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沈みかけの船より、愛をこめて の商品レビュー

3.9

42件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2023/05/09

「ひとり」アンソロジー、第二弾。 こーれ傑作です。 少し知る風景から思いがけない物に包まれるような読後感はより強く。 祈るような呪うような物語たちに毎回呼吸ができなくなりました。 「蟹喰丸」がどうしようもなく好き。

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2023/04/29

乙一・中田・山白によるアンソロジー11編 山白作品が1つだけでちょっと不満? 映画撮影でのホラーあるある。 乙一「五分間の永遠」二人の少年の5分だけの友達契約…切なくて何ともいい話。中学生になった2人も見てみたい。 中田「パン、買ってこい」不良のパシリをさせられる高校生…パシ...

乙一・中田・山白によるアンソロジー11編 山白作品が1つだけでちょっと不満? 映画撮影でのホラーあるある。 乙一「五分間の永遠」二人の少年の5分だけの友達契約…切なくて何ともいい話。中学生になった2人も見てみたい。 中田「パン、買ってこい」不良のパシリをさせられる高校生…パシリを極める姿に爆笑♪ 相変わらずイジメられる側の描写が絶妙(〃ω〃) 中田「蟹喰丸」不思議な世界に迷い込んだ男が鬼と毎晩酒を飲む…ラストが良かった♪この話好き(^^) 表題作「沈みかけの船より…」離婚する両親のどちらについていくか…中学生の女の子が色々な角度から冷静に考える話。冷静過ぎる彼女は逞しいけど痛々しいが、彼女なりの愛が感じられた作品。 子供の気持ちをしっかりと親も考えなくてはいけない。 第二弾はラストに意外性がちょっとなかった作品が多い気がしたので☆3つでした\(//∇//)

Posted byブクログ

2023/03/25

乙一さんの「失はれる物語」を読んで、おもしろかったのでまた違う短編集を図書館で貸し出しました。 タイトルと表紙の絵が素敵! 乙一さんの作品はテンポよく読めるので好きです。全部好きですが「地球に磔にされた男」がお気に入りです。 SF/ファンタジー/ホラー要素の短編作品が11作あり...

乙一さんの「失はれる物語」を読んで、おもしろかったのでまた違う短編集を図書館で貸し出しました。 タイトルと表紙の絵が素敵! 乙一さんの作品はテンポよく読めるので好きです。全部好きですが「地球に磔にされた男」がお気に入りです。 SF/ファンタジー/ホラー要素の短編作品が11作あります: 1.五分間の永遠 (素敵な男子小学生二人の友情物語) 2.無人島と一冊の本(無人島にいる猿に百科事典を読ませると…) 3.パン、買ってこい(いじめられっ子がパシられているのに素敵なお話にまとまっていてクスッと笑えました) 4.電話が逃げていく(ちょっとよく分からなかったかな笑) 5.東京(SFっぽくて、題名からじゃあまり内容が分からないけど、なぜか妊娠した女性と生まれた子どもとの少し切ないお話) 6.蟹喰丸(ファンタジー。癌で余命半年の主人公が、妖怪にうまいお酒を毎日買ってあげる代わりとして命を長引かせる面白&ほっこりなお話。) 7.背景の人々 (ホラー。撮影収録で山に連れていかれるエキストラの主人公。早く山から下りたいと思うくらいゾクッとしました。) 8.カー・オブ・ザ・デッド(コメディタッチで作られた作品、と解説に書いていましたがどちらかというとグロテスクな場面が多くコメディなところが控えめで気持ち悪かったです笑) 9.地球に磔にされた男 (タイムトラベルできちゃう主人公。時間軸の移動先で別の人生の"俺"に出会う主人公。幸せとはなにかを問いかける素敵なお話でした。) 10.沈みかけの船より、愛をこめて(離婚することが決まったある家族のお話。子供たちはどちらの親についていくのか。子供目線からのお話。) 11.二つの顔と表面(ミステリー。女子高生の主人公の左耳の後ろに人面蒼ができ、孤独な主人公の友達みたいにお話する。クラスで猫殺害事件が起き、犯人を追及するため人面蒼が推理していく。これと同時に新興宗教の二世問題についても触れているのがすごいなぁって思いました。)

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2023/03/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

筆名が違うのでアンソロジーっぽいですが、乙一さんの短編集。どれも乙一らしい話で、終わりまでの流れが美しいです。どれも素晴らしいですが、ミステリ要素の入った表題作と地球に磔にされた男がお薦めです。

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2023/02/18

乙一さんと乙一さんの別名義、中田永一・山白朝子を含む全11編が収録された作品集。 解説は乙一さんの本名・安達寛高さんの名で書かれており一冊丸ごと乙一づくし。 11編の物語は超短編から100頁弱のものまで。 ジャンルは友情、ホラー、ミステリ、SFとバラエティに富んでいる。 好み...

乙一さんと乙一さんの別名義、中田永一・山白朝子を含む全11編が収録された作品集。 解説は乙一さんの本名・安達寛高さんの名で書かれており一冊丸ごと乙一づくし。 11編の物語は超短編から100頁弱のものまで。 ジャンルは友情、ホラー、ミステリ、SFとバラエティに富んでいる。 好みは、児童書アンソロジー用の原稿として書かれた『五分間の永遠』。 五分も掛からず読み終えるが少年同士の友情にグッと来る。 不良から使いパシリをさせられる主人公を描いた『パン、買ってこい』は意外な展開にニンマリ。 『電話が逃げていく』はラストで鳥肌。

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2023/02/09

短編集。 地球に磔にされた男と沈みかけの船より愛を込めてが良きでした。 「俺はどうすれば、あんたみたいになれるんだ?10年間どんな努力をした?俺たちは10年前まで同じ人生をたどっていたはずなんだ。」 、、、、。 努力してこなかった、報われないことに後悔しているようにも読めるなー。...

短編集。 地球に磔にされた男と沈みかけの船より愛を込めてが良きでした。 「俺はどうすれば、あんたみたいになれるんだ?10年間どんな努力をした?俺たちは10年前まで同じ人生をたどっていたはずなんだ。」 、、、、。 努力してこなかった、報われないことに後悔しているようにも読めるなー。

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2023/01/24

【各々が人生の岐路と向き合い、沈みかけの船の舵を切る】 人生の曖昧な境界線に立つ受難の時代を生きる子供達を多角的に切り取った短編集。 破綻した家庭内での、子供達のそれぞれの苦難が、幻夢のような不可思議さを以て。 奇想と叙情が絶妙に両立されながら、見事に描かれている。 どんなに...

【各々が人生の岐路と向き合い、沈みかけの船の舵を切る】 人生の曖昧な境界線に立つ受難の時代を生きる子供達を多角的に切り取った短編集。 破綻した家庭内での、子供達のそれぞれの苦難が、幻夢のような不可思議さを以て。 奇想と叙情が絶妙に両立されながら、見事に描かれている。 どんなに両親を憎んでいたとしても、それを他人に馬鹿にされる事は耐え難い苦痛が伴う。 未熟な己自身の成長を誰よりも望む子供達。 他者を妬み、自らを蔑ろにしても何も始まらない。 いくら家族といえど、所詮は他人。 各々の航路を往く彼らの根源には愛があるのだろう。

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2023/01/04

お題をもらって書いた短時間で読める作品を集めた短編集。 乙一は文章が上手い。読みやすくて、それなりに面白い。でも、最近は、本気で小説を書かずに片手間でやっているような感じで少し残念だ。 「GOTH」や「ZOO」や「失はれる物語」の頃のような傑作をまた本気で書いてほしい。

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2023/01/05

破綻しかけた家庭の中で親を選択させられる子どもたちの受難と驚くべき結末を描いた表題作や、時間軸移動をくり返す「地球に磔にされた男」など全11編を収録。いくつもの顔を持つ著者による、「ひとりで四人」アンソロジー。 4つのペンネームを持つ乙一が、それぞれの名義で著した短篇・掌編が1...

破綻しかけた家庭の中で親を選択させられる子どもたちの受難と驚くべき結末を描いた表題作や、時間軸移動をくり返す「地球に磔にされた男」など全11編を収録。いくつもの顔を持つ著者による、「ひとりで四人」アンソロジー。 4つのペンネームを持つ乙一が、それぞれの名義で著した短篇・掌編が11篇。どれも個性的なストーリーで、物語を産み出す乙一の才能が溢れていて退屈させない。 (B) 2022年の読書はこれで終了。81冊(前年比+2)読んでA評価は3冊(前年比ー3)、B評価で☆5つが5冊(前年比̟±0)でした。

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2022/11/30

D瓶さん、お先に失礼いたします。 乙一さん、一人アンソロジー、第二弾。 今回は、違いがわかる読者になりたくて、作者別に読んでみました。 乙一 「五分間の永遠」五分間というお題の児童書 教室のイジメは嫌らしい。どんな小説も解決にはならない。このイジメられている少年と友達のふりをす...

D瓶さん、お先に失礼いたします。 乙一さん、一人アンソロジー、第二弾。 今回は、違いがわかる読者になりたくて、作者別に読んでみました。 乙一 「五分間の永遠」五分間というお題の児童書 教室のイジメは嫌らしい。どんな小説も解決にはならない。このイジメられている少年と友達のふりをする少年、二人の強さと優しさを小学生が読んでくれると嬉しい。 「電話が逃げていく」どんでん返しのアンソロジーでの短編 これは、実体験派の女性達が、少なからず日本にも居るかもという怖さがある。 「東京」伝奇小説 東京聖母物語。 「カー・オブ・ザ・デッド」ゾンビ小説 コメディタッチのゾンビ達。 「沈みかけの船より、愛を込めて」迷うがお題のアンソロジーでの短編 沈みかけの家庭で、愛を込めて親の選択をする少女。愛を込めた迷いと、計算された迷い方のギャップが面白い。 「二つの顔と表面」人面瘡がお題のホラー +宗教二世問題を絡めて扱い、宗教と学校でのイジメ、人面瘡と少女の友情とホラーは一部。 中田永一 「無人島と一冊の本」地域雑誌寄稿ショート。 無人島に流れついた男と一冊の本。そこに住んでいた猿達が、本から原始社会を作り始める。 「パン買ってこい」走るがお題の短編 凪浪さんの美しい彼の高校時代を思い出しちゃって。500円貯め始めるのか?って期待したけど、別物です。 「蟹食丸」酒がお題の地域雑誌寄稿小説 鬼に酒を運び続ける、余命半年の男。彼は何の為に酒を運ぶか。なんか良い。日本昔話風。 「地球に磔にされた男」10年がお題の短編 現代にしか着かないタイムマシンで時間軸を彷徨い、其処此処の自分と出会う。最後の居場所と決めたところは、大震災後の自分だった。 山白朝子 「背景の人々」百物語企画 山でのドラマ撮影時の心霊現象。まあ、あるだろうねえ。 山白さんは、なんか女性っぽくしてるかな。 中田さんは、もしかしたら、多少真面目な方かしら。オマージュっぽいのお好きだったり?単にメインでない依頼に利用されてる大人しい人かな。 どの短編もまとまりの良い短編。ページ数に収めるのうまいですよね。☆4と☆3混在。平均3.5くらいです。

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