氷の致死量 の商品レビュー
新しい価値観を知れました。その点だけでも、読んで良かったと思えます。色んな考え方、人間がいることを知ることって、自分の器を広げてくれるので私はすごく好きです。 人を愛することって、当たり前のことじゃないし、人と触れ合うことが必ずしも幸せを生むものではないと、知れました。それを無意...
新しい価値観を知れました。その点だけでも、読んで良かったと思えます。色んな考え方、人間がいることを知ることって、自分の器を広げてくれるので私はすごく好きです。 人を愛することって、当たり前のことじゃないし、人と触れ合うことが必ずしも幸せを生むものではないと、知れました。それを無意識に誰かに押し付けていたかもと思いました。 何を思おうが、大切にしようが、そんなものがなくたって、そんなの自由なんだと、今日初めて知りました。ただ、自分や他人を傷つける人にはなってはいけない。誰かを嫌いだからって、攻撃したり、社会とうまくやれなくて、八つ当たりしたりはいけない。自分の中で折り合いをつけて、平穏に生きていけるならそれでいい。何が普通で異常なのか、多数が正しいわけでもないし、 綺麗事だし、そんなにうまくいかないのは分かってるけど、なんだかこの考え方にすごく救われました。 ストーリーとしても、十分楽しめました。 もう結構分かってきたのに、これ以上何をしてくるの?と思いながら読み進めましたが、ちゃんと最後まで私の興味を掴んだまま結末に連れて行ってくれました。 グロさもあったのですが、気にならないくらい、他の部分が私は気に入って、読んで良かったです。
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読んでいるうち、主人公十和子のように周りの人がみんな怪しく思えて、ハラハラした。 アセクシュアル(無性愛者)の生きづらさもリアルに書かれていたし、終盤の怒涛の展開もなかなか盛り上がって、一気読み。
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鹿原十和子は中学校の教師でアセクシュアル(無性愛者)。 誰も好きにならない、好きになってほしいとも思わない、らしい。 14年前に同校で殺された教師の戸川更紗とそっくりで殺人鬼の八木沼の標的になる。 楽しみにしていたが、展開が都合良すぎな感じで興ざめ。
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久しぶりのグロ描写、耐性弱ってるのを実感しました←強い必要ないですが。いろんな嗜好が紹介されていて世界は広いな、と思わされました。ずいぶん勝手な人たちばかりで気持ち悪かったですね。こうした作品に対しては最上の褒め言葉かと。
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櫛木さんの作品にしては珍しく後味も悪くなくスッキリとした終わり方。 そこが少々、物足りなくも感じてしまいました。 八木沼が出てくるのが良いアクセントになっていて、想像したら気持ち悪いけれどその狂気が楽しみになってサクサク読み進められました。
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単純なサスペンス、というわけではなく、何が正しくてそして何が正しくないのか。人の抱えてるものは底知れなく、考え方も自分の物差しで考えると永遠に理解できないものもあるのだなと思った。 櫛木さん作品は初めてだったのですがなかなかグロい描写も多く、おおお、、、、となりました。 でも最...
単純なサスペンス、というわけではなく、何が正しくてそして何が正しくないのか。人の抱えてるものは底知れなく、考え方も自分の物差しで考えると永遠に理解できないものもあるのだなと思った。 櫛木さん作品は初めてだったのですがなかなかグロい描写も多く、おおお、、、、となりました。 でも最後までどうなるの〜?!と気になってどんどん読めました。他の作品も読んでみよう。
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「OKかOKでないか」「普通にしていればいい、マイノリティであることをわざわざ言うこともない。」 本当にその通りだと思った。 櫛木理宇さんにしてはきれいな内容だった。
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さまざまな性的マイノリティがあるのだと改めて驚かされた。アセクシャル(無性愛者)の高校教師ががシリアルキラーに狙われる。その裏には14年前に私立高校で起きた教師殺害事件があった。母と子の歪んだ関係。多分に子供の成育に影響を及ぼしていく。最後の方は上手くトントントンと進んだ感じかな...
さまざまな性的マイノリティがあるのだと改めて驚かされた。アセクシャル(無性愛者)の高校教師ががシリアルキラーに狙われる。その裏には14年前に私立高校で起きた教師殺害事件があった。母と子の歪んだ関係。多分に子供の成育に影響を及ぼしていく。最後の方は上手くトントントンと進んだ感じかな。
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自身も主人公と同じアセクシュアルである者として、非常に描写がリアルだと思った。 嗜好が先天的か後天的かという永遠の問いや、人生への諦念感からくる自覚の伴わない優しさ、マゾヒストの「自称サディストは結局暴力で人を支配したがる、私は同意の元でしたいのに」という言葉に、共感しながら読んだ。 けっこうグロテスクで物騒なストーリーなのだが、鹿原の性格によるところが多いのだろうが、文章が割と淡々としている。 物語の中で事件がわりと頻繁に起こるのだが、鹿原の他人事のような、どこか俯瞰したものの見方で綴られるので、サラッと読める。 それでいて性的マイノリティという非身近な話題に野次馬的興味が湧き上がるのと、常に湧き出る新たな容疑者への疑心、そこに樹里という愛すべきキャラクターが入り込み、前半から後半まで余すことなく面白い。 ただ、こんなこと起こるかね?という、ツッコミもしつつ。 アセクシュアルの女性がそこまで周りを狂わせるもんか?とか、鹿原の身の回り物騒すぎだろ、とか。大の大人が2人して脅迫状を送り付けてたのは笑った。脅迫状の動揺で真犯人あぶりだす前に、もっとやれることない?
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