家裁調査官・庵原かのん の商品レビュー
乃南アサさんの本は17冊目ですが、しばらく読んでいなかったので、7年ぶり。 警察でも裁判官でもない私たちには「聴く」ことしかできないけれどー。 家裁調査官は「臨床の専門家」として生身の人間を扱い、 罪を犯した者たちと向き合うのが職務。 少年調査官として働くかのんは 家庭や学校...
乃南アサさんの本は17冊目ですが、しばらく読んでいなかったので、7年ぶり。 警察でも裁判官でもない私たちには「聴く」ことしかできないけれどー。 家裁調査官は「臨床の専門家」として生身の人間を扱い、 罪を犯した者たちと向き合うのが職務。 少年調査官として働くかのんは 家庭や学校、友人との問題などで荒んだ少年少女たちの声なき声に今日も耳を傾ける。 更生の可能性を信じてー。 ひたむきな女性調査官が奔走する姿を描く連作短編シリーズ誕生! (書籍紹介より引用) 乃南アサさんご自身が、2014年から2期、東京家庭裁判所・家裁委員会の委員を務められたことがこの小説へと繋がっているそうで、取材に2年以上、執筆に7年かけられた小説。 韓国ドラマ『未成年裁判』を視聴した後なので、ちょっと興味がわいて読んでみることに。 ドラマ『未成年裁判』は凶悪な少年犯罪が取り上げられていたので当然、刺激的だったが、この小説では、より私たちの日常に近いところでの出来事が「事件」へと繋がっていく。 世間を騒がせるような凶悪犯罪ではないけれど、少年少女たちにとっては、この上なく大きな出来事で。 私自身がこれまで無関心でいたことに、少しだけど目を向けられたような気がしているのだが… 書評家の池上冬樹さんが近年の連作短編集について以下のように述べられていた。 「ここ数年のことだが、短篇連作が少しずつ変わってきているのではないかと思うようになった。 海外の連続テレビドラマの影響をうけてか、ひとつひとつの短篇で物語が決着するのではなく、次回以降に話が続いていて、連作全体で完結するような作りが増えて来てるような気がする。 連作やシリーズと言うよりも、シーズンという名称の方がぴったりくるような物語と人物展開が増えてきた」 ”連作短編が連続テレビドラマのように”というのは、確かにそうかもしれない…、と思う。 ドラマでよく使われる”シーズン”がまさにピッタリだ。 この小説も”連続テレビドラマ”のような感じで、シーズン2では主人公の庵原(いおはら)かのんは新たな勤務地に赴くことになっているようだ。 「家裁調査官」を描いた小説と言えば… 柚月裕子さんの『あしたの君へ』がある。 主人公は研修中の家庭裁判所調査官”家裁調査官補”で親しみを込めて”かんぽちゃん”と呼ばれている青年。 こちらもシリーズ化を期待しているのだけれど… 最近、連作短編がとても増えていると感じている。 ”活字離れ”、”本離れ”と言われる昨今、長編よりも短編の方が手に取りやすい…? そんなことも関係しているだろうか…?
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「自転車泥棒」「野良犬」「沈黙」「かざぐるま」「パパスの祈り」「アスパラガス」「おとうと」 7話収録の連作短編集。 福岡県北九州市を舞台に少年係調査官の庵原かのんが奮闘する物語。 窃盗、詐欺、強盗致傷、売春、道路交通法違反、強制わいせつ等、少年少女達が犯した犯罪に、かのんが真...
「自転車泥棒」「野良犬」「沈黙」「かざぐるま」「パパスの祈り」「アスパラガス」「おとうと」 7話収録の連作短編集。 福岡県北九州市を舞台に少年係調査官の庵原かのんが奮闘する物語。 窃盗、詐欺、強盗致傷、売春、道路交通法違反、強制わいせつ等、少年少女達が犯した犯罪に、かのんが真摯に向き合う。 更生を期待出来そうな少年もいれば未来へ不安しか感じない少年もいる。 罪を犯した背景が明らかになる度に家庭環境と家族関係の重要性を強く感じた。 特に毒親には怒りしかない。 愛情と高い人間力で接するかのんのひたむきな姿勢が胸を打つ一冊。
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少年を担当する家裁調査官かのんは、荒んだ少年少女たちの声に傾け、心を開くため奔走する。真摯でひたむきな姿が心を打つ。
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家裁調査官という仕事があることを初めて知りました。罪を犯した少年少女の様々な家庭環境…。「聴く」ことしかできないと言うけれどそれだけでこんなにも助けになる。
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全然スカッとしない。ある意味リアルだ。「どんなに頑張っても、家裁調査官の仕事はここまでだよん」と突き付けられたようだ。北九州市で家裁調査官として働く庵原かのん。真摯に仕事に向き合うかのんのケーススタディ7編。良書の類には違いないのだけれど、そんなに面白くない。ページが進まない。ど...
全然スカッとしない。ある意味リアルだ。「どんなに頑張っても、家裁調査官の仕事はここまでだよん」と突き付けられたようだ。北九州市で家裁調査官として働く庵原かのん。真摯に仕事に向き合うかのんのケーススタディ7編。良書の類には違いないのだけれど、そんなに面白くない。ページが進まない。どの話も問題提起はしてあるもののさほど解決してないから読み物として楽しめない。キャラも悪くはないけど普通で際立ってない。似たような題材なら岩井圭也さんの『付き添うひと』柚月裕子さんの『あしたの君へ』の方が個人的には面白かった。
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家裁調査官の仕事は、「聴く」ことが仕事。 福岡家裁北九州支部の少年係調査官である庵原かのんは、ひたすら少年少女や親たちと面会を繰り返す。 そして、どうして罪を犯すことになったのか、反省しているのか、などを聞き取るのである。 生まれ育った環境や生活の様子、親の子に対する考え方、...
家裁調査官の仕事は、「聴く」ことが仕事。 福岡家裁北九州支部の少年係調査官である庵原かのんは、ひたすら少年少女や親たちと面会を繰り返す。 そして、どうして罪を犯すことになったのか、反省しているのか、などを聞き取るのである。 生まれ育った環境や生活の様子、親の子に対する考え方、確かにさまざまである。 何が正解で、罪を犯すのを防げるのか… 難しいことだと思う。 子どもの性格を把握している親がどれだけいるのか…とこれも気になった。 ほんとうにいろんな子どもたちがいて、いろんな親がいて…でもひたすら「聴く」しかないのだなと感じた。 ただ、ひたすら駆けつけ耳を傾ける庵原かのんを子どもたちは必要としているのかもしれない。
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家裁調査官という仕事があると初めて知りました。未成年者が再び犯罪者にならないことを第一に原因を見つけていく。罪を償わせると同時に必要なことかもと考えさせられました。
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スッキリ終わらないところがモヤモヤしつつも現実はこんな感じなんだよなと思ったりする。 この仕事は忍耐力が必要だよなと思うし尊敬する。
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雑誌でオススメされてたので、図書館で 借りてみました 集中して読めたので1日で読めました 登場人物が多彩で様々な事情が あってみんな苦しみながら犯罪をおかしてしまって いました 次も出たら読みたいと思います
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さまざまな問題を抱えた少年少女たちと日々対峙する家裁調査官。 いやこの仕事ハードすぎない!? 問題の種類も様々で、あっさり解決とは行かないケースばかり。そのへんに現実感がある。 蘊蓄もおもしろかった。知らないことがいっぱいある。 シリーズ化したらいいなー。
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