現代思想入門 の商品レビュー
現代思想が意外と現代じゃないということがまず驚き。でも、現代人の考え方のベースにはなってるんだろなぁ。二項対立、脱構築…
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これを読んでからデリダやマーク・テイラーのワケワカメな文章が多少読めるようになった気がする 『さまよう―ポストモダンの非/神学 (SELECTION21)』 マーク・テイラー http://booklog.jp/item/1/4000040642
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他の方のレビューにもあるように、専門家がここまで平易な言葉でフランス現代思想を書き下すことへの勇気とその力量に驚き。 世相が荒れているのでどんどん脱構築していきたいですなー
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二項対立の考え方から、デリダ、ドゥルーズ、フーコーが考えるそれぞれの脱構築に対する考え、ニーチェ、フロイトが提示する無意識の流れなど、現代思想の根源についてイメージする事ができる良本でした。哲学的、物事の理解や捉え方は各々で良いと思うし、その考えを表現していく為の基礎になるような...
二項対立の考え方から、デリダ、ドゥルーズ、フーコーが考えるそれぞれの脱構築に対する考え、ニーチェ、フロイトが提示する無意識の流れなど、現代思想の根源についてイメージする事ができる良本でした。哲学的、物事の理解や捉え方は各々で良いと思うし、その考えを表現していく為の基礎になるようなものが学べたと思います。
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私には読み通すのはちょっと難しいかなと思ったが、新書No.1というので手に取った一冊。入門というだけあって、分かりやすかった。現代思想というのは昔からの流れに添っているのだなということが、少しでもわかって良かった。頭のいい人が分かりやすく話すのを聞くのはすごい好き。
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「入門」とは言うものの、さらっと読んで「なるほどねー」とわかった気になるような本ではない。世の中にあるものを新しい概念で捉える哲学・現代思想を学ぶというのはそういうものなのではないかと思う。だがこれもまた、読書の愉しみである。
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専門家が、これだけざっくりサバけた調子で現代思想について解説するには、よほどの勇気と自信がないとできないことだと思うが、それを見事にやってのけている感じ。わかりやすくて面白い。言い回しが巧みだ。
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哲学は抽象的で形而上学的な議論がメインのイメージがあったが、本書を通して、哲学は地に足の付いた内容で日常生活とも地続きであると気づいた。 例えば、ニュースでも勝ち組/負け組などYES・NOの二項対立で議論されるケースが多いが、これも現代思想の観点で読み解くことができる。著者は、デ...
哲学は抽象的で形而上学的な議論がメインのイメージがあったが、本書を通して、哲学は地に足の付いた内容で日常生活とも地続きであると気づいた。 例えば、ニュースでも勝ち組/負け組などYES・NOの二項対立で議論されるケースが多いが、これも現代思想の観点で読み解くことができる。著者は、デリダ、ドゥルーズ、フーコーの思想を、概念(二項対立では簡単に語れなくてグレーゾーンが常にあるよね)→存在(自分と他者は完全に区別されるというか双方向に影響受けるよね)→社会(権力構造は上から下だけではなく、被支配者が自分の不安を取り除くために、自己抑制と即物的アプローチで支配を望んでるよね)と論理を展開していく。 二項対立の議論を発展させ、秩序の外部にあるヤバいやつの重要性を取り上げた、ニーチェ、フロイト、マルクスの思想を紐解く。全てが思い通りではなく、予想外のハプニングが起きるからこそ、日常生活は刺戟的になる。ニーチェはこの秩序と混乱の拮抗状態の重要性を指摘し、フロイトは無意識こそが外見的な行動を決定していると主張し、マルクスは偶然に労働階級と資本家階級が決まることで社会構造が固定化されると資本主義を批判する。 3人の思想はバラバラに見えて、根底では「理論的に当然とされたものは、無意識・無秩序・偶然によって生まれている」という観点で共通している。本来は人間が持つヤバさを倫理観・論理で制御していおり、もはや社会の前提を疑うこともできなくなっていると言える。 我々の常識は二項対立から脱しきれていなかったり、無秩序・偶然性を無視してる可能性が高かったりして、そもそも疑うことすら難しい。けど、現代思想をツールとして使うことで、常識が生まれるメカニズムを理解し、自分の考えを持つことができると、本書を通して学ぶことができた。
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わかりやすい言葉でデリダ、ドゥルーズ、フーコーを中心にした哲学を教えてくれてとても面白かった。今の時代を生きるための考え方が学べると思う。 巻末に、本書は「こうでなければならない」という枠から外れていくエネルギーを自分に感じ、それゆえこの世界において孤独を感じている人たちに、そ...
わかりやすい言葉でデリダ、ドゥルーズ、フーコーを中心にした哲学を教えてくれてとても面白かった。今の時代を生きるための考え方が学べると思う。 巻末に、本書は「こうでなければならない」という枠から外れていくエネルギーを自分に感じ、それゆえこの世界において孤独を感じている人たちに、それを芸術的に展開してみよう、と励ますために書かれたのでしょう。と書いてあったように、ちゃんとしなくちゃいけない、秩序が強化されていくような現代社会に疑問やしんどさを感じてる人は読んでみると良いと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
哲学とはそのものが目的でなく、それを用いて社会を分析するツールとなりうる。 デリダ・ドゥルーズ・フーコーの脱構築は、二項対立を留保し、問題をとらえなおすことで、考えをより広げ、深めるツールである。 単純化したら台無しになる複雑なリアリティを単純化せずに考えるために、現代思想を学ぶ意義がある。これにより、秩序化(きちんとする)方向へ進む現代において、現代思想は秩序からずれるもの(差異)に注目する。 近代は市民社会・進歩主義・科学主義などが組み合わさり、みんなが同じように未来を向いている時代であった。これがポストモダンに入り、資本主義の発展の中で価値観が多様化し、共通の理想を喪失、大きな物語が失われ、「目指すべき正しいものなんてない」「相対主義」の時代へ移行した。 仕事の効率化を図り、職場をより良くするということは、剰余価値のピンハネという下部構造の問題から目を背けることである。
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