香君(下) の商品レビュー
一気読みしました。 図書館の児童書コーナーにあったのですが…児童書? 大人向けのような… 本当に面白かった。 獣の奏者エリンと同じくらい好きです。 上巻もそうですが、装丁がとても美しい!
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作者さん、鹿の王あたりから微生物叢に関心持つようになったのかな。 誰の理想通りでもない、中庸でありながらも、主人公アイシャが積極的に改革に取り組むラストだった。安易な解決を提示しない、上橋作品らしい結末だと思う。 また、いつものことながら、架空の世界とは思えない程世界観が作り...
作者さん、鹿の王あたりから微生物叢に関心持つようになったのかな。 誰の理想通りでもない、中庸でありながらも、主人公アイシャが積極的に改革に取り組むラストだった。安易な解決を提示しない、上橋作品らしい結末だと思う。 また、いつものことながら、架空の世界とは思えない程世界観が作り込まれている。 ただ、正直掘り下げても良さそうな部分の掘り下げが無かった。少し物足りない。 そして、最後が唐突な感じが否めない。アイシャだけが幸せを諦めたようで、少し寂しい。
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今回の作品も、いつものことながら しっかりと作り込まれていて どっぷりとその世界観に浸れた。 上巻は似たような名前や地名を整理するのに四苦八苦。 下巻に向けて、どんなふうに加速していくかと ワクワクしていたのだけど、 期待値が上がり過ぎていたせいか、 全体を通してちょっとスピー...
今回の作品も、いつものことながら しっかりと作り込まれていて どっぷりとその世界観に浸れた。 上巻は似たような名前や地名を整理するのに四苦八苦。 下巻に向けて、どんなふうに加速していくかと ワクワクしていたのだけど、 期待値が上がり過ぎていたせいか、 全体を通してちょっとスピード感に欠けるところはあったかな。。 主人公のアイシャは、これまで読んできたヒロインの中では、これ!という魅力ポイントが感じられず、 どちらかと言うと、香君であるオリエに共感した。 彼女の孤独さが伝わってくるたび、 しあわせになって!と思わずにいられなかった。 この作品を作るにあたり、作者がアイデアや知識を得るために読んだ本や関わった人の多さに驚いた。 これだけのものを創作するのにどれだけの苦労があったか…。読み手もある程度の力量や覚悟がいるなと感じた。
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本当に素晴らしい。上橋さんの表現力に拍手。 外伝または続編?待ってます。もっと読みたい。(弟くんのこととか…あのカップルの絡みをもっと…!) あくまでファンタジーだが、とても示唆に満ちている。国家、政治、権力、災害…読んでいてちらっと日本のことを思ってしまったり…でもどこの国でも...
本当に素晴らしい。上橋さんの表現力に拍手。 外伝または続編?待ってます。もっと読みたい。(弟くんのこととか…あのカップルの絡みをもっと…!) あくまでファンタジーだが、とても示唆に満ちている。国家、政治、権力、災害…読んでいてちらっと日本のことを思ってしまったり…でもどこの国でも同じかもしれない。為政者たちは情報を蜘蛛の巣のように広げて全体を見回し、決断しなければならない。私たち国民は自分たちの生活で手一杯だ。事情も分からず知識も無ければなす術がない。だから知識は積み重ねられる。 今回はアクションや恋愛色が薄かったが、国家、権力、名もなき数多の人々、各視点から色んなことを考えさせられた。そして自然は人間のことなんて考えてくれない、災害は起こってしまう。自然も精一杯に生きているのだから。自然と、災害と、病との共存は植物のようにネットワークで進めなければ。
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自然との共生。 ずっと上橋先生はそのことを考えているのかなと思いながら読了。 SDGSとかそういう言葉が一人歩きし始めているけれど、そういうのとは骨格の違うなにか。 本来あるべき自然の力を大事にしたいという願いが込められている気がします。 帝国のシステムはいつかほころびが生まれ...
自然との共生。 ずっと上橋先生はそのことを考えているのかなと思いながら読了。 SDGSとかそういう言葉が一人歩きし始めているけれど、そういうのとは骨格の違うなにか。 本来あるべき自然の力を大事にしたいという願いが込められている気がします。 帝国のシステムはいつかほころびが生まれ崩壊が始まるかもしれない。 でも、人の営みは続く。 人は大地と共に生きていく。海と共に生きていく。 連綿と続く営みに過分な富は不要。 「香君」と一緒に自然を草木を目に見えているけれど通じない何か。 聞こえない声に耳を傾けながら生きて行ければ良いのだけどなぁ。 いつか前野 ウルド 浩太郎先生と対談できると良いなと思いました。
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読了。 アイシャの生きる香りの世界を想像しながら、他の人と違うものを感じる孤独と特権について思いを馳せた。 読み進める中で、自分で検証すること、知識を付けること、想定することが大事だと感じる。 あと勝手な感想。 ・アイシャがいい子過ぎて…もっと人間らしい悪い所があってもよいので...
読了。 アイシャの生きる香りの世界を想像しながら、他の人と違うものを感じる孤独と特権について思いを馳せた。 読み進める中で、自分で検証すること、知識を付けること、想定することが大事だと感じる。 あと勝手な感想。 ・アイシャがいい子過ぎて…もっと人間らしい悪い所があってもよいのではと思ってしまった。自分の幸せ後回しという感じ。 ・異界の正体がもう少し知りたかった ・離島でのやり取りが結構好き ・アイシャが香君になってからの話が結構駆け足…もう少し聞きたい。 ・外伝、お願いします!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
audibleで拝聴。妻に薦められて聞いてみた。 フィクションではあるがメッセージ性がある物語だと感じた。オワレ稲に過度に依存することで厄災が訪れると言うのは、半導体や化石エネルギーに過度に依存している現代社会に警鐘を鳴らしているようにも感じた。登場人物が多く、途中で一部見失ってしまった人々もいた。文字で読んでいたら、時折登場人物一覧に立ちかえることで理解を深められていたのかもしれない。 新郷オワレマズラにたどりつくことはなく、通い路が開いたり閉じたりする原理などが明かされることもなく、物語はある種謎に包まれたままのようにも感じた。けれども与えられた地において精一杯知恵を絞って生きていくことの大切さを解かれたような気持ちは残った。 心苦しい時に「枯れそうな声でしゃべる」と言う表現など、著者の言い回しに独特な表現があるようにも感じた。様々な作者の本を読んでいく中で色々な表現を感じられたらよいなと感じた。
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香りで万象を知ることなんて、できません… 香君は神として崇められる。 わかったふりをして、その偽りを、神という幻想で隠して… 今回のように虫害が広がると国境を超えての利権問題、援助金、どこも同じだ、と小説ながらに思う… それにしても壮大な物語を、数冊の既存の本から着案する...
香りで万象を知ることなんて、できません… 香君は神として崇められる。 わかったふりをして、その偽りを、神という幻想で隠して… 今回のように虫害が広がると国境を超えての利権問題、援助金、どこも同じだ、と小説ながらに思う… それにしても壮大な物語を、数冊の既存の本から着案する作者は本当に素晴らしい!名前や関係性を覚えきれず何度も人物一覧や地図を見返しながら楽しんだ。 権威というのはもともと互いが作り上げるものだ。真偽など関係ない。p.330
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獣の奏者にしてもこの香君にしても、すごい世界を創り上げる作者だなと思う。植物や動物と人間との共生の在り方を訴え考えさせるところも。
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面白すぎてやめられず、下巻はほとんど一気読み。 何度も読み返したくなるくらい、この物語が好き。 もっと読みたい。シリーズにならないかな?
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