とんこつQ&A の商品レビュー
今村夏子版「注文の多い料理店」 無邪気な父子に飲み込まれる丘崎さん。 との話も、真っ直ぐで純粋な人たちの不気味さを描いている。いつもの今村ワールド。
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表題作から始まる短編集。 一見、普通の日常を描いた作品。でも、読んでいると背中に冷や汗を感じるようなものばかり。 恐怖と狂気は日常と普通の中にこそある。 今村夏子ってホラー作家ですよね!?
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「むらさきのスカートの女」のテイストそのままにバージョンアップしている。 表題の「とんこつQ&A」 恐ろしいエンドになるのかと冷や冷やしながら読むと・・・ 「良夫婦」 人を不幸にしながら、良き夫に守られながら、幸せに暮らしたとさ・・・ 日本のおとぎ話の裏話のようなお話4編。 最後の終わり方が、どれも期待を裏切る面白さ。
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どれも最初はほのぼのとした話のようで、途中でだんだん流れが変わってくる...人がもつずるい部分や弱い部分が出てきますが、どの感情も誰もが持ち合わせているような、自分自身の中にもあるような感情で、それを外に出すか出さないかは別にして、分かる、と思いました。
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なんだろう。 今村夏子さんの文章は癖になる。 ちょっと薄気味悪い感じが本当にうまい。 今村ワールドにはまりそうです。
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今川さんは挨拶もできないし、言われたことしかできない。よくこんな人を雇って根気強く見守っていたな~,よほど人が好いのだろうと思っていた「とんこつ」の主人とその息子だが,段々彼らのイメージが変わってくる。 怖いという訳ではないんだけど,”執着”とか”狂気”の文字が浮かんできてちょ...
今川さんは挨拶もできないし、言われたことしかできない。よくこんな人を雇って根気強く見守っていたな~,よほど人が好いのだろうと思っていた「とんこつ」の主人とその息子だが,段々彼らのイメージが変わってくる。 怖いという訳ではないんだけど,”執着”とか”狂気”の文字が浮かんできてちょっと不安になる。 怖いのが、新しく入ってきた丘崎さんが、この仕事中の状態を恐らくは望んでいないこと。 彼女はただ言われたことをしているだけなのだから。何なら主人や息子から言われる「〇〇〇って言って?」…も仕事だと思ってやっているんではないだろうか。 ある意味,プロ意識が高い。まあ,あくまで言われたことしかしないので,自主的な行動を求めることはできないけれど。 このラーメン屋,大丈夫かな?笑 全4編だが,表題作がやはり一番印象的だったな。 「冷たい大根の煮物」も気に入った。 結局,芝山さんが悪人なのか善人なのかは分からないけど,もうどっちでもいいかという気になってくる。笑 何かしら主人公に良い影響を与えたのは間違いない。 私も自炊は大嫌いなので,芝山さんのような存在はめちゃくちゃ重宝するだろう。ただし,私の場合,いろんな打算が働いてしまい,芝山さんも途中で料理を作ってくれなくなりそうだ。 主人公の「何も求めはしないけどされることは受け入れる性格」が芝山さんには心地よかったのかも。 全体的に軽くホラーな話だったと思う。
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とんこつ ずれまくっていて微妙な空気が、最後こうなるんですか?と笑う。 嘘の道 今風怖い話、因果は巡る? 良夫婦 何もかも無かった事にするのね。 冷たい大根の煮物 カモにされたけど、それほど酷い話でもないかも? どれも、自分の中にもあるような?まともも変も、たい...
とんこつ ずれまくっていて微妙な空気が、最後こうなるんですか?と笑う。 嘘の道 今風怖い話、因果は巡る? 良夫婦 何もかも無かった事にするのね。 冷たい大根の煮物 カモにされたけど、それほど酷い話でもないかも? どれも、自分の中にもあるような?まともも変も、たいして変わらないかもしれません!
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笑えるー。 コントみたーい。 …なんて、のほほんと読んでいると だんだん背筋が冷たくなってくる。 なんだろう? この人たち、どこかおかしい。 周りの人ばかりじゃなくて 主人公も何かずれている。 その普通との微妙なずれが 得体の知れない不気味さと 不穏な感じを醸し出し ざわざわと落...
笑えるー。 コントみたーい。 …なんて、のほほんと読んでいると だんだん背筋が冷たくなってくる。 なんだろう? この人たち、どこかおかしい。 周りの人ばかりじゃなくて 主人公も何かずれている。 その普通との微妙なずれが 得体の知れない不気味さと 不穏な感じを醸し出し ざわざわと落ち着かなくさせる。 ゆるーいタイトルと装丁に騙されるな!
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恐怖と笑いのミックスジュースや!!日常のなかの「なんかやべぇ」を鮮やかに切り取った4短編集。『とんこつQ&A』...とんこつという店で働くぽんこつ店員の話。なんだかんだで登場人物全員ヤバい人だった。シュールすぎて思わず吹き出す。『嘘の道』...オチの強烈な皮肉が効いてる。『良夫婦...
恐怖と笑いのミックスジュースや!!日常のなかの「なんかやべぇ」を鮮やかに切り取った4短編集。『とんこつQ&A』...とんこつという店で働くぽんこつ店員の話。なんだかんだで登場人物全員ヤバい人だった。シュールすぎて思わず吹き出す。『嘘の道』...オチの強烈な皮肉が効いてる。『良夫婦』...このアンポンタン!余計なお節介すな!!『冷たい大根の煮物』...終わってみれば案外良い話かも? 総括:今村夏子節健在。お気に入りはとんこつ。嫌ながらも強烈な印象に残ったのは良夫婦。次作が早くも待ち遠しい。
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世間とのズレ、生き辛さに気付いていない彼らの生命力は凄まじく、好きなことや相手に対し、脇目も振らず突き進む。 その原動力は思い込みや嫉妬心であったりするが、いつも自分自身を全身全霊で振り回していて、たとえその結果裏切られても失敗しても、全然挫けない変人パワーが炸裂する。 ある意味...
世間とのズレ、生き辛さに気付いていない彼らの生命力は凄まじく、好きなことや相手に対し、脇目も振らず突き進む。 その原動力は思い込みや嫉妬心であったりするが、いつも自分自身を全身全霊で振り回していて、たとえその結果裏切られても失敗しても、全然挫けない変人パワーが炸裂する。 ある意味、幸せな人たちなのかもしれない。 変な人…ヤバイ人…そう思いながら読んでいるけど、どこか自分にも当てはまる部分もあって、とても他人事に思えない。どこか愛おしく感じるのはそのせいなのかもしれない。
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