てらこや青義堂 師匠、走る の商品レビュー
明暦2年、十蔵は日本橋松川町に寺子屋の青義堂を開いた。十蔵の寺子屋は安い。そして男女の別なく、どの身分でも入れる。 実は十蔵は伊賀者だった。神君家康公を本能寺の変からの逃走中にお守りして以来、部下に加えられた。今も大名家を探ったりする。というのに悪戯っ子達に水をかけられる失態をお...
明暦2年、十蔵は日本橋松川町に寺子屋の青義堂を開いた。十蔵の寺子屋は安い。そして男女の別なく、どの身分でも入れる。 実は十蔵は伊賀者だった。神君家康公を本能寺の変からの逃走中にお守りして以来、部下に加えられた。今も大名家を探ったりする。というのに悪戯っ子達に水をかけられる失態をおかしたりする。 第1話 月岡鉄之助は剣術に打ち込みたいのだ。寺子屋で座っている場合ではない。しかし父は今のご時世剣だけでは食べていかれぬという。どうせ剣でも筆でも生きていかれぬ世の中だから、仕方ないと思うのだ。 母を飯盛女と求馬に侮辱されて、鉄之助は立ち会う気になった。青義堂を破門にしてもらわねばならない。十蔵がやってきて、刀を収めるように言われた。そしてなぜか、道場主の兵部衛と十蔵が戦うことになった。 第2話 吉太郎は無駄銭使いの名人である。今は着物に凝っている。最近はどうやらふらふら出歩いているようで、十蔵は後をつけることにした。紙屑拾いに扮する。吉太郎は橋の下の乞食達に菓子や餅を配り出した。吉太郎は親の稼いだ金を泡銭だと思っているらしい。ところが吉太郎は拐かされた。 第3話 源也の父大工の棟梁定一が、息子を辞めさせると乗り込んできた。そろそろ大工仕事を仕込みたいらしい。源也は友達もいるし、青義堂を辞めたくないという。源也は陸船車を作っていた。からくり師になりたいらしい。 源也、吉太郎、鉄之助がいなくなった。 第4話 千織が今日は女論語で文句を言わなかった。千織がおかしいのは、縁談のせいだった。ほぼ小大名に等しい1万6500石の松根城代村井家からである。聞き込みをしたところ、破談になるとの噂。私は男に生まれたかった。女の身では何者にもなれません。と千織はいう。あれこ」あって縁談は破談に。 第5話 昔から十蔵は秀でた忍びだった。23歳の時、殺しの命を受けた。その時に睦月と出会った。もらってやって欲しいと言われる。2人は結婚した。しかし忍びの妻子が狙われる事件が相次ぎ、別れてくれと頼む。隠密をやめて寺子屋をやることにする。 第6話 伊勢詣をこっそり筆子達が企んでいる。どうせならついていってくれないかと相談を受けた。千織まで行くらしい。ほぼ書き上がっている「隠密往来」を預ける。男の足なら15日。女の足なら20日。126里の道程である。費用は福助が出してくれた。しかし菰野に住む睦月に魔の手が迫っていることを知る。 第7話 子供達は十蔵を守るために走る。
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今村先生がダンス講師だった頃、十蔵のように子供たちと接していたんだろうな…と思っていたら、なわたさんが解説に同じようなことを書いてくださっていて、「まさに!」と感動。離縁した妻・睦月との関係も私としては嬉しい展開だった。 十蔵も睦月も筆子たちも、それぞれがそれぞれの個性や好きなこ...
今村先生がダンス講師だった頃、十蔵のように子供たちと接していたんだろうな…と思っていたら、なわたさんが解説に同じようなことを書いてくださっていて、「まさに!」と感動。離縁した妻・睦月との関係も私としては嬉しい展開だった。 十蔵も睦月も筆子たちも、それぞれがそれぞれの個性や好きなことを飛躍させながらずっと幸せであってほしい。
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今村翔吾を読むのはこれで2作目。 タイトルからして寺子屋の子供たちと師匠の絆ほっこり感動物語系かなと予想してたら、結構きな臭い攻めの物語だった。 忍者小説と言えるのか?これもまた予想外。 忍者物小説は一時ハマっていたので予備知識(?)もあって楽しめた。 しかしまあ、そんなことある...
今村翔吾を読むのはこれで2作目。 タイトルからして寺子屋の子供たちと師匠の絆ほっこり感動物語系かなと予想してたら、結構きな臭い攻めの物語だった。 忍者小説と言えるのか?これもまた予想外。 忍者物小説は一時ハマっていたので予備知識(?)もあって楽しめた。 しかしまあ、そんなことあるかいな!みたいなところもあってちょっと冷静になっちゃう自分もいたりして。 小説なんだからそこを楽しめればいいんだけどなー。なんだかつまんない大人になっちゃったなー。なんて余計なことを考えたり。 主人公よりも、禅助のほうが好きだったな。 睦月も超魅力的。もっと出てきてほしかった。 読みやすくてストーリー的には子供が好きそうな本。 解説で今村翔吾の作家になる経緯が書かれていて、この本は自分と重ねて書いたのかもしれない。 もうちょっと今村翔吾作品読んでみたいな。
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江戸・日本橋で寺子屋の師匠をつとめる十蔵と、寺子屋で学ぶ子どもたちとのやり取りが愉快。主人公を筆頭に登場人物たちのキャラが立っていて、爽快です。 子どもたちとの絆の美しさ、剣術の痛快さ、そして恋も愛も。 作者=今村翔吾が「最も自分自身を剥き出しにして書いたかもしれない」と言った青...
江戸・日本橋で寺子屋の師匠をつとめる十蔵と、寺子屋で学ぶ子どもたちとのやり取りが愉快。主人公を筆頭に登場人物たちのキャラが立っていて、爽快です。 子どもたちとの絆の美しさ、剣術の痛快さ、そして恋も愛も。 作者=今村翔吾が「最も自分自身を剥き出しにして書いたかもしれない」と言った青春時代小説。
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凄腕の忍びが寺子屋を開き筆子に教鞭を振るう。 こんな紹介では収まらない魅力あふれる登場人物たちの信条や絆が心を揺さぶる物語。 今村翔吾さんの作品は本当に人々が生き生きとしている。愛する者のために戦う姿はイクサガミにも通ずるものがある。
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なんだろう 最初はおもしろく読んでいたのだけど、半分くらいまで来たところで急に興味を失ってしまった(-_-;) 後半は一気に読んだというレビューも結構あったので、も少し頑張って読もうかなとも思ったのだけど… 今回はここでやめておく。 ちょっと時間をおいていつかまた読んでみよう。
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元公儀隠密である寺子屋の主人と、そこに通う子供たちのお話。 忍びたちのシリアスな話もありつつ、全体的には軽快な冒険活劇な内容。 子供たちが個性的で可愛らしく、彼らの成長物語な面もあって、最後まで楽しく読めた。
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公儀隠密として活躍した十蔵は現役を辞め、寺子屋の主人になる。寺子(筆子)等の事件事故が十蔵の助けで救援、解決する。だが、大名は秘密を知る隠密を妻子とともに消そうと隠密を使い動き出すと十蔵も危機を感じ妻と離縁する、がその妻に危機が起こる。そこから筆子たちが逆に活躍する物語だ。気にな...
公儀隠密として活躍した十蔵は現役を辞め、寺子屋の主人になる。寺子(筆子)等の事件事故が十蔵の助けで救援、解決する。だが、大名は秘密を知る隠密を妻子とともに消そうと隠密を使い動き出すと十蔵も危機を感じ妻と離縁する、がその妻に危機が起こる。そこから筆子たちが逆に活躍する物語だ。気になる言葉、最後の一節「忍びといえども人外の者にあらず。世の人と同じく喜び、楽しみ、望みをもち、また同じ様に怒り、悲しみも持つ。それに耐え忍び生きる者を正しく忍びと呼ぶ。しかしながら、世には一人では耐えかねる難儀もある。そのような時、心許す者がいれば、時に支え、時に支えられ、人は世を活くることが出来ると知る。想像する忍びとかけ離れていると思いかも知れぬが、これもまた紛うことなき忍びの姿なり。人の和こそ最も強く尊い術であると記す」が印象的だ。現代風で言い直せば、「人は皆同じ、助け合えばこそ生き甲斐も生まれ、平和になる」とでも言うべきか。
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いつものように紹介文を確認することなく読み始めたところ、序盤はてらこやというタイトルに相応しい内容だったものの、途中から俄然忍法帖の様相になってくる。 個性的で少し屈託を抱えながらも有能な子供たちや、奥さんである睦月さん、兄の九兵衛、更には一時は敵になったものの人として最後の一戦...
いつものように紹介文を確認することなく読み始めたところ、序盤はてらこやというタイトルに相応しい内容だったものの、途中から俄然忍法帖の様相になってくる。 個性的で少し屈託を抱えながらも有能な子供たちや、奥さんである睦月さん、兄の九兵衛、更には一時は敵になったものの人として最後の一戦を超えなかった忍たちといった魅力的な人物に溢れた面白い作品でした。 続編を心待ちにします。
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寺子屋の師匠だけど実は元公儀の隠密という、いかにもおもしろそうな設定。 audibleで聴いたので登場人物が把握しきれず、特に隠密仲間の名前は何が誰だったか混乱した。 印象的には寺子屋の話というより、師匠の十蔵が元隠密っぷりを発揮する話。 事件を解決していくだけの短編集かーと思っ...
寺子屋の師匠だけど実は元公儀の隠密という、いかにもおもしろそうな設定。 audibleで聴いたので登場人物が把握しきれず、特に隠密仲間の名前は何が誰だったか混乱した。 印象的には寺子屋の話というより、師匠の十蔵が元隠密っぷりを発揮する話。 事件を解決していくだけの短編集かーと思ったけど、後半は元妻が登場したり、子供たちが活躍して盛り上がり、完璧なクライマックス。 前半の話ともちゃんと繋がる。 さすがだなー。
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