いけない の商品レビュー
おぉ〜斬新!! 道尾さんってほんとに色んな事思いつく天才だと思う。 『N』もその仕掛けに驚いたけど、この作品も凄かった! 各章の最後に1枚の写真が載っていて、その写真から事件の真相を、読者自身が暴き出すという、読者も巻き込む形のミステリー♬ 騙されては、いけない! 結構丁寧に...
おぉ〜斬新!! 道尾さんってほんとに色んな事思いつく天才だと思う。 『N』もその仕掛けに驚いたけど、この作品も凄かった! 各章の最後に1枚の写真が載っていて、その写真から事件の真相を、読者自身が暴き出すという、読者も巻き込む形のミステリー♬ 騙されては、いけない! 結構丁寧に読んだつもりだけど、1章目からまんまとミスリードにのせられてしまったー! 2章、3章は、え、どういう事?って自分の頭では理解しきれず、読み終わってから考察サイトをハシgo〜! 色んな考え方があって、みんなスゴいな〜って思うのと同時に、自分の読解力のなさを思い知りました 考察サイトを読んでなるほど〜!って腑に落ちるとこも多くて、これはやっぱりもう一回読みたくなる!! 2度読み必至の本です 読んだ人とああでもない、こうでもないって語りたくなる〜〜♡♡ コロコロ騙されまくった! ほんとに面白い思考の作品でした! 「いけないⅡ」も発売されて、こちらは噂ではⅠ よりは分かりやすいと聞くので、次は自力でどこまで分かるか楽しみです♪♪
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一枚の写真の意味がわかるのは、その章を読んだ人だけで、そんな作品を作り出せるのは道尾秀介先生しかいないんだなと思い知らされた。 短編集のように見えて実は全ての話がつながっており、最後には全ての章の登場人物たちの行く末を少し見せてくれるような終わり方だった。 短編だからすぐ読めるだ...
一枚の写真の意味がわかるのは、その章を読んだ人だけで、そんな作品を作り出せるのは道尾秀介先生しかいないんだなと思い知らされた。 短編集のように見えて実は全ての話がつながっており、最後には全ての章の登場人物たちの行く末を少し見せてくれるような終わり方だった。 短編だからすぐ読めるだろうと思ったけど、絶対謎を解いてやろうと意気込んでいつもの3倍くらいゆっくり読んだ。それでも再読しないと分からない話もあった。ゲームをしてるかのような読書体験だった。 「いけないII」もあるようなので楽しみ!
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得意科目のテストのような感じで、問題を読んで答えを考える楽しさを久しぶりに体験できた。 2章と3章の謎解きが楽しかった。 2章は気付いた瞬間心霊写真かと思ってどきっとした。。汗
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まずやっぱ文がキレイ 表現が安っぽくないってスゴい大事やと思ってて 描写や言い回しが浅くて軽いとそれは物語全体の重さに関わると思う これは引き込む力がスゴくて容易に物語に没入しやすい あえて描写しない部分を最後写真で開示するのは新しい試みでスゴい
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この小説は本というメディアを 新しいメディアとして 可能性を拡げる事にチャレンジしている。 推理小説の結論までは書かず、 章の最後に書かれた地図や写真やイラストを読み解く事によって真相が分かるという流れ。 それも、そのページまで全く違った解釈をしていたり、不明だったり なんでこん...
この小説は本というメディアを 新しいメディアとして 可能性を拡げる事にチャレンジしている。 推理小説の結論までは書かず、 章の最後に書かれた地図や写真やイラストを読み解く事によって真相が分かるという流れ。 それも、そのページまで全く違った解釈をしていたり、不明だったり なんでこんな仕掛けにするのだろうと 思ってしまう。 つまり、読めば分かるではなく、 少しは自分でも考えれば? と言う 読者に犯人を探させる 新しい推理小説なのである。 ハマりました。
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各章の最後にある写真で、新たな真実に気づくという作品。 各短編で見られる文章の巧みさはもちろん、街全体に漂う雰囲気なども表されていてとても面白い。しかし、写真を見てわかる新たな真実というのは、案外拍子抜けするものだったり、いまいちぴんと来なかったりした…。 作品全体を通しての...
各章の最後にある写真で、新たな真実に気づくという作品。 各短編で見られる文章の巧みさはもちろん、街全体に漂う雰囲気なども表されていてとても面白い。しかし、写真を見てわかる新たな真実というのは、案外拍子抜けするものだったり、いまいちぴんと来なかったりした…。 作品全体を通しての驚きは用意されていたとは思うし、写真で新たな見方を提示するという試み自体は面白いし、体験型ミステリーという新しいスタイルは道尾秀介さんならではのものだなと感じた。
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帯に惹かれて図書館で借りました。 読み方の指定があり、 まずは各章小説として普通に読む 章末には何かしらの図表、写真があるので それをよく見ると、小説で語られることのない真実がわかる(かもしれない)とのこと。 1章を読み終え、章末の画像を見た感想は「??」 やっぱり自分には難し...
帯に惹かれて図書館で借りました。 読み方の指定があり、 まずは各章小説として普通に読む 章末には何かしらの図表、写真があるので それをよく見ると、小説で語られることのない真実がわかる(かもしれない)とのこと。 1章を読み終え、章末の画像を見た感想は「??」 やっぱり自分には難しいのかなと思いましたが 2章はなんとなくこんな感じかなという予想が立ち、 3章まできたところで1章の画像の意味に気づき、真相にも(おそらく)気づき、あ〜!という快感。 3章後半あたりから最終章は逆にこいつはきっとこう、ここはきっとこういうこと、とある程度読めるようになってきました。 そういった最後のあたりのわかりやすさがいいのか悪いのか、私としては最初にもがいた分最後ももう一踏ん張り考えたいところではありましたが、全体的に読みやすく、面白い仕様の本だと思います!
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続きが気になって一気読み! 本文を読みながらああかなこうかなと色々考えて章の終わりの写真でそういう事か!となる 3章 絵の謎に気づいてはいけない が、1番びっくり騙された 読み終わって、いろんな考察サイトを読むのも、自分では気が付かなかったことに気が付いて面白かった
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さすが。 こんなに展開があるとは。 誰も敵わないな。あと、俺に全く推理力がなく悔しい。探偵にはなれないのか。
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ミステリーのトリックにはだいたい簡単に騙されてしまうちょろい読者の私にはもう、何が何だか……(笑) 叙述トリックに翻弄されまくりほぼ全編ミスリード状態のまま最後のページに辿り着き、???で頭の中をいっぱいにして玉砕する。 すごいなこれ。 なんなん? 『いけない』 道尾秀介 (文春文庫) 物語を読み、各章の最後のページに挿入されている写真を見て“隠された真相”を読者が見つける、という風変わりなミステリー小説だ。 写真の意味、全っ然わからなかったのよ最初。 でも何度も何度も読み返し、行きつ戻りつしているうちに、ある日突然「あっ!!」と雲が晴れたようにわかるアハ体験が気持ちいい。 四つの章の場所と登場人物がリンクしていることで、ふっと結び目がほどける瞬間がある。 戻ってみると、今まで見えていなかったものが見えてくる。 再読で世界が一変するのだ。 一回目と二回目が、さらには二回目と三回目が、全然違う見え方をする。 じっくり読んだつもりなのに、人間の脳って都合のいいことだけを拾ってしまうものなんだなとつくづく思った。 第一章「弓投げの崖を見てはいけない」の、「死んだのは誰か?」という問い、私の頭の中はこんな感じだった。 事故で死んだのは安見邦夫だよね ↓ え?死んだのは息子だったの……? ↓ いやそうじゃない。トンネル事故じゃなくアパートの前で車にはねられたのは誰かってこと? ↓ やっぱり安見邦夫? ↓ 最後の写真を見る ↓ さっぱりわからない。 ↓ (他の章を読んでいて)あっ!そういえば隈島刑事がアパートに向かって走ってた気がする! ↓ そういえばぶつかったのは車の右側 ↓ じゃあ道路に落ちたのはラークの箱? ↓ 死んだのは隈島さんなのかー ↓ もう一度写真を見る ↓ この地図の意味は、内容ではなく誰が持っていたかということだった! ↓ 私ぐったり 第二章「その話を聞かせてはいけない」では、 文房具屋のおばあさんと甥が崖から落とされた? ↓ 珂がやった……? ↓ 写真を見る ↓ 軽ワゴン車に子供が乗り込もうとしているけれども、そのとき珂はいなかったから意味がわからない ↓ ひょっとして全部珂の妄想だったりして…… ↓ (第三章を読む)おばあさんと甥は本当に死んでいた! ↓ (第四章を読む)いつも何をして遊んでいるのかを尋ねられて「かくれんぼ」「車の中」と答えるケロイドを持つ少年 ↓ 車に乗ったのは山内 !? ↓ もう一度写真を見る ↓ 写真を横にして見てみると「HAPPY」の「H」と「A」が見える! ↓ 山内がやったのか…… ↓ 私ぐったり とまあこんな感じ。 第三章「絵の謎に気づいてはいけない」、終章「街の平和を信じてはいけない」は、言わば起承転結の“転”と“結”だ。 一章ではちょい役だった竹梨刑事の不気味な存在感がどんどん増していくのが怖い。 若気の至りで勝手なことをぺらぺら喋っているように最初は見えていた新人の水谷の推理が、実は真実を言い当てていたことにゾッとする。 水谷と竹梨の会話中の、竹梨の「……」の意味。 「もう少し水元に話させてみよう」の真意。 十王還命会の集会のシーン。 いやあ、こんなの一読しただけでは気づかないわー。 竹梨の視点で書かれているのにもかかわらず、だ。 竹梨と邦夫の告白文の入れ替わりが秀逸だ。 実際には竹梨の告白文は風に飛ばされ、邦夫のそれは白紙だったわけで、二人が罪に問われることはない。 しかし、竹梨は自分のものはどこかへ落としたと思い、邦夫は竹梨の手に渡ったと思っている。 これから苦しむことになる二人と、ラストシーンで幸せそうに笑い合う子供たちとの対比が怖いな。 太陽、風、優しい大人たち、エネルギーに満ちた若い命。 「街の景色ってなんかいいね」 「ね、いいよね」 「平和っていうか」 「ね、平和っていうか」 「街の平和を信じてはいけない」というタイトルが回収される。 犯罪者は誰も捕まっていない。 子供たちも。 弓子さんが告白文を白紙にしたのは、邦夫を助けるためだけの理由だったのかな。 シロさんは信者だったのかな。 峯田さんはどこへ消えたのかな。 読み終えたあとも、平和の裡に潜む得体の知れない何かにもやもやする。 楽しい話ではないのに何かが残る。 そんな一冊なのでした。
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