空にピース の商品レビュー
カバーとタイトルから、ほっこり系かと思えばなかなかに重たい内容でした。 澤木先生の頑張りで最後にはスッキリ。読み終えた!!感が満たされる。やりきった!みたいな。
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作者の作品は結構ほっこりするものを好んで読んでいるので、今作も小学生とのふれあいの物語だと思って読んだら、見事に裏切られた。 公立小学校の教師になって5年目のひかりは、4月から新しい小学校へ赴任した。 初めての6年生の担任で、期待と不安でいっぱいだったひかりだったが、貧困層の多い...
作者の作品は結構ほっこりするものを好んで読んでいるので、今作も小学生とのふれあいの物語だと思って読んだら、見事に裏切られた。 公立小学校の教師になって5年目のひかりは、4月から新しい小学校へ赴任した。 初めての6年生の担任で、期待と不安でいっぱいだったひかりだったが、貧困層の多い地区の小学校には、席に座っていられない子だったり、日本語が理解出来ないベトナム国籍の子、お腹が空くと給食だけ食べに来る不登校の子など、ひかりが理解出来ない困難を抱えた子供たちで溢れていた。 ひかりの前任は鬱で休職、学年主任には「何もしないこと」と釘を刺され、唯一の理解者は養護教諭だけ。 それでもひかりは、それぞれの子供たちの抱える問題を見て見ぬふりをせずに、一つ一つ解決していこうとする。 学校の話だけではなく、ここに前任の副校長の殺害事件が絡んでくるので、話はかなり複雑に・・・ そして、クラスのまとめ役として、いつも元気で面倒見のいい優美の勉強への想いを、ひかりに語るシーンは実際に貧困層で育ち、やはり小学校ぐらいから大学進学を諦めていた自分とオーバーラップしてしまい、思わず泣いてしまった。 幸い私にもひかりのような担任の先生がいたから、大学へは行けなかったけど、腐らず生きて来れたなぁ、と。 以前は考えられなかったくらい、今はいろんな子供たちがいる。 一般の学校では難しく、特別支援学校に行く子供も増えていると言う。 先生との出会いは、将来にも大きく影響してくると思う。教員も人間である限り、等しく子供に接することが出来ないのもしようがないと思うが、この作品に出て来る子供のように一人でも救われることがありますように・・・
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教師5年目の澤木ひかり先生。子どものたちのことを本気で考えるまっすぐな先生。 赴任先の小学校には様々な家庭環境の子どもたちがいた… ひかり先生は本当にいい先生だと思う。理想的な。 だけど現実を見たときに、あまりにも都合が良すぎる「おはなし」だと感じてしまった。 今の日本の学校は崩壊している。 ひかり先生のような教師は、保護者に、同僚に、潰されていく。 心の病気で休職されているけっして少なくはない先生方に、このお話しはどう映るんだろうか… 私もがんばろう、となるとは思えない。
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「問題のある子」と言ってしまえばそれまで。 澤木先生は必死に寄り添い、その子たちの気持ちを理解しようとする。「もっとこうしていたら」という後悔を二度としないために。 子どもがとる行動には、すべて理由がある。 みんなの心に澤木先生の思いが届いて良かった。 重いテーマを扱っているが...
「問題のある子」と言ってしまえばそれまで。 澤木先生は必死に寄り添い、その子たちの気持ちを理解しようとする。「もっとこうしていたら」という後悔を二度としないために。 子どもがとる行動には、すべて理由がある。 みんなの心に澤木先生の思いが届いて良かった。 重いテーマを扱っているが、とってもさわやかな読後感。ミステリーの要素もあるが全てきれいに回収され、ラストはあたたかい涙。 うーん、とてもいい本だった。おすすめ。
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学校の先生って大変 でもここまでできる? ルールを守ることと子どもを大切にすることどっちが大事か考えさせられる一冊 それと家庭環境ってやっぱり大事
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また素晴らしい作品に出会ってしまった! 澤木先生がとにかく素敵でした。こんな先生に出会えた生徒は幸運だし、すごく幸せだと思う。 不登校、貧困、ネグレクト、虐待、発達障害… 家庭環境も複雑で一人一人様々な事情を抱えている子どもたちがいる。 一方で多様な問題を抱える生徒や保護者と向...
また素晴らしい作品に出会ってしまった! 澤木先生がとにかく素敵でした。こんな先生に出会えた生徒は幸運だし、すごく幸せだと思う。 不登校、貧困、ネグレクト、虐待、発達障害… 家庭環境も複雑で一人一人様々な事情を抱えている子どもたちがいる。 一方で多様な問題を抱える生徒や保護者と向き合う先生が鬱になり、休職する話も度々耳にする。 一生懸命子どもに向き合って何とかしようと頑張ってくれる先生ほど、心が折れてしまうのかと思うとやりきれない気持ちになる。 子どもたちの根深い問題に心が痛んだ。本当に子どもって親次第。 『神様、どうか、この世に生まれたすべての子どもたちを、幸せにしてくださいーー』 澤木先生の真摯な想いが胸を打つ。 『子どもがとる行動には、すべて理由がある』 自身の経験を踏まえても本当にそう思う。 子どもの行動の裏には苦しみがあり、たくさんの頑張りと大人が思いもしない切実な理由があるのかもしれない。 『見ようとしなければ見えないものが、この世にはある』 見て見ぬふりをしない。 自分を気にかけてくれる大人がいる安心感。 たった一人でもその存在が救いになることもある。 澤木先生がいてくれて本当に良かった。 苦しい場面もたくさんあったけど、清々しい読後感でした♪ たくさん感情を揺らし、たくさんの事を考えさせられました。 文庫化したら買って再読したい作品。
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小学校の問題のクラス6年2組、担任の澤木ひかりと生徒たちの愛と信頼の物語。外国籍の子供や母子家庭、児童虐待や児童ポルノなど小学生の子供には抱えきれない重荷がかかっている。子供たちみんなを笑顔にしたいと頑張る主人公を応援しながら読了。元副校長の殺害事件というミステリー風の場面もあり...
小学校の問題のクラス6年2組、担任の澤木ひかりと生徒たちの愛と信頼の物語。外国籍の子供や母子家庭、児童虐待や児童ポルノなど小学生の子供には抱えきれない重荷がかかっている。子供たちみんなを笑顔にしたいと頑張る主人公を応援しながら読了。元副校長の殺害事件というミステリー風の場面もあり、考えさせられるしまた面白かった。
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澤木先生!こんな先生に受け持ってもらえた6年2組の児童たち。 家庭環境が悪くても、きっと前を向いて未来を歩むでしょう。
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良かった。 転任してきたばかりで問題の多いクラスの担任になった女性教師が様々な問題に直面する。悩み、自分の力の無さに挫けそうになりながらも生徒たちと正面から向き合ってなんとかしようとする。そんな彼女に問題の生徒たちとも次第に心が通じあっていく。 それと同時に殺人事件が平行している...
良かった。 転任してきたばかりで問題の多いクラスの担任になった女性教師が様々な問題に直面する。悩み、自分の力の無さに挫けそうになりながらも生徒たちと正面から向き合ってなんとかしようとする。そんな彼女に問題の生徒たちとも次第に心が通じあっていく。 それと同時に殺人事件が平行している。ここもどう繋がっていくのかドキドキしながら読めた。 子供の貧困という重いテーマだったけど、明るい〆で希望が持てた。
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学校にも色んなカラーがあり、その中にも一人一人個性の違う子どもがいる。教師という仕事の大変さを改めて感じた。 でもこんなに寄り添ってくれる先生がいたらきっと人生や考え方が変わるだろうし、大人になってからも何かの拍子に度々思い出すんだろうなと思った。 ちょっとしたミステリー感もあったため、最後までどんな展開になるのかわからず読みました。 主人公が、ただひたすら子どもの幸せを願う気持ちが、切なく、温かかったです。
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