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エゴイスト の商品レビュー

4.1

108件のお客様レビュー

  1. 5つ

    42

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    21

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2023/10/19
  • ネタバレ

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はじめは同性が好きな人の話かと思ってたが、母と子の話だった。 自分のしたことが恋人を死に追いやってしまったんじゃないか、と自分を責めて苦しむ主人公に 「受け取った側が愛だと思ってればそれは愛だ」と言い切る恋人の母の言葉が印象的だった。 最後の病室でのシーンは泣きそうになった。

Posted byブクログ

2023/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

⚫︎受け取ったメッセージ 愛という感情は十人十色であるし、 相手によっても形や暖かさが変わる。 どのように示すか、示さないか、 自覚がある、ない、 言葉では十分でなかったり、 言葉がtoo much だったり。 愛ほどいろんな気持ちを含んだ感情はないと思う。 ⚫︎あらすじ 14歳で母を亡くした浩輔。同性愛者である浩輔は東京で暮らしていた。ある日、トレーナーの龍太と出会い、愛し合うが、龍太は病弱な母を支えるため、水商売をしている。浩輔は龍太に専属になるよう申し出る。龍太は浩輔の申し出を受け、土木工事の仕事に変える。病を抱えた龍太の母は二人のことを知っていた。龍太は過労死で亡くなる。浩輔は責任を感じる。龍太に代わって浩輔は龍太の母を支える。 ⚫︎感想 この物語は、龍太の母を支える浩輔が 愛とは何かをもう一度考え、龍太の母へ自分の母への感情を吐露することで救われるところがクライマックスだった。「愛が何かわからない」浩輔は言うが、 龍太の母は、自分たちの受け取ったものが愛だという。 素敵だと思った。言葉にすると固定されるけれど、この言葉はそうではなくて、いろんな人の気持ちにあてはまる。「好きになった人がタイプである」というフレーズがあるが、それを思い出した。映画化されているが、完成を知らないまま著者はご病気で亡くなっているらしい。

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2023/10/03

電車の中で泣いてしまった。 悲しみや辛さを温かい手でゆっくり握ってもらうような その温かさにまた涙溢れるような祈りのようなお話。 どうか今皆がみたされた場所にいる事を願います。 映画から観たんですが、映画もむちゃくちゃ良かった。

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2023/09/30
  • ネタバレ

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なんか表紙これじゃなかったけど同じ本みたいなのでこれで登録しておく。 龍太に自分を重ねた浩輔が龍太の死によって見守りポジションから当事者になって直球で妙子さんに救われるという流れが壮大なドラマだった。これ自伝的小説なの…嘘だろ… 不謹慎だけど高山さんが亡くなっている現実もこの本の続きに付け足して勝手に感動している自分がいる。 鈴木亮平のコメントがとても良くて、高山さんに届かないのが切ない。

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2023/09/29

映画の宣伝で興味を持ち、読みました。 同性愛の話がずっと続くのかと思ったら、タイトルの通りでした。それでいて、愛とはなんなのか、読むたびに心に沁みる、本当に素敵な本でした。 大好きな本になりました。 巻末の、映画で主人公を演じた俳優、鈴木亮平さんの言葉も素敵でした。良書です。

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2023/09/15
  • ネタバレ

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素晴らしかった この一言に尽きる。 『エゴイスト』というタイトルがまさに秀逸 主人公のエゴともとれる行為 だから『エゴイスト』というタイトルなんだな、と思い読み進めていた。 しかし、読み終えて思ったことは『エゴイスト』なんかではなかった。 すべてを通して、主人公の行為は『純愛』だった(CV:緒方恵美) タイトルが『エゴイスト』なことに騙された気分だ(良い意味で)

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2023/10/13

愛です。 高山さん、これは愛ですよ。 先に映画は観ていたので筋は知っていたのだが、原作は又映画とは違うので読んで良かったと思います。 中盤辺り、美容院で施術中に読んでいたのですが涙を堪えるのに必死でした。 フォントも大きくて直ぐに読めてしまうだろう事は明白でしたが、何だか気...

愛です。 高山さん、これは愛ですよ。 先に映画は観ていたので筋は知っていたのだが、原作は又映画とは違うので読んで良かったと思います。 中盤辺り、美容院で施術中に読んでいたのですが涙を堪えるのに必死でした。 フォントも大きくて直ぐに読めてしまうだろう事は明白でしたが、何だか気軽に読んではいけない気がして、落ち着いた時に大切に読んだので、読み終わるのに時間がかかりました。 高山さんの文体は美しい。 もっと小説を書いて欲しかったです。 あとがきを作者を演じた鈴木亮平んが書いているのも感動しました。 映画も、もう一度観直したいと思っています。 #私小説 #感動作 #親子愛 #母の愛 #無償の愛 #LGBT #泣ける

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2023/08/30

映画を先に観てから原作を読みました。 若干内容が異なりますが(映画には友人夫婦が登場しなかったり、浩輔が金銭的に悩む様子は描かれない)おおよそ原作通りでした。 個人的には映画が先で良かったと思っています。あまりにも突然の展開があるので。 この作品を撮った松永監督は、作中で浩輔が...

映画を先に観てから原作を読みました。 若干内容が異なりますが(映画には友人夫婦が登場しなかったり、浩輔が金銭的に悩む様子は描かれない)おおよそ原作通りでした。 個人的には映画が先で良かったと思っています。あまりにも突然の展開があるので。 この作品を撮った松永監督は、作中で浩輔が言った「愛がなんなのか、よくわからないですもん」に対して、多惠子(龍太の母)が「あなたがわからなくてもいいの。私はね、私たちが受け取ったものが愛だと思ってる。それでいいじゃない?」と言うシーンを読んで映画を撮ることを決めたらしい(試写会のティーチインの際にそう発言されていた)。 本当にこのセリフとタイトルがこの作品の全てだったと思う。同性愛というテーマが目立つかもしれないけれど、人間の愛とエゴが一体なんなのか、正解のない問いをじっと考える1冊です。 原作者の自伝的小説と聞いていても、映画を観ているときはどこかフィクションというか物語を眺めている気持ちだったけれど、この本を読んでいるときは高山さんの想いそのままが激しくぶつけられているような気がして、ずっと苦しかった。 文庫本の巻末、映画主演の鈴木亮平さんの解説もこれまたグッと来る内容だった。彼が浩輔を演じてくれて本当に良かったです。

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2023/08/30

すごい破壊力だった。電車の中で読んでて後半は特に危うく何度も嗚咽しそうになった。著者の表現力の豊かさに圧倒された。 映画がとても良かったのですぐに買って鞄に入りっぱなしだったのを半年ぶりくらいに読み始めたらちょうど良い具合に映画の記憶も薄れていて、改めて新たな気持ちで味わうことが...

すごい破壊力だった。電車の中で読んでて後半は特に危うく何度も嗚咽しそうになった。著者の表現力の豊かさに圧倒された。 映画がとても良かったのですぐに買って鞄に入りっぱなしだったのを半年ぶりくらいに読み始めたらちょうど良い具合に映画の記憶も薄れていて、改めて新たな気持ちで味わうことが出来た。ただ、映画主演の鈴木亮平だけではなく、宮沢氷魚や阿川佐和子の印象はやはり強固で、頭の中で小説の文章と不思議な融合を果たして新たなシーンが紡がれていくのが心地良かった。 もう一回映画観たくなってきたな。

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2023/08/25

主人公が愛を金で表現することをどこか後ろめたく思っているのが印象に残った。でも、その人が大切だと思う気持ちを、このモノに溢れた現代で、物質なしでどうやって伝えれば良いのだろう。この答えの一つは「言葉」だと私は思う。主人公も、恋人も、その母親も、「ごめんなさい」以外の言葉を知ってい...

主人公が愛を金で表現することをどこか後ろめたく思っているのが印象に残った。でも、その人が大切だと思う気持ちを、このモノに溢れた現代で、物質なしでどうやって伝えれば良いのだろう。この答えの一つは「言葉」だと私は思う。主人公も、恋人も、その母親も、「ごめんなさい」以外の言葉を知っていたならば。そう思えてならない。

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