残された人が編む物語 の商品レビュー
行方不明って実際すごく困惑すると思う。何らかの理由や結末がないと自分の中で消化できない。 たとえ亡くなっていても、こうして足跡を辿ってくれる人がいたらいいなぁと思った。自分にとって都合の良い物語を作ることも時には必要。 ストーリーは3話目の最高のデートが面白かった。付き合っていた...
行方不明って実際すごく困惑すると思う。何らかの理由や結末がないと自分の中で消化できない。 たとえ亡くなっていても、こうして足跡を辿ってくれる人がいたらいいなぁと思った。自分にとって都合の良い物語を作ることも時には必要。 ストーリーは3話目の最高のデートが面白かった。付き合っていた頃からの旦那さんの全てを覆され、それを受け入れて行くというなんとも辛いんだけど。 で、最後の章で行方不明捜索協会の西山自身の過去を回収という構成もよかった。 実際行方不明捜索協会のHP見たら、うわー、、世の中こんなにもいるのね、そうだよね、生きづらい世の中。
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失踪した人を探してサポートするという、かなり消耗しそうな仕事をしている女性のオムニバスストーリー。 弟、バンド仲間、夫、勤め先の社長、母と色々な関係の死と、その周辺を調べるうちに、生前知っていた姿との違いや驚きを発見していく。
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亡くなった方への想いはどんどん美化されるか全くその反対か。どっちも正解なんてわからないけど、今生きている残された人が少しでも幸せに生きるための物語が大切だと学んだ。孝行したい時に親は無し。
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※ 喪くした人との記憶を手繰り寄せることで、 大切な人を失った事実を少しずつ理解していく。 喪失を受け入れ新たな一歩を踏み出す物語たち。 故人の足跡を辿るとこは、残された人が その人の物語は終わったんだと納得して なんとか自分なりに物語を完結させるため。 事実かどうかが大事で...
※ 喪くした人との記憶を手繰り寄せることで、 大切な人を失った事実を少しずつ理解していく。 喪失を受け入れ新たな一歩を踏み出す物語たち。 故人の足跡を辿るとこは、残された人が その人の物語は終わったんだと納得して なんとか自分なりに物語を完結させるため。 事実かどうかが大事ではなく、 時には周囲の人がその人の死を納得しやすい 物語であってもいいのではないか。 だから残された人が物語を“編む”んだな、 とストンと心に落ちてきました。
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自分の知らない身近な人の生前の物語。いろいろなケースがあったが、残された人がその物語を知ることで死を受け入れることが出来ているようだった。「最高のデート」は愛した夫が実は性格の悪い人だった、と言う意外な話だったが、逆に立ち直れる、と言う面白い物語だった。
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人が亡くなった場合、お葬式またはお別れ式や最近ではシンプルにお見送りのみをして火葬へと流れます。これは亡くなった人を送る儀式でありながら、残された人達が別れを実感するための儀式でもあります。この本では行方不明者を捜索しますが残念ながら皆亡くなっています。儀式がないまま亡くなってい...
人が亡くなった場合、お葬式またはお別れ式や最近ではシンプルにお見送りのみをして火葬へと流れます。これは亡くなった人を送る儀式でありながら、残された人達が別れを実感するための儀式でもあります。この本では行方不明者を捜索しますが残念ながら皆亡くなっています。儀式がないまま亡くなっていると、亡き人の死を実感できなないので気持ちの整理がつかないことがあるでしょう。それを行方不明創作協会のサポート部のサポートを受けながら生前の亡き人を知ることで気持ちに整理をつけていくというお話で、まるでお葬式の儀式に似ているように感じました。
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この本はまたとてもとても良かった。 人間に必要なのは、真実ではなく物語、というキーワードにぐっときた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
23/09/04読了 亡くなった親しいひとの痕跡を辿る物語。 それをテーマにした連作短編集はありそうでないなと。 最後は西山さんの物語なんだろうなと予測していたのに、それでも泣かされてしまった。
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行方不明者を探す団体があるのは初めて知りました。 いなくなった人を探す人々に寄り添った話。 どれも辛い話ですが、自分なりの結着をつけるのは大事なのかなと思いました。 生きるということは辛いこと。そう知らされた本です。
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けっこうすき。 そんなに簡単には見つからないでしょう?と意地悪に思うけど。 1話目が特に好きだったな。
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