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夜の道標 の商品レビュー

4

152件のお客様レビュー

  1. 5つ

    38

  2. 4つ

    70

  3. 3つ

    34

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2022/09/20

ある殺人事件をきっかけに4人の視点で描かれていく物語。 どうして殺人を犯してしまうことになったのか・・・ 犯人を取り巻く4人それぞれの人間関係の”曖昧さ”が歯がゆくもあり、苛立たしくも感じました。 物語はなんてことなく進んでいくのに、内容は重く、暗く、ある意味では衝撃的でした。 ...

ある殺人事件をきっかけに4人の視点で描かれていく物語。 どうして殺人を犯してしまうことになったのか・・・ 犯人を取り巻く4人それぞれの人間関係の”曖昧さ”が歯がゆくもあり、苛立たしくも感じました。 物語はなんてことなく進んでいくのに、内容は重く、暗く、ある意味では衝撃的でした。 先が見えなくても何かにすがって生きていく他ないし、それが正しいかどうかなんてきっと誰も分からない。 どうかその先に光が見えるよう、祈りながら読み終えました。

Posted byブクログ

2022/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

どんどん引き込まれ、一気に読みました。それぞれの視点から物語が進行していき、終盤に近づくにつれ、その真実に衝撃をうけました。 犯人である阿久津が、かつてされたことはとても辛いことではあったけれど、果たしてそれは間違いなのか、正しいのか、私には明確な答えがわかりません。阿久津のそれと程度の差はありますが、発達グレーゾーンをかかえた子供を持つ親の立場としては、その親の気持ちも痛いほどわかります。 我が子と重なり、辛くなるところもありました。

Posted byブクログ

2022/09/20

小学生男子の波瑠と桜介、30代女性の豊子、刑事の正太郎、4人の視点で話が進む。どこでどう絡むのか、なかなか想像出来ないままの前半。 バスケが得意な波瑠の怪我の理由。空腹に耐えなければならない、給食のない夏休み。 そして物語が繋がる後半。 阿久津の殺人の理由を知った時は鳥肌がた...

小学生男子の波瑠と桜介、30代女性の豊子、刑事の正太郎、4人の視点で話が進む。どこでどう絡むのか、なかなか想像出来ないままの前半。 バスケが得意な波瑠の怪我の理由。空腹に耐えなければならない、給食のない夏休み。 そして物語が繋がる後半。 阿久津の殺人の理由を知った時は鳥肌がたった。新聞などで目にしていたけど、深く考えたことが無かった自分にも衝撃を受けた。。 阿久津の正直さ、優しさが悲しかった。波瑠とうまく逃亡して欲しいと思った。 最後、核心に触れそうで触れない表現に物足りなさを感じる反面、うまいなぁと思う。作者の視点が優しい。とても切ないです。

Posted byブクログ

2022/09/15

とても…、とても、とても、よかった。 知っていた、でも、忘れて生きていた…自分には直接関わりがないことだから、というのは言い訳にならない。 終盤の衝撃に頬を張られた気がし、湧き上がってきたさまざまな感情に戦慄した。 1996年、横浜市内で学習支援塾を経営していて、信頼も厚く、...

とても…、とても、とても、よかった。 知っていた、でも、忘れて生きていた…自分には直接関わりがないことだから、というのは言い訳にならない。 終盤の衝撃に頬を張られた気がし、湧き上がってきたさまざまな感情に戦慄した。 1996年、横浜市内で学習支援塾を経営していて、信頼も厚く、誰からも慕われていた戸川が殺害された。 早々に被害者の元教え子、阿久津が被疑者として捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も、被疑者の足取りはつかめていない。 阿久津は惣菜店にパート勤務している豊子の自宅の地下室に匿われている。 一方、馬の合わない上司に煙たがられ、捜査の前線から外されながら、この事件の捜査を続ける刑事、正太郎。 父親から虐待を受けている小学生の波留、その友人の桜介。 事件が起きなければ、阿久津と関わることはなかったであろう4人の視点から紡がれていく、絡み合い、思いもよらない展開を見せていく社会派ミステリー! 重いテーマを含んでいるので、万人にオススメはできないけど、今年の私のイチオシはこれで決まり!!

Posted byブクログ

2023/03/01

なんとも妙な作りの小説である。 精神薄弱者と子どもので当たり屋話かと思って読んでいるが、終わり方か「えっ!これで終わり!」という何とも言えない尻切れトンボの終わり方。 もっと深掘りがあっても良かったのではないか?ただし、うやむやを解決するには相当なページ数が必要になるので、程よい...

なんとも妙な作りの小説である。 精神薄弱者と子どもので当たり屋話かと思って読んでいるが、終わり方か「えっ!これで終わり!」という何とも言えない尻切れトンボの終わり方。 もっと深掘りがあっても良かったのではないか?ただし、うやむやを解決するには相当なページ数が必要になるので、程よいところで終わらせたかったのだろう。いずれにせよ、何が言いたいのかよくわからない小説であった。

Posted byブクログ

2022/09/05

【正解】とは時代と共に変わっていく概念だ…。 一生懸命に生きているからこそ選ぶ選択肢を間違えてしまうことがある…。 4人の視点で物語は進んでいく。 その4人がどのように関わっていくのか、そして、なぜ殺人は起こったのか… 高校生や大学生で読むのと大人になって読むのとでは感想が全く違...

【正解】とは時代と共に変わっていく概念だ…。 一生懸命に生きているからこそ選ぶ選択肢を間違えてしまうことがある…。 4人の視点で物語は進んでいく。 その4人がどのように関わっていくのか、そして、なぜ殺人は起こったのか… 高校生や大学生で読むのと大人になって読むのとでは感想が全く違うのではないだろうか!! 色々な人生の段階で読んでいきたい作品だった!!

Posted byブクログ

2022/09/04

感想 複数の物語が一つへ収束する巧みさ。それと同時に描写の鮮やかさ。人物の呼吸さえ聞こえてきそうな繊細で詳細な描写。空気の匂いや温度も感じる。

Posted byブクログ

2022/09/01

「神の悪手」で初めて芦沢作品が面白いと思い、現時点ベストと感想を書いたが、それの遥か上をいく大傑作。ミステリーとしてのプロットは上手いと思っていたが、失礼ながらここまで心情描写が確りと紡げるとは思っていなかったので、読後の驚きと喜びで評価:6にしたいほど。こういう作品に直木賞でも...

「神の悪手」で初めて芦沢作品が面白いと思い、現時点ベストと感想を書いたが、それの遥か上をいく大傑作。ミステリーとしてのプロットは上手いと思っていたが、失礼ながらここまで心情描写が確りと紡げるとは思っていなかったので、読後の驚きと喜びで評価:6にしたいほど。こういう作品に直木賞でも本屋大賞でもいいので取らせてあげて、芦沢作品が広く読まれることを願うばかり。。

Posted byブクログ

2022/09/01

桜介、波瑠、豊子、正太郎、登場人物ごとに物語は描かれていて進んでいく。しばらくは点と点であり、それぞれの日常や人柄などを知っていく。その間にも桜介のひたむきさや波瑠の諦念、豊子の揺れる想い、正太郎の正義などが発する言葉や行動から鮮明になっていく。そして、いよいよ真相に近づき線に繋...

桜介、波瑠、豊子、正太郎、登場人物ごとに物語は描かれていて進んでいく。しばらくは点と点であり、それぞれの日常や人柄などを知っていく。その間にも桜介のひたむきさや波瑠の諦念、豊子の揺れる想い、正太郎の正義などが発する言葉や行動から鮮明になっていく。そして、いよいよ真相に近づき線に繋がった時の衝撃は読後にジワジワと増している。お恥ずかしながら近年にも実際に訴訟があったことも知らず、この物語の時代設定にも納得がいきました。 物語の中の人物たちはちょっとした仕草も細かに描かれており、感情の起伏がはっきり伝わってくる。それは自分自身でも判別できない感情の存在なども含まれていて、非常に人間らしい部分のように感じた。だからこそ、物語の真相を知って忘れらない記憶になった。読み終えて、もっと知ろうと思う。

Posted byブクログ

2022/08/31

読み終えてどうしてこの題名がついたのだろうとか考えたと同時にもう一度プロローグから読み直し、ああそうかと気がついた。いろいろな登場人物がいるが主人公は2人に集約されていたんだ。二度読みして面白い小説となった。

Posted byブクログ