アルツ村 の商品レビュー
さもありなん 超高齢化社会において何ひとつ展望がないのであれば、アルツ村ですら理想郷ではないのかという気がしてくるのだ。歳をとると他人の迷惑になるの?価値がなくなるの?そんな大切なことを考える場所でなくして教育といえるのだろうか 命の重みと絶望の両方にしんどくなる作品だった
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アルツ村、題名がまず衝撃。読み出しから不穏な空気と違和感がついてまわる。アルツ村に入った後は一見穏やかに感じる部分がありながらも、やっぱり何かおかしい、何か変だ、とドキドキモヤモヤしながら読みました。ホラー映画になりそう。認知症は誰にでも起こり得るので、現実的なこわさを感じました...
アルツ村、題名がまず衝撃。読み出しから不穏な空気と違和感がついてまわる。アルツ村に入った後は一見穏やかに感じる部分がありながらも、やっぱり何かおかしい、何か変だ、とドキドキモヤモヤしながら読みました。ホラー映画になりそう。認知症は誰にでも起こり得るので、現実的なこわさを感じました。
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最初から読みやすく引き込まれてしまいました なんとなく、ストーリーは予想はついてましたが 最後の急展開にえ~っと1人で声を上げてしまいました 現実でありそうな舞台でよく思い付くな~ と思いました 色々考えさせられました
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アルツ村の名の通り、主人公が認知症の村に迷い込んでしまう話しだけど、主人公が迷い込む経緯がそんなアホなだったんだけど、この違和感が最後にわかってきて、面白かった。特に娘に関しては、?と思う所が多くて、そんな事ある?主人公がアホすぎない?とイライラする所が多かったんだけど、途中で、もしや?と思ったらやっぱりな展開だった。でも、結構最後の方までモヤモヤ感な展開で、最後どんでん返し的な感じでおもしろかった。認知症に自分がなったら、の恐怖が後で押し寄せてきてちょっとナーバスになった。
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夫のDVから逃れて来た明日香とリサがたどり着いた所は、認知症の方ばかりが住んでいるアルツ村と言う所だった ここは楽園なのか?それとも、、、 最後一気に物語が進む 少しずつ違和感はあったけれど、え?そうだったの?って感じ、ついつい先が気になってバーっと読んでしまいがちだけれども、もう少しじっくりゆっくり読んだほうが良いなぁ〜と思った 本人や介護する家族が救われるなら、私はアルツ村ありかな〜と 年金で安心安全に暮らせるなら、今後の為に脳の検体も仕方ないかもしれない ただそれがキチンと知らされ、家族もたまに会いに来れたら良いなぁ〜と思う 「いのちの停車場」についで南 杏子さん2冊目 毎回凄く考えさせられる 他の著書も読んでみよう
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予想通りの展開もラストは複雑。アルツ村という問題提議は興味を引いたし、展開も面白かった。人物描写をもう少し丁寧に描けてればもっと物語に入り込めたのにと残念。
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読み終わって、速攻最初のほうを読み直しました。ラスト、どんでん返しみたいになっていた。読んでいるとき、所々違和感を感じるところがあった。そこから推測していれば、どんでん返しとはならなかったかもしれない。でも、あのラストは好き。 ただ、気になるのは、主人公の明日香が入院中に読んだ...
読み終わって、速攻最初のほうを読み直しました。ラスト、どんでん返しみたいになっていた。読んでいるとき、所々違和感を感じるところがあった。そこから推測していれば、どんでん返しとはならなかったかもしれない。でも、あのラストは好き。 ただ、気になるのは、主人公の明日香が入院中に読んだ「週刊トゥデイ」の最新号は本物だったのかどうか・・・。 本書のテーマはアルツハイマー等の認知症問題。どのような介護、あるいはサポートがいいのかは正直分からない。 この本のアルツ村という在り方も、もしかしたらありなのかもしれない。そこに住んでいる人たちは、誰にも迷惑がられず、何かを押しつけられたり、禁止されたりせず、楽しそうに暮らしている。 介護する肉親達は介護疲れから解放される。 ただ村を管理する組織の在り方は倫理的にどうなんだろうと思うけれど。林先生の言い分が分からないわけではないけれど、それを全面OKにしてしまう社会はこわいと思う。 介護問題、特に認知症に関わるものは、日本ではますます大きな問題となってくる。自分が当事者になったとき、自分はどうありたいか、どうしてほしいか。 南杏子さんの著書は『いのちの停車場』から始まって3冊読んできたけれど、本書はそれらとは違ったテイストの一冊。でも、この本も引き込まれて一気に読んだ。
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2023.4.27市立図書館 どこかで書評を見てずっと予約かごに入れていた本。 主人公が娘を連れて夫の元から逃げ出すという緊迫した導入部ですぐに物語の世界にひきこまれると同時に、各章末の【取材メモ】パートが謎を呼ぶ構成。元看護師の主人公による観察を通じて、認知症にまつわる当事者の...
2023.4.27市立図書館 どこかで書評を見てずっと予約かごに入れていた本。 主人公が娘を連れて夫の元から逃げ出すという緊迫した導入部ですぐに物語の世界にひきこまれると同時に、各章末の【取材メモ】パートが謎を呼ぶ構成。元看護師の主人公による観察を通じて、認知症にまつわる当事者の心身の問題から家族の負担などの実態が語られ、さらに国内の医療薬学研究体制や土地の問題などスケールの大きな話がからんできてぞくぞくするような展開になるが、読み終えてすぐに冒頭を読み返して「ああやられた」と気がつくしかけだった。 最後はかなり荒唐無稽で現実にはあり得なさそうだと思いたいけど、こういう形でやることは実際に実現可能なのではないか、とも思えてちょっとこわくなる。 外部から完全に遮断された村、多少の認知症状がでていても落ち着いて暮らせる環境は楽園のようでいて、コロナ禍での感染対策で多くの老人施設や病院が陥ったように、あるいは集中治療後症候群のように、親密な交流に欠ける場所に急に閉じ込められ自分の座標軸を失ったせいで急激に症状が進んでしまうのではないか、と読みながら案じつつ、それでも状況によっては何がしあわせなのか正義と言えるのかはほんとうにわからないな、ととても複雑な気持ちになった。
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ここは楽園かそれとも地獄か。 北海道の奥地に存在する選ばれた者のみが入村出来るシルバーアーツ福祉村。 別名「アルツ村」。 認知症の人ばかりが住むこの村は一見平和そうだ。 夫のDVから娘と共に逃げ出しアルツ村に辿り着いた女性を軸に物語は展開する。 認知症の彼らの世話をするの...
ここは楽園かそれとも地獄か。 北海道の奥地に存在する選ばれた者のみが入村出来るシルバーアーツ福祉村。 別名「アルツ村」。 認知症の人ばかりが住むこの村は一見平和そうだ。 夫のDVから娘と共に逃げ出しアルツ村に辿り着いた女性を軸に物語は展開する。 認知症の彼らの世話をするのは森羅万象の万象から名を取った「バンショウ」と呼ばれる人々。 衣食住全ての雑事を無償で行ってくれる。 そんな上手い話がある訳ないと思いながら読み進めていくと待っていたのは驚愕の真相。 終盤の情景描写は地獄絵図のよう。 高齢化社会にミステリーを融合した衝撃作。
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面白かった。 認知症の人だけが住むアルツ村、姥捨山のようでもあり、実験施設のようでもあり。 皆が完全な認知症ではなく、時々自分の置かれた状況を分かっているのが怖い。 そしてそこにたどり着いた母娘。 そこでの暮らしは平穏そうに見えて不穏な空気感があり、はらはらした。 最後はどんでん返し。 そこには認知症の厄介さ、ヤングケアラーの存在など目を背けることのできない、誰にも起こりうる現実が絡み、重いテーマながらぐいぐい引き込まれた。
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