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アルツ村 の商品レビュー

3.9

61件のお客様レビュー

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2022/06/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私はクルミが大好物だが、余韻でしばらく食べられないかもしれない。夫のDV被害から母娘で逃げてきた明日香。迷い込んだ先は、アルツハイマーの人達のみで形成された集落「アルツ村」。ヘルパーの若者たちに手助けされつつも、基本的には認知症の高齢者のみで生活していく介護施設の理想郷として存在する。しかしどうもこの村には秘密が多そうだ。凝った展開は大歓迎だが、娘の台詞が不自然なので早々に仕掛けがわかってしまったのが残念。しかしそれを差し引いても面白く、医療分野とエンタメ性のバランスが良い。読みやすく考えさせられる良本。

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2022/06/14

札幌、DV夫から娘と逃げてきた明日香。車を走らせ事故に、そしてたどり着いたのは、アルツ村。認知症患者ばかりが住む村だった。村から逃げようとするが・・・ うーん。認知症の人たちがどのようになるかは食傷気味。ラストで驚きはあるものの、なんというかテクニックに走っている感じが好みとは...

札幌、DV夫から娘と逃げてきた明日香。車を走らせ事故に、そしてたどり着いたのは、アルツ村。認知症患者ばかりが住む村だった。村から逃げようとするが・・・ うーん。認知症の人たちがどのようになるかは食傷気味。ラストで驚きはあるものの、なんというかテクニックに走っている感じが好みとはちと違う。

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2022/06/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高齢化社会の大きな問題でもある介護、そして諸々な症状ももたらす認知症について、他人事では無いという思いでこの本を手に取った。中盤以降から、サスペンスフルになって台風災害の様相も。 主人公の明日香目線で語られているストーリなのでDVの恐ろしさやら、母親としての愛情深さなど共感しながらも予想もしなかった展開だった。 着地点のみえないまま、読んでゆくとなんと… 介護や医療だけの話ではなく未来にむけての大きな提言も含まれている。 ただ、グイグイと読んでしまったけれど好きか嫌いかと問われるとこの小説はあまり好きにはなれない。

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2022/05/29

世界保健機構(WHO)によると地球上に認知症の有病者数は五千五百万人。そして毎年一千万人近くが新たに認知症になるそうです。 そして認知症の家族の世話をするヤングケアラーなどの問題。 この作品は北海道のどこかに「アルツ村」という認知症の患者を受け入れる村があり、そこに迷い込んだ...

世界保健機構(WHO)によると地球上に認知症の有病者数は五千五百万人。そして毎年一千万人近くが新たに認知症になるそうです。 そして認知症の家族の世話をするヤングケアラーなどの問題。 この作品は北海道のどこかに「アルツ村」という認知症の患者を受け入れる村があり、そこに迷い込んだ30代の看護師明日香の目線の物語です。 「アルツ村」に家族を引き受けてもらう人々は、「これでやっと自由になれる。認知症の介護があんなに大変だとは思わなかった。多少グレーな側面があっても構わない。そんなことはもうどうでもいいのだ」と言って姥捨て山とも呼ばれるアルツ村。 そこで一体何があったのかはエンタメ小説となっていますので、書くとネタバレなので書きません。 でも、巻末に「この小説はフィクションです」という表記があったので本当によかったです。 お医者さんの作家さんの小説ですから本当だったら大変だと思いつつ読みました。 フィクションでよかった。

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2022/05/23

DVから逃げた母娘が辿り着いたのは北海道の僻地、そこは認知症の老人のみが暮らす村だった。次第に明らかになる事実。天使の所業か悪魔の仕業か。日本社会に大きな問題を提起する驚愕のミステリー。 高齢者の介護、ヤングケアラーの問題や外国人への土地売買など現代ニッポンの抱える諸問題を上手...

DVから逃げた母娘が辿り着いたのは北海道の僻地、そこは認知症の老人のみが暮らす村だった。次第に明らかになる事実。天使の所業か悪魔の仕業か。日本社会に大きな問題を提起する驚愕のミステリー。 高齢者の介護、ヤングケアラーの問題や外国人への土地売買など現代ニッポンの抱える諸問題を上手くちりばめた見事な設定。 ラストの大どんでん返しまで、息をつかせぬ展開。医者兼作家だからこその専門知識を活かした作品。 後々の展開が気になってイッキ読みでした。

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2022/05/10

南さんの本何冊か読ませてもらってますが今回のはどうも苦手。医療ミステリーとなってましたが、これはサスペンスっぽい。現代版「姥捨山」。現実的ではないし終始気味が悪い感じでした。#NetGalleyJP

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2022/10/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アルツハイマーのアルツ村。 おもしろかった。 明日香も認知症だったー衝撃。 村はあっていいし、ブレインバンクも必要か。

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2022/04/29

あの美しい雨竜沼湿原辺りか?アルツ村。どう着地させるのか、終盤ドキドキしたが…。結局、アルツ村はあったの?どこまでが現実で、どこからが認知症患者、明日香の空想?最後までミステリーだけど、重過ぎる課題は、こう描くしかないか。個人的にはアルツ村、肯定できる、脳解剖含めて。

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2022/04/24

アルツハイマーの患者が暮らす村、アルツ村。そこは楽園なのか、それとも遺棄の村か。 アルツハイマーの患者が村の中で悠々自適に暮らす姿は楽園にも思える。一方で、そこで暮らす人たちの多くは家族から面倒を見きれず見捨てられた患者。実際に世界にはそんな療養施設的な場所がある(オランダのホグ...

アルツハイマーの患者が暮らす村、アルツ村。そこは楽園なのか、それとも遺棄の村か。 アルツハイマーの患者が村の中で悠々自適に暮らす姿は楽園にも思える。一方で、そこで暮らす人たちの多くは家族から面倒を見きれず見捨てられた患者。実際に世界にはそんな療養施設的な場所がある(オランダのホグウェイなど)。日本という高齢社会でもいつできてもおかしくない。いや、今の多くの高齢者施設もほとんど似たようなものでは(外国人労働者、街から離れた土地にある、安い医療対応など)と思った。

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2022/04/22

凄い本を読んでしまった。 これは、今の日本に必要な村となるのか⁇ それは、賛否両論あるだろう。 日本では急速に高齢化が進行しているのは事実である。 65歳以上で認知症を発症している人は、すでに15%を超え、あと数年で20%に達するという。 高齢者の5人に1人が認知症になるという...

凄い本を読んでしまった。 これは、今の日本に必要な村となるのか⁇ それは、賛否両論あるだろう。 日本では急速に高齢化が進行しているのは事実である。 65歳以上で認知症を発症している人は、すでに15%を超え、あと数年で20%に達するという。 高齢者の5人に1人が認知症になるという計算だ。 少子化の今、誰が介護をするのか… 老老介護となるのか、今増えてきているヤングケアラーなのか。 介護破綻というのが、目に見えてくる。 介護施設も今や数100人待ちとなれば、家族はどうするべきなのか… アルツ村、そこが認知症たちの村である。 外国人に爆買いされた北海道の山奥に密かに建てられ、隔離された場所。 物語は、夫の暴力から逃れるために幼い娘を連れて家を出た主婦の明日香が迷い込んだのが、アルツ村だったことから始まる。 現実にあっても不思議ではない、と思えることに恐怖すら覚えた。

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