商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
| 発売年月日 | 2022/05/20 |
| JAN | 9784022518231 |
- 書籍
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沈みかけの船より、愛をこめて
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沈みかけの船より、愛をこめて
¥1,870
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商品レビュー
3.9
58件のお客様レビュー
人気作家や映画監督などが名を連ねる「ひとりアンソロジー」第二弾。主題の取り方は、筆名によって変えているのは窺えるが、料理の手捌きはやはり巧みで、脚本術の手本と言っても良い。登場人物の多くは共同体から疎外された存在なのだが、意外と神経は図太く、そこが読者に親近感を抱かせるのだろう。
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もう皆さんご存じだろうとは思うのですが、これはアンソロジーに見せかけて、実は一人による短編集です。だけれど読み口はいろいろ。ほっこりする話やホラーやミステリなどさまざまな物語が楽しめます。 どの物語も全部素敵なのですが、やはりホラー好きとしては山白朝子「背景の人々」、乙一「カー・...
もう皆さんご存じだろうとは思うのですが、これはアンソロジーに見せかけて、実は一人による短編集です。だけれど読み口はいろいろ。ほっこりする話やホラーやミステリなどさまざまな物語が楽しめます。 どの物語も全部素敵なのですが、やはりホラー好きとしては山白朝子「背景の人々」、乙一「カー・オブ・ザ・デッド」が最高に好きだなあ。特に「背景の人々」はもうとんでもなく怖い! こういう恐怖感はやはり山白朝子名義での発表が光ります。本当にぞっとします。「カー・オブ・ザ・デッド」はもちろんゾンビものなので、こういうのはわくわく楽しく読んじゃいます。 乙一「二つの顔と表面」はホラーのようでありながらも少しユーモラスなミステリです。人面瘡モチーフの物語はさほど珍しくありませんが、こんなキュートなのは初めて読んだかも。その正体が何かなんて、考えない方が良いような気がします。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
山白朝子名義の作品は今回が初読。 第一弾は「メアリー・スーを殺して」のようですが、第二弾の本書から読んでしまった。次の乙一作品はこちらを拝読します。 「五分間の永遠」 演技が下手で同じ台詞を2回言うことや、お母さんが気づいてしまってるのがリアルで良かった。最後のは全然良いニュースじゃなかったですが、晴れやかな終わり方。 「無人島と一冊の本」 こういうのを想像してしまうので猿は苦手だなと再認識した。罪を犯した猿を森の中に収めても根本の解決にはなってないなと思ったら案の定。平和な雰囲気が一変して殺害のシーンがあったりする感じが、個人的には中田永一名義っぽくなかった気がする。 「パン、買ってこい」 こういった知り合い以上友情未満の特別な関係性は素敵に思う。彼の視点で読んでいると、今後はパシリに使われないということへの寂しさを感じてしまう。 「電話が逃げていく」 とても短いですが好み。電話が怪奇現象を起こして逃げているのかという冒頭だが、配達員のシーンで訝しく思った。コミカルに描かれた一種の殺人。 「東京」 こちらもかなり好み。不気味さと切なさの共存。存在がなかったことになっているのにも関わらず、2回目の育児で体が覚えているというのは切ないですね。彼は一体どうして行ってしまったのか。 「蟹喰丸」 これも一種の友情。蟹喰丸はお酒を持ってこさせるために人間を利用し、人間は寿命のために利用しました。徐々に2人の中に見えない信頼関係が生まれてきて、蟹喰丸は最後命を張って自分に大切なことを教えてくれた人間のアドバイスを聞いた。素敵な話。 「背景の人々」 こちらのみ山白朝子名義。怪奇小説系統の名義というのを聞いていたので、納得の作品。不遇な扱いを受けるエキストラたちと歯ぎしりの描写と不気味さ、結局芸能界を去ってしまったSさんのやるせなさがお気に入り。 「カー・オブ・ザ・デッド」 1番インパクトが強かった。端的に言えばちょっとグロい。神宮寺が腹に噛み付いたときにもしかしてと思ったが、やはり赤子がいましたね。 蛆がついていたり腐敗が進んでいたりする人間を生きていると思ってしまうことに愚かさを感じた。正常な判断が出来ればそうは思わないのではないでしょうか。あとこの世界にはゾンビという創作は存在しないのでしょうか。それとも、このような恐ろしい状況だとそのような突飛な発想には至らないのでしょうか。 最後何故か胎児を連れ帰るのが、引っかかる。考える余地が沢山あり、満足感が高かった。 「地球に磔にされた男」 これから過ごしていく世界として、妻子が帰らぬ自分を待っている世界を選ぶのはセンスがありますね。比較的明るい終わり方なのに対し、タイトルには磔とされていてそのギャップが少し恐ろしい。そういえば元の世界には帰れてないな、と読了後にタイトルを見て再認識した。 「沈みかけの船より、愛をこめて」 当書の表題作。母を選ぶか父を選ぶかという物語。14歳という、理性を持って知的に考えることを好むようになる年齢の娘が主人公なのが、現実味を感じた。どちらかを選ばなければならないという窮地に立たされた子供の気持ち、離れる理由に気づきそれを探る好奇心、最後のクリスマスを過ごす家族など、全て丁寧に描写があり、両親の離婚やその際の雰囲気などが汲み取れて素敵だった。 「二つの顔と表面」 新興宗教と人面瘡とクラスでの猫殺害問題。要素が多かったが、しっかり書かれていた。最後まで人面瘡への言及がなかったので気になっていたが、宗教に逆らわせようとする人面瘡の正体は………。
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