図書室のはこぶね の商品レビュー

名取佐和子(著者)

2022/02/16

図書室のミステリー「飛ぶ教室」と言う1冊の本が謎を呼ぶこの本をめぐる過去のつながり、そして体育祭の「土曜のダンス」読みたい本を選んでもらう検索機には興味津々ラストは衝撃的な展開にびっくり本を愛する人に読んでもらいたい感動作です。

2022/02/03

NetGalleyで、名取佐和子さんの「図書室のはこぶね」を読ませてもらいました。
3月17日発売予定です。

とても良かった。

主人公は、高3の百瀬花音。1週間、友人に代わり図書委員の仕事をすることになる。図書室で委員の朔太郎と出会い、10年前から返却されていないはずの本「飛ぶ教室」を見つけ、その謎を解こうとするところから話が展開して行く。

登場人物、全員キャラがいい。魅力があって、引きつけられた。みんな好き。
本の謎だけでなく体育祭にまつわる問題もいくつか発生するし、人と人とのかかわりも興味深い。どれもこれも先が気になる展開で、最後まで一気に読めた。

なんか、読んでて眩しかったなあ。それぞれつらい思いやヘビーな経験、大きな後悔もしているんだけど、この1週間のひとつひとつのできごとが、未来の宝物になっていくんだろうなと思えた。紛うことなき青春。愛すべき日々。

ほとんどの登場人物が意外と重いもの背負っているから、最終的にみんな何かしら前に進めたことが嬉しかった。

キャラもストーリーも読後感も良い。面白かった！

2022/01/30

これは名作！！
高校の図書室に、10年前に貸し出された本が突然返却された、という謎から連鎖して、学校の伝統行事をひっくり返そう、という算段になっていく流れが秀逸。
現役高校生だけでなく、青春のやり直しをしたいと思っている大人にもオススメしたい！
体育祭のシーンはぜひ映像化してほしい。
でも、ここがクライマックスじゃない。
全ての謎が明かされる時、悲しい過去の真実と、その時に手渡された未来への希望が、読後に胸に染み渡る作品。