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韓国文学の中心にあるもの の商品レビュー

4.5

21件のお客様レビュー

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2024/10/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

韓国文学は傷を描くものが多いと。 歴史も含め全く把握できてなかったので、勉強になった。 ちょうど見た韓ドラでもナチュラルにIMF危機が出てきて、なるほどとなった。 過酷な歴史が多く暗い気持ちになりそうなので手はすぐには伸びないが、読んでみたいと思う本はいくつか見つかった。

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2024/10/14

朝鮮半島(特に韓国)の歴史と文学の関係を、近年のフェミニズム運動から大戦後まで遡りつつ解説する。セウォル号事件や光州事件、朝鮮戦争といった悲劇の歴史が次から次へと紹介される。 どうしてわたしはこんなに大切なことを知らなかったんだろう。隣の国の出来事なのに。そして自分たちの国にとて...

朝鮮半島(特に韓国)の歴史と文学の関係を、近年のフェミニズム運動から大戦後まで遡りつつ解説する。セウォル号事件や光州事件、朝鮮戦争といった悲劇の歴史が次から次へと紹介される。 どうしてわたしはこんなに大切なことを知らなかったんだろう。隣の国の出来事なのに。そして自分たちの国にとても関わりのあることなのに。学校の授業ではちゃんと習わなかったし、世間の関心も低い。 理不尽な殺戮が横行し、どこに行っても地獄から逃れられず、人の命が落ち葉よりも軽かった時代に、人間の尊厳を描いた人たちがいる。

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2024/05/02

韓国文学が、この国が辿ってきた歴史、闘争、死の堆積のうえに紡がれているということを教えてくれる1冊。

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2023/10/20

もっと韓国の文学作品に触れてみたくなった。胸が苦しくなる部分も多いけど、この本を読んでから韓国文学に触れたり再読すると、より深みある読書になると思う。

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2023/10/19

本書で紹介されているパク・ミンギュ「膝」を、以前読んだことがある。 よく分からないと感じて終わってしまっていたのだけど、それは自分の知識不足、歴史認識不足のせいだった。 今までいかに韓国文学のパワーや面白さだけをぬくぬくと享受してきのたか思い知らされ、恐ろしい気持ちに。 遅いけど...

本書で紹介されているパク・ミンギュ「膝」を、以前読んだことがある。 よく分からないと感じて終わってしまっていたのだけど、それは自分の知識不足、歴史認識不足のせいだった。 今までいかに韓国文学のパワーや面白さだけをぬくぬくと享受してきのたか思い知らされ、恐ろしい気持ちに。 遅いけど遅すぎることはないと信じて、今からでも歴史を学んでいきたいと思う。

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2023/09/20

解放後(日本の「戦後」にあたる)の大きな出来事(解放、分断、済州、朝鮮戦争、維新、光州、IMF、セウォル、キム・ジヨン現象、等)について人々がどのような思いを持ってきたか。文学作品を紹介しながら、それらをたどっていく。それぞれの出来事が韓国の人々にどれだけインパクトのあることだっ...

解放後(日本の「戦後」にあたる)の大きな出来事(解放、分断、済州、朝鮮戦争、維新、光州、IMF、セウォル、キム・ジヨン現象、等)について人々がどのような思いを持ってきたか。文学作品を紹介しながら、それらをたどっていく。それぞれの出来事が韓国の人々にどれだけインパクトのあることだったのかを教えられる。民主化前の出来事に関する部分は特にヘビーなので、現代から時代をさかのぼる構成にしたのは正解だったと思う。

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2023/09/10

本書は2018年に日本語版が出版されて話題になった『82年生まれ、キム・ジヨン』を皮切りに、セウォル号事件、IMF危機、朴正煕独裁政権、朝鮮戦争と章ごとに時間を過去へと遡りながら、それぞれの時代の文学作品やその作家のエピソードを通して韓国の社会史を見事に説明している。 私は韓国...

本書は2018年に日本語版が出版されて話題になった『82年生まれ、キム・ジヨン』を皮切りに、セウォル号事件、IMF危機、朴正煕独裁政権、朝鮮戦争と章ごとに時間を過去へと遡りながら、それぞれの時代の文学作品やその作家のエピソードを通して韓国の社会史を見事に説明している。 私は韓国について高校の日本史レベル以上のことをほとんど知らなかった。若い頃に知っていたのは、サッカーでいつも日本の前に立ちふさがる手強いライバルということぐらいだった。もちろん、近年は音楽や映画など文化面で大きな存在感を見せていて、政治的にも日本にとって重要な隣人であることは理解している。ただ、恥ずかしながら私は韓国の歴史について無知だった。そんな私にとって、本書は1945年以降の韓国史について知る、とても良い入門書となった。 好きだろうが嫌いだろうが、長い長い歴史を通して朝鮮が私たちにとって切っても切り離せない国であることは間違いがない。そして相手がどんな背景を持っているかを知るのに、正しい歴史を知ることは必要不可欠である。少しずつでもいいので、私はこれからも韓国の映画や文学を楽しみながら、「受け取り損ねた何か」を掬い取っていきたいと思った。

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2023/07/17

韓国文学の紹介本でもあり、韓国の近現代史を解説してくれる本でもあった。自分がいかに韓国のことを知らないのか打ちのめされる思いがした。 セウォル号事件、IMF危機、光州事件、朝鮮戦争、南北の分断、斉州島四・三事件…名称は聞いたことがあっても、知らない歴史が多く、特に朝鮮戦争について...

韓国文学の紹介本でもあり、韓国の近現代史を解説してくれる本でもあった。自分がいかに韓国のことを知らないのか打ちのめされる思いがした。 セウォル号事件、IMF危機、光州事件、朝鮮戦争、南北の分断、斉州島四・三事件…名称は聞いたことがあっても、知らない歴史が多く、特に朝鮮戦争についてはほとんど知らなかったので、太平洋戦争での日本人の死者より朝鮮戦争での死者の方が多いというのは衝撃的でした。 日本が朝鮮半島の人々にしてきたことはあまり罪深く残酷なことで、それに対して日本人は真摯に向き合い続けなければならないと改めて感じた。

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2023/07/04

著者の斎藤真理子さんは韓国文学好きに知らない人はいないだろう翻訳者で、日本における韓国文学ブーム立役者のひとり。 植民地支配、朝鮮戦争、南北分断、光州事件、IMF危機、セウォル号事故、女性問題... 非常に重く複雑な韓国の歴史を読みやすい文章で解説してくれている素晴らしい一冊。...

著者の斎藤真理子さんは韓国文学好きに知らない人はいないだろう翻訳者で、日本における韓国文学ブーム立役者のひとり。 植民地支配、朝鮮戦争、南北分断、光州事件、IMF危機、セウォル号事故、女性問題... 非常に重く複雑な韓国の歴史を読みやすい文章で解説してくれている素晴らしい一冊。文学作品を通して現代の朝鮮半島の根底にあるものに触れることができる。不条理な暴力や歴史的経緯が、韓国文学に感じる抗ったり切り開いていく雰囲気に影響しており、自分も胸を打たれ心が震えるのだろう。 一度読んだだけでは到底理解できなくとも、本書は韓国文学を読むうえでの地図となる。紹介されている作品は次々手に取りたくなり、リーディングリストがさらに増えていく楽しみを得た。 文学好きのみならず、あらゆるKカルチャー好きにもおすすめしたい。

Posted byブクログ

2023/03/26

書評集を好んで読む。しかしこの本は書評集ではない。韓国と言う国、日本という国について、韓国文学という側面から描き出そうという試み。こころ、あるいはからだのどこかに重く沈み込む鎖のようだ。

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