不良の作品でした。

Posted byブクログ

2023/04/16

1978年11月18日。 ガイアナ共和国バリマ・ワイニソ州のジョージタウン。 教父ジム・ジョーデンにスポイトでジュースを飲まされた信者900人が集団自殺を図るという事件が起きています。 1978年11月15日。 探偵の大塒(おおとや)崇は助手で東大文学部宗教学研究室に在学中だっ...

1978年11月18日。 ガイアナ共和国バリマ・ワイニソ州のジョージタウン。 教父ジム・ジョーデンにスポイトでジュースを飲まされた信者900人が集団自殺を図るという事件が起きています。 1978年11月15日。 探偵の大塒(おおとや)崇は助手で東大文学部宗教学研究室に在学中だった有森りり子がジョーデン・タウンに行って戻ってこなくなったのでりり子の身になにか危険があったと察知し、後を追って乃木野蒜(のびる)と共にジョーデン・タウンへと飛びます。 以下ネタバレありますので、これから読まれる方はご注意ください。 りり子は無事でしたが、乃木は撃たれて死亡。 そしてジョーデン・タウンの調査団のメンバーが次々と殺されていきます。 りり子はメンバー3人を殺した犯人を推理してみせますが、その後すぐにりり子が殺されてしまいます。 そこでついに大塒が皆の前でこの事件のりり子の推理の間違いと、真犯人を推理し始めますが…。 この推理シーンが非常に長いです。 そして別の本ですが『本の雑誌2023年3月号』の「どんでん返しはネタバレか」でこの本の編集者の新井久幸さんが「この本ではいくら期待のハードルを上げてもらっても、それを上回る”どんでん返し”が待っていることはお約束する」とおっしゃっています。 確かにこの作品のどんでん返しは凄いです。 驚愕のどんでん返しが待っていました。

Posted byブクログ