空にピース の商品レビュー
小児性愛・ネグレクト・移民・イジメ・モンスターペアレント・先生の鬱etcをすべて抱えた学校はほとんど無いと思うが、現代の学校の姿が上手く描かれている。そしてこんなに熱心な澤木ひかり先生の存在がささやかな希望を感じさせる。 さらにミステリー小説の一端も…。
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小学校の教師になって五年目の澤木ひかり。 彼女が赴任先で受け持った六年二組は、とんでもないほど問題を抱えたクラスだった。 だが澤木ひかりは、真正面から向き合っていく。 今の学校は、縦割り社会で校長の言うとうりに事を運ばなければ勤めることはできない。 サラリーマンと同じである。...
小学校の教師になって五年目の澤木ひかり。 彼女が赴任先で受け持った六年二組は、とんでもないほど問題を抱えたクラスだった。 だが澤木ひかりは、真正面から向き合っていく。 今の学校は、縦割り社会で校長の言うとうりに事を運ばなければ勤めることはできない。 サラリーマンと同じである。 問題があっても、穏便に済ませ事を荒立たせることがあってはいけない…というような。 澤木ひかりは、生徒のことを第一に考え、寄り添う。 こんなにも一生懸命で真っ直ぐな先生が、現実どのくらいいるだろうかと思ってしまう。 子どもたちにとってもまさしく光である。 「子どもたちの幸せな笑顔が見たくて教師になったのだから」と言ってくれる先生が、たくさんいてくれれば…と願う。
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小学校教諭になって5年目の澤木ひかりが主人公。新しい赴任先の水柄小学校の評判は非常に悪く、彼女の担任する6年2組には不登校児を含め複数の問題児がいる。更には警察が動くような事件も起き、不穏な展開が予想される。 ひかりはまだ若いせいか、自分の力でなんとかしなきゃという気持ちが強いよ...
小学校教諭になって5年目の澤木ひかりが主人公。新しい赴任先の水柄小学校の評判は非常に悪く、彼女の担任する6年2組には不登校児を含め複数の問題児がいる。更には警察が動くような事件も起き、不穏な展開が予想される。 ひかりはまだ若いせいか、自分の力でなんとかしなきゃという気持ちが強いように思え、読みながら(児相か警察に相談すべきだろう)という疑念が拭えなかった。在日外国人問題や育児放棄、児童虐待など現代社会の闇の部分に切り込む姿は勇ましいが、大多数の“特に問題ない”生徒達の扱いは問題ないか。答えはタイトルにある。
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「神様、どうか、この世に生まれたすべての子どもたちを、幸せにしてください」 この本に何度も出てくるこの言葉を、心の底からそう思いました。
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複雑な読後感。思う事はいっぱいあるけど、上手に言葉にできない。ただこういう先生が良い先生、という感想ではなく大人全員が自分ごととして捉えて欲しいと思った。
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教師は大変。真面目で人を思いやれる人ほど社会とのギャップに苦しむ。ただ、この主人公、創造力なさすぎないか?善意の押し売りが人を傷つけること、なぜ学習しないの?歯痒さ募るも、丸く収まったから、マッいいか。
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転任してきた女性教師の担任になった6年二組の春から卒業までの問題学年での一年間の苦難の物語りだ。教師っていう職業は素晴らしいものですね。女性作家らしい作品だった。良い書籍をありがとう!!
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しんどかった… 小学生の子供がいるけど、もしそんな学校だったら…わたしは親として耐えられるだろうか。 主人公は前向きで、本当にこどものことを思って頑張ってるんだけど、頑張りすぎてつぶれないのだろうかと心配になる。こどもたちの成長を見るとやりがいを感じるとかあるとしても、しん...
しんどかった… 小学生の子供がいるけど、もしそんな学校だったら…わたしは親として耐えられるだろうか。 主人公は前向きで、本当にこどものことを思って頑張ってるんだけど、頑張りすぎてつぶれないのだろうかと心配になる。こどもたちの成長を見るとやりがいを感じるとかあるとしても、しんどい、きっと。 できることをする、と言いながらも、かなり自己犠牲がみられる。普段の生活がどんなものなのかがわからないくらいに。 こんな先生ならいいなと思う反面、教職についておられる方が読まれたらどんな気持ちなんだろうとも思う。 しんどさは、そこから来るんじゃなくてね。 子供には、愛が必要だよなぁと…。 どんな自分でも、認めてくれる愛が。 いい子にしてるときだけ、じゃなくて。 そんな無償の愛は注げていないから。 どうやったら注げる?
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公立小学校、異動してきたひかりはそこで様々な児童と出会う。授業中に教室を出て行く子ども、不登校気味で給食だけ食べに来る子ども、クラス分けに抗議する母親、日本語が話せない外国の子ども…。そして前任者は鬱で休職していた。そんなクラスを受け持つことになる。 学校は社会の縮図、まさにそ...
公立小学校、異動してきたひかりはそこで様々な児童と出会う。授業中に教室を出て行く子ども、不登校気味で給食だけ食べに来る子ども、クラス分けに抗議する母親、日本語が話せない外国の子ども…。そして前任者は鬱で休職していた。そんなクラスを受け持つことになる。 学校は社会の縮図、まさにその通り一筋縄ではいかないことばかり。 保健室の水野先生が「保健室登校する子の中には卒業まで保健室に来る子もいれば、途中で教室に戻っていく子もいるの。その違いってなにか分かる?…答えはね、誰か一人、がいるかどうかなの。心から信頼できる友達が 本当に自分を待ってくれている友達が一人でも教室にいる子は、元いた場所に戻れることが多いの。」 子どもでも大人でも心から信じられる誰かがいる人は強い。その誰かはたくさんでなくてもいい。たった一人でいい。 水野先生は信頼できる友達、と言ってたが、学校にたった一人でも信じられる大人がいる、というのも子どもにとって大切なことだと思う。そして、誰かのそんな一人でありたいと感じた。
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教師に限らず、人にできることには限界がある。問題は山積。やるかやらないか、それを選択することも教師が生き延びるために必要なスキル…学校に勤めていた時をどうしても思い出してしまった。
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