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リバー の商品レビュー

4.1

291件のお客様レビュー

  1. 5つ

    97

  2. 4つ

    119

  3. 3つ

    56

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    2

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2024/06/04

読み応えがすごい。10年前の事件は同一犯?模倣犯?展開は面白いんだけど、犯人の心理描写とか動悸が描かれていなさすぎてもう少し期待してしまった。後半にもっと面白くなってほしかった。

Posted byブクログ

2024/06/04
  • ネタバレ

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ひょっとして大どんでん返しがあるのか?と期待していたが、予定通りという感じに終わった。読後イマイチスッキリしない感があるのは、犯行の動機とか理由が明らかにされないから?そこは読者の想像にお任せということなのか。オリンピックの身代金もだったけど、警察捜査の泥臭さみたいなものはすごく伝わってきた。

Posted byブクログ

2024/05/29

【概要】 群馬県と栃木県を流れる川沿いの河川敷で、女性の全裸遺体が相次いで発見された2つの事件。被害者女性は、いずれも援助交際をしていた若い女性だ。 10年前にも同様の事件が2件発生したが、その時の重要参考人である池田は、10年前の2件目でアリバイがあったため起訴されることはなか...

【概要】 群馬県と栃木県を流れる川沿いの河川敷で、女性の全裸遺体が相次いで発見された2つの事件。被害者女性は、いずれも援助交際をしていた若い女性だ。 10年前にも同様の事件が2件発生したが、その時の重要参考人である池田は、10年前の2件目でアリバイがあったため起訴されることはなかった。池田がホンボシだと信じて追っていた刑事の滝本は定年退職し、刑事の身分を失ってからも私人として独自捜査をする。 10年前の事件で娘を殺害された写真屋主人の「栃木県を流れる川沿いの河川敷で、女性の全裸遺体が相次いで発見された2つの事件。被害者女性は、いずれも援助交際をしていた若い女性だ。 10年前にも同様の事件が2件発生したが、その時の重要参考人である池田は、10年前の2件目でアリバイがあったため起訴されることはなかった。池田がホンボシだと信じて追っていた刑事の滝本は定年退職し、刑事の身分を失ってからも私人として独自捜査をする。 10年前の事件で娘を殺害された写真屋主人の松岡も、事件現場となった河川敷を毎日撮影するなど、独自捜査をする。 この事件の担当とされた新米新聞記者の千野今日子は、精神科医篠田の協力を得て、事件を取材する。刈野の恋人であるスナックのママとも親しくなり、滝本とも会話をするなど、多方面からの取材を行う。すごい調整役。 群馬県警刑事の斎藤一馬も、群像劇の一人だ。他県警や警察庁との合同事件となり、捜査はどんどん難しくなる。 事件の重要参考にとして浮上するのは、池田清の他に、県議会議員の息子で引きこもりの平塚健太郎、群馬県の工場で期間工として働く刈野。 犯人は誰なのか、警察は犯人を逮捕することができるのか。 【感想とネタバレ】 健太郎が多重人格っていうのはにわかに信じられなかったけど、最後のマコトの独白を読むと、まあそういうこともあるのか・・・と納得した。 そうだとすると、毎夜BMWに乗っていたのはマコトなのか。健太郎は、おとなしくて引きこもってゲームしているだけの人ってこと? この本は「犯人逮捕」のあたりで終了しているけど、実際にはこのあとの裁判のほうがずっと時間がかかるのだ。犯人が黙秘していたらなおさら。現実の世界でも、事件から数年公判が開かれないというのもある。きっとこの事件もそうなるだろう。世間は、報道がやむと事件のことを忘れてしまうけど、逮捕起訴されたあと、公判が開始する前の間も裁判のための証拠集めや主張整理など、ずっと仕事を続けている人がいる。 健太郎の証言は、どうなるんだろう。公判開始が長引けば、マコトがでてこなくなったり、そういうことも有り得そうで、こわいわ。まさに綱渡り。 結局、何が目的なのか、どうやってターゲットを絞っていたのか、謎のままであることがリアリティあってこわいよね。 娘は援助交際はしていない、娘の名誉を回復したいと願う被害者の親。でも、その願いはきっと裁判を経ても叶えられないだろう。 印象的だったのは、何人も殺している犯人を逮捕したあとの取り調べでは、犯人に死刑を受け入れさせなければならない、という刑事の発言。 生きて償うということはできない。どんな理由があっても死刑だから。 捜査段階、逮捕前でも、死刑事案であることを念頭に捜査しているんだなぁ。 犯人がなぜこんな事件を起こしたのかということについては、「殺人鬼だから」というマコトの説明しかなくて、うーん・・・。母親を恨むなら、通常、母親にその矛先が向きそうなものだけど、そうでないところが、やはり普通では説明ができない論理の飛躍、殺人への快楽があるのだろうか。 仕事をして社会生活を営み、妹にとって優しい兄であり、スナックのママにも好意を持たれ、普段はおとなしい性格。 それなのに、複数の女性への殺人。最後は交際女性のことも締め殺そうとする。 逮捕されるとわかり、最後に殺しの快感を味わっておきたかった、ということなんだろうか。逮捕されたら、もう二度と味わえないもんね。やはり、快楽殺人だったのか? 健太郎よりもずっと多重人格なのではないかと、私には思えてしまった。

Posted byブクログ

2024/05/27

まず前半は、群馬の刑事さんと栃木の刑事さんが頭の中で整理できず、少し読みにくかった。(どちらもクセモノじゃなかったし) 最近、頭が衰えているのかも…でも段々と馴染んでいきました。 読みながら思うのは、壊れていきそうな人の心配でした。 元刑事や被害者の父親…執念。様々な人の思い...

まず前半は、群馬の刑事さんと栃木の刑事さんが頭の中で整理できず、少し読みにくかった。(どちらもクセモノじゃなかったし) 最近、頭が衰えているのかも…でも段々と馴染んでいきました。 読みながら思うのは、壊れていきそうな人の心配でした。 元刑事や被害者の父親…執念。様々な人の思いが交錯して、ドキドキしました。 ただ最後はもう少し丁寧に描いて欲しかったような…。 この作家さん、以前読んだ『沈黙の町で』も、周囲の色々な人の心の内が描かれて、でも最後まで本人の声は表されず読み手に想像させる感じだったので、今作も手法が似ていたのかもしれません。 …といいつつ、色々な人の心情が伝わってきて読み切った達成感はありました。

Posted byブクログ

2024/05/26

奥田英朗さんの本が大好きなんですけど、この本は前半のテンポがイマイチかなぁ。でも、事件の真相が最後の最後までわからないので後半は一気読みでした。

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2024/05/24
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すごい臨場感。警察の捜査を一緒に追いながら、犯人を確信しても確固たる証拠がないが故に逮捕に踏み切れない、その悔しさともどかしさを一緒に感じられた。 ただ、ラストが少し残念。マコトから事件の全貌が語られるより、執念で捜査を続けてきた警察に全てを暴いて欲しかった。そして、刈谷が何故10年後に戻ってきたのかも明らかにして欲しかった。 一方で他の方のレビューを読み、実際の事件でも「なぜ」が分からないことの方が多いから、犯人の動機が詳細に明かされないのはある意味リアルなのかもしれないと思った。マスコミの怖さも取り上げていて、思い返せば思い返すほど深い。

Posted byブクログ

2024/05/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

単行本で600P超。手持ちのブックカバーではカバーできず。辞書かと。 読み始めはちょっと退屈な感じだったが、第三章「糸口」のラストでスイッチが入った。 物語は複数の人物の目線で進んでいく。当然、読者側からすると時空の歪みが生じていて、 その微妙な加減がおもしろかった。 あと「オリンピックの身代金」や「罪の轍」でもそうだったが、尾行シーンが読んでてほんとおもしろい。 ページをめくる手がドキドキする。 本作も松本に帰省する刈谷を追ってからの太田駅は最高におもしろかった。ほんとに大丈夫なの?とも思いつつ。 黙秘する刈谷。重い雰囲気。新たな決定的な証拠も出てこない。めっちゃ怒られるし。 野島が蕎麦をすすりながら「嫌な予感ばかりが膨らむ」 いやいや、こっちもずっと思ってるし。 結局、動機がはっきりしないまま(推定される動機はあったけど)で終わってしまったが、 そこは知りたかったような気もするし、闇のままというのもそれはそれ。このあと刈谷はやはり黙秘を続けたのだろうか。 明菜ママがかわいそうだったな。「やっぱだめか」というつぶやき。それでも首の赤い痕は関係ないという。 わからないけど、明菜ママならそう言うか。

Posted byブクログ

2024/05/06

10年前に起こった連続殺人事件と同じ手口の事件が再発し、3人の容疑者が浮かび上がるが〜 長編ではあるが読みやすい。但し、ドラマチックな展開ではなく、且つ早々に結末も想像がつく。 犯人逮捕までの警察の動きを丁寧に描いた作品。

Posted byブクログ

2024/05/02

奥田英朗さんは 『ガール』『家日和』『伊良部シリーズ』 に続いて4作品目 『リバー』 648頁の長編大作で、既読の奥田英朗さんの他作品と全く違う警察小説! 事前情報なしで読み始めたが、展開が巧みで全く飽きない。最後まで緊張感を保ったまま、圧巻の群像劇が満喫できた。 渡良瀬川♪...

奥田英朗さんは 『ガール』『家日和』『伊良部シリーズ』 に続いて4作品目 『リバー』 648頁の長編大作で、既読の奥田英朗さんの他作品と全く違う警察小説! 事前情報なしで読み始めたが、展開が巧みで全く飽きない。最後まで緊張感を保ったまま、圧巻の群像劇が満喫できた。 渡良瀬川♪が舞台と言うことで、個人的には森高千里さんのイメージなのに、なんと今回はそこが殺人事件の死体発見現場! ヒョエ〜ッ!! 未解決のままお蔵入りとなった事件の被害者家族の心情、凶悪犯罪の事件解決に携わる刑事や元刑事の心理描写が、とても緻密で繊細ながらも、読者に語りかけるように迫って来る。 群馬県の外国人が多い工場地帯は、以前仕事で行った事があるのでよりリアルに感じられた。 地元刑事に警視庁、近隣住民に新聞記者、工場期間工に引き篭り、更には犯罪心理学者まで登場する。 事件に関わった様々な人々の視点から、殺人事件の側面を描くことで、その立場に自分の身を置いて考え何度も胸が熱くなった。 半分程読み終わった時点で、犯人がほぼ確定しているにも関わらず、この残りの分厚さは一体・・・と思ったが、中弛みしそうな中盤も、展開の巧さが際立ち、終始のめり込んでしまった。 事件から数ヶ月経っただけで風化しつつある世間と、警察内部の犯人逮捕への執念と熱量の温度差が半端ない。容疑者が3名も浮上しているにも関わらず、決定的証拠がなく逮捕への糸口がなかなか見つからない・・・ 終盤は、別々の動きをしていた捜査網が一気にひとつに纏まり、事件が解決に向けて加速度を増していく。 中でも、海千山千のベテラン刑事に必死で追随する若手刑事の活躍ぶりが逞しくて輝いていた。 満足感に充たされる読後感で、勝手に刑事の一員になった気分で爽快感すら感じた。 ネタバラシが一部読者に委ねられたカタチの結末は、まさに最終章「残響」のごとし・・・ それも含めて本作の味わいなのだろう。 それにしても奥田英朗さんと言えば、 肩の力を抜いて楽しめる『伊良部シリーズ』の作家さんですよね・・・ と何度も自問自答してしまった笑 このギャップ!素敵すぎる。 ますます奥田英朗さんから目が離せなくなった。 是非、他の作品も読んでみようと思う♪

Posted byブクログ

2024/04/26

650ページ、あっという間に読み終えた。長いにも関わらず、読み疲れないし途中でだれることもなく、次が気になってすらすら読んだ。奥田英朗さんの作品にはハズレがないな、という印象。

Posted byブクログ