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勿忘草の咲く町で の商品レビュー

4.4

51件のお客様レビュー

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2022/09/21

安曇野の病院では、入院患者のほとんどは後期高齢者。治療することに意味があるのか悩むことの多い研修医と、見守る看護師、指導医師・・・という図式で、悪人は出てこない、純化された抽象世界に仮託して、高齢化社会の医療についての倫理と、医療関係者の本質的な善根を描写。 癒やされるし、ハート...

安曇野の病院では、入院患者のほとんどは後期高齢者。治療することに意味があるのか悩むことの多い研修医と、見守る看護師、指導医師・・・という図式で、悪人は出てこない、純化された抽象世界に仮託して、高齢化社会の医療についての倫理と、医療関係者の本質的な善根を描写。 癒やされるし、ハートウォーミング。ただし、(夏川のマーケッティング戦略かとは思うが)女性のセリフ、独白が、あまりに古めかしい。

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2022/09/19

カルテと作風は似てくるが、扱うテーマが高齢者医療という重たいもの。物語として楽しませてくれつつ、地域医療のあり方、課題を読者も少し考えさせてくれる、そんな物語。相変わらず、とても楽しく読ませていただきました。

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2022/08/10

人生の中で最も出会えて良かった本の一つです。 主人公の看護師美琴の仕事や人への向き合い方を見ていて私自身の仕事への向き合い方についてとても考えさせられました。(似たような職種です) 私は美琴のようにテキパキ完璧にこなせるタイプではありませんが、美琴を見ていて私自身の仕事への信念を...

人生の中で最も出会えて良かった本の一つです。 主人公の看護師美琴の仕事や人への向き合い方を見ていて私自身の仕事への向き合い方についてとても考えさせられました。(似たような職種です) 私は美琴のようにテキパキ完璧にこなせるタイプではありませんが、美琴を見ていて私自身の仕事への信念を再確認できました。 医療現場が題材ですので命、生きること、死ぬことについても深く考えさせられます。 昨日まで和やかに話していた紳士が急変する、90歳過ぎて大手術はしたくない女性、食べることが大好きな可愛らしいおじいさんの最期、患者さんも様々であれば向き合う家族の姿も様々です。 自分の親、そして自分自身がどう人生を終えていきたいのかの手がかりにもなりそうです。 そして信濃の季節の移り変わり、美しい花々も物語を彩ります。目に浮かぶように美しいです。 ぜひ皆様にもオススメしたいです。

Posted byブクログ

2022/07/25

神様のカルテも好きだけど、この小説も良かった。 医療や生死について考えるきっかけにもなるけれど、出てくる人物の仕事に対する向き合い方に尊敬する。 神様のカルテもそうですが。 イチさんと桂先生の出会いも見てみたい。

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2022/07/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

テーマは高齢者医療。しかしその中にも美琴と桂の恋愛模様が描かれていたりと、重みのあるテーマのわりにスラスラと読み進めることができる作品。「神様のカルテ」シリーズとの繋がりがあるのも、おすすめのポイント。

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2022/07/04

松本市郊外の梓川病院で働く、研修医1年目の桂と看護師3年目の美琴とが主人公の医療小説。 安曇野の描写と、様々な花が登場するゆえ、爽やかな若い二人の青春小説の趣があるが、彼らが出会うのは高齢者医療という日本にとっての喫緊の問題である。 テレビドラマなどでは、劇的な治療や感動的な話ば...

松本市郊外の梓川病院で働く、研修医1年目の桂と看護師3年目の美琴とが主人公の医療小説。 安曇野の描写と、様々な花が登場するゆえ、爽やかな若い二人の青春小説の趣があるが、彼らが出会うのは高齢者医療という日本にとっての喫緊の問題である。 テレビドラマなどでは、劇的な治療や感動的な話ばかりが描かれているが、現代の医療が直面しているのは「生」ではなく「死」に向き合うこと、大量の高齢者を、いかに生かすかではなく、いかに死なせるかという問題であることを突きつける。 「この国はもう、かつての夢のような医療大国ではないんです。山のような高齢者の重みに耐えかね悲鳴を上げている、倒壊寸前の陋屋です」と、一人の人物に言わせるのは、著者が現役の医師で現代の医療現場に立ち会っている証左だろう。 深刻な医療現場を描きながら、それでも暗さを感じないのは、著者が造形した主人公たちのキャラクターからきているのでは。

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2022/06/11

文庫版を拝読。それぞれの花について、少し詳しくなれます。花の絵や写真があるとさらにイメージ膨らむかなと思う。 インスタントだけど、愛情がたっぷり入ったコーヒーとかちょっとだけ沁みる小道具も筆者の得意技。 気分次第で、咲く花なんてないと思ってしまうかもしれない。顔を上げたら目に入っ...

文庫版を拝読。それぞれの花について、少し詳しくなれます。花の絵や写真があるとさらにイメージ膨らむかなと思う。 インスタントだけど、愛情がたっぷり入ったコーヒーとかちょっとだけ沁みる小道具も筆者の得意技。 気分次第で、咲く花なんてないと思ってしまうかもしれない。顔を上げたら目に入ってくる。 根っこのある花も、花束も本当に素敵。 恋愛色はそれほど強くないから苦手な人も受け入れられると思うけど、ちょこちょこ加速していきます。 医療の過酷さを見ると、大変だなでは済まされない少し怖くなってくる。フィクションであってくれーとは思います。 どうしようもないことを説明する手間、お金で解決できる問題ではない。 医療を受ける側からしたら、本当にその人のことを考えて言っているのか、面倒くさくて言っているのか分からない。 人間らしさが見えれば、結構許せるのかな。

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2022/05/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高齢者医療の難しさをしみじみ感じました。 現代社会がかかえている大きな問題だとも改めて認識しました。

Posted byブクログ

2022/05/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

飲み会でくるはずだったのに 来られなくなったのは栗原先生だったんですかね(^o^) 伏線がファンとしては嬉しいところです♡ 人って死に向かって生きてるんだな (なんか変な言い方ですが) って思いました 若いっていいですね〜 その無鉄砲さとか、 長年社会人をしてると くさいものにはフタをする ことが多くなる世で、素敵な風を 吹かすことのできる桂先生と月岡看護師 そりゃあくっつきますよね笑 家族のあり方って千差万別だけど、 我が家も家族の一人が病院にかかったことで 結束が強まった、という事実あり 見えてなかった人間性が見えてくるのが 究極の時なんだよな、と。 楽しくて一気に読んじゃいました(*^^*) 続編&ドラマ化期待!

Posted byブクログ

2022/05/22

神様のカルテのファンだったので読んでみました。 神様のカルテとは似て非なる本だと思いました。こちらは本当にテーマである高齢者医療について考えさせられるお話が多いです。登場人物それぞれのキャラもよく、特に谷崎先生は考え方は極端だけれどそれが現実だよなと納得してしまう部分もありました...

神様のカルテのファンだったので読んでみました。 神様のカルテとは似て非なる本だと思いました。こちらは本当にテーマである高齢者医療について考えさせられるお話が多いです。登場人物それぞれのキャラもよく、特に谷崎先生は考え方は極端だけれどそれが現実だよなと納得してしまう部分もありました。最後のあたり、少しだけ神様のカルテと繋がる描写があって良かったです。自分の親の看取りのときやそのような場面に出くわした時また読み返したくなる本です。

Posted byブクログ