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現代思想入門 の商品レビュー

4.1

192件のお客様レビュー

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2024/10/17

この本が新書大賞グランプリだった事実に、希望を持たざるを得ない。作中で著者はフーコーの難解な本がフランスのベストセラーだったことをすごいと伝えているが、令和の日本だってまだ捨てたもんじゃない。 これは現代思想の入門書なのだ。入門書とはいえ難解な表現が出てくる。しかし、なんだ、読...

この本が新書大賞グランプリだった事実に、希望を持たざるを得ない。作中で著者はフーコーの難解な本がフランスのベストセラーだったことをすごいと伝えているが、令和の日本だってまだ捨てたもんじゃない。 これは現代思想の入門書なのだ。入門書とはいえ難解な表現が出てくる。しかし、なんだ、読みやすい。というか平気ですっ飛ばせる。そして平気ですっ飛ばして読んで良いのだ、読書とは不完全なのだとラストに持ってきてくれるから心が救われる。 白か黒かのような二項対立がはびこるSNS。 カラーだって透明だっていいじゃない。 「こうでなきゃいけない」にしばられなくていいと、こんなに遠回しに説得力をもって伝えてくれる本はなかなかない。そして、「こうでなきゃいけない」を外れて生きる道が苦しい理由も伝えてくれる。 難解なものも、本質じゃないものも、みんなみんな大事なんだよね。

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2024/10/05

これを読めば現代思想が分かるなどということはもちろんないのだけど、読んでみたいな、なんとなくこんなことを議論してるんだなというところに触れられる本。特に付録のところから読むといいと思います。いろんな大学の教養言論や、高校の倫理の授業で持ちいると良さそう。 まさに著者の狙いがきちん...

これを読めば現代思想が分かるなどということはもちろんないのだけど、読んでみたいな、なんとなくこんなことを議論してるんだなというところに触れられる本。特に付録のところから読むといいと思います。いろんな大学の教養言論や、高校の倫理の授業で持ちいると良さそう。 まさに著者の狙いがきちんとしている本。

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2024/09/29

哲学を学ぶ意味は、自分や他人の人生を良くするとこだと思っており、現代にあてはめた事例を紹介してくれるところが良いです。日常で、二頂対立に気づくことが出来るようになりました。

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2024/09/18

この本を読もうと思ったキッカケは、以前読んだ「過剰可視化社会」の著者と、本書の著者である千葉雅也さんの対談内容が面白かったから。 何でもかんでも物事を単純化して考えようとするこのご時世にあって、複雑なことを単純化せずに考え、答えを見つけていくのはとても難しい。 読み進むにつれ内容...

この本を読もうと思ったキッカケは、以前読んだ「過剰可視化社会」の著者と、本書の著者である千葉雅也さんの対談内容が面白かったから。 何でもかんでも物事を単純化して考えようとするこのご時世にあって、複雑なことを単純化せずに考え、答えを見つけていくのはとても難しい。 読み進むにつれ内容も難しくなっていきましたが、読み終わった後には、自分自身を外部から俯瞰して見ることが出来るような気がして、ちょっとした哲学者気分が味わえました(笑) 哲学ってなんか仏教と似てるかも。

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2024/09/03

読みやすい。とても頭の中が整理される。 ドゥルーズなど、現代の哲学を読もうとするとどうしても前提となる知識が膨大でわからなくなってしまう。その課題をこの一冊で解決できるくらいのポテンシャルがあるなと思う。 しかし一回読んだだけではわからないので、こまったらどういうこと?と、人に照...

読みやすい。とても頭の中が整理される。 ドゥルーズなど、現代の哲学を読もうとするとどうしても前提となる知識が膨大でわからなくなってしまう。その課題をこの一冊で解決できるくらいのポテンシャルがあるなと思う。 しかし一回読んだだけではわからないので、こまったらどういうこと?と、人に照準を合わせて読み直してみるのがよいなと思う。

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2024/08/26

はい、千葉雅也さん『現代思想入門』です やばいウルトラ分かりやすい それにしても、こういう本がベストセラーになる日本てなんかすごいなって思うんですよね もちろん素晴らしい本なんですが、新書大賞だから、とか売れてるからって理由で手に取る人がほんとにたくさんいて、ベストセラーがベス...

はい、千葉雅也さん『現代思想入門』です やばいウルトラ分かりやすい それにしても、こういう本がベストセラーになる日本てなんかすごいなって思うんですよね もちろん素晴らしい本なんですが、新書大賞だから、とか売れてるからって理由で手に取る人がほんとにたくさんいて、ベストセラーがベストセラーを呼ぶっていうのかな それ、ありますよね まぁ、日本に限らずなのかもしれんけど、特に日本人はそういう傾向が強いのでは?って思います わいは違うからね ちゃんと哲学って奴に興味があって勉強したくて手に取りましたからね はい、出ました!「二項対立」! 哲学方面から興味を持って本書を読むことを「ちゃんとしてる」って捉えると、それ以外のアプローチは「ちゃんとしてない」ってことになるよね つまりは「うわ、めっちゃ売れてるやん。ちょっと読んでみるか」は「ちゃんとしてない」って言ってるわけ で、この「現代思想」ってのはめちゃめちゃざっくり言うと、「そんなことないよ!ありだよ!」として、じゃあどのへんが「あり」なのかを考えてみよう!って話なんよね そして、「あり」ってすることで生まれるものもたくさんあるんじゃね?あるいは、別にそんなかっちりものごと決めなくてもいいじゃん!的な もちろん、そんな数行で言えるようなことでもなく、もっと色々あるんだけど、ここでは一旦そういうことにしときますね で、じゃあこの思考方法、論理を実際の生活に当てはめて問題解決に役立てよう!ってのが「哲学」を勉強する意味だと思うわけね 「二項対立」を意識したときにこっちは良いから、あっちはダメーじゃなくてねってことを意識することで見えてくる何かがあって、それはきっと人生を前に進めるのに役に立つ!かもよ

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2024/08/19

メンタルを病んだ後、回復期から白黒思考やべき思考を手放しながら、社会や自分を知る旅を続けてきた。 環境も変えたし、仕事もパイプを増やし、ちょっとずつ自分を開いてきた。 自らドゥルーズ+ガタリ的なことをやってたのかもしれないと思うと、にやっとしてしまった。 「身体の根底的な偶然性...

メンタルを病んだ後、回復期から白黒思考やべき思考を手放しながら、社会や自分を知る旅を続けてきた。 環境も変えたし、仕事もパイプを増やし、ちょっとずつ自分を開いてきた。 自らドゥルーズ+ガタリ的なことをやってたのかもしれないと思うと、にやっとしてしまった。 「身体の根底的な偶然性を肯定すること、それは、無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組むことである。」

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2024/08/14

デリダ、ドゥルーズ、フーコーというフランス現代哲学の3人の哲学の入門の入門ということで、脱構築という考え方をとてもわかりやすく解説してくれている。3人の哲学の土台となっているという、ニーチェ、フロイト、マルクスの解説もある。 何事もきちんとしようとする、やや窮屈な方向に進みがちな...

デリダ、ドゥルーズ、フーコーというフランス現代哲学の3人の哲学の入門の入門ということで、脱構築という考え方をとてもわかりやすく解説してくれている。3人の哲学の土台となっているという、ニーチェ、フロイト、マルクスの解説もある。 何事もきちんとしようとする、やや窮屈な方向に進みがちな現代社会似合って、物事を二項対立で捉えないという考え方は、心にゆとりを与えてくれるのではないか。学生時代に学んだフーコーの哲学における位置づけがよくわかったのもスッキリした。 最後に、最新の哲学者たちの思想についても紹介されていたが、短い記載なのもあって、そちらは難解だった。。

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2024/08/30

分かりやすく書いてくれている思想書。ただインパクトは弱いな。哲学書の読み方のガイドは面白いです。紹介された読書法を使って今は難しいと有名なサルトルの『存在と無』を第3巻から読んでいます。

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2024/07/31

数年前講義を受講し感銘を受け本書の購入に至り、社会人となり2週目を読み終わった。 いつになっても埋められない欠如の考え、二項対立で考えないこと。 何もかも便利になり、物がありふれ、物質的には豊かになったはずだが、精神的な豊かさは比例するわけではなく、むしろコンプライアンス、法令遵...

数年前講義を受講し感銘を受け本書の購入に至り、社会人となり2週目を読み終わった。 いつになっても埋められない欠如の考え、二項対立で考えないこと。 何もかも便利になり、物がありふれ、物質的には豊かになったはずだが、精神的な豊かさは比例するわけではなく、むしろコンプライアンス、法令遵守意識の取り締まりにより、窮屈さをより感じるようになった。このような生きづらさの解決の糸口になるのではないかな。心に留めておきたい。

Posted byブクログ