タラント の商品レビュー
半分過ぎたくらいからどんどん引き込まれていった。 ずーっと前に行ってしまった友人達が眩しいような妬ましいような。 自分の善意からの行動が裏目に出て、情けなくなって無気力になったり。 何か新しいことをして失敗するよりも、現状にしがみついていたい気持ちもよくわかる。 でもいろんな出...
半分過ぎたくらいからどんどん引き込まれていった。 ずーっと前に行ってしまった友人達が眩しいような妬ましいような。 自分の善意からの行動が裏目に出て、情けなくなって無気力になったり。 何か新しいことをして失敗するよりも、現状にしがみついていたい気持ちもよくわかる。 でもいろんな出来事や家族や友人達との関わりから、自分がやってみようと思えることが見えてくる。 何も華々しく注目を浴びるようなコトじゃなくてもいいんだ。
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久しぶりの角田さん。やっと読み終わった、長かったという印象。 各章は戦中戦後の祖父の話しと主人公の学生時代からの話しと現在の話しの3つの時代が交錯する複雑な形態。それと主人公のみのりの性格が、読んでいて自分に合わない。目的を持っていそうで持っていない。友人達に常に僻んだり反発した...
久しぶりの角田さん。やっと読み終わった、長かったという印象。 各章は戦中戦後の祖父の話しと主人公の学生時代からの話しと現在の話しの3つの時代が交錯する複雑な形態。それと主人公のみのりの性格が、読んでいて自分に合わない。目的を持っていそうで持っていない。友人達に常に僻んだり反発したり、落ち込んでは連絡を絶ったり。仕事も責任を持たないように社員を目指さなかったり。祖父も足を失い、人生を達観したのか、働きもせずに日を暮す。周囲がそれを受け入れている。 タラントというタイトルも使命や才能、聖書の賜物でもあるようだが、この本のどこに結びついているか悩んでしまう。 ボランティアへの葛藤、偽善感、非難中傷が一気に押し寄せて来る。最後の方のパラリンピックや義足提供のボランティアへのチャレンジが結論だったのだろうか?
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同じ時の中で私たちは 全く別世界を生きてる ─ 私は春コートと木漏日 に包まれて、 静かな林道のベンチに 腰かけ、 足もとで落葉が春風に カサコソ捲られてく中 これを書いてます。 こうしてる今も戦火で 少年兵が手足を失い、 僅かな生活費のために 少女が児童婚させられ、 ...
同じ時の中で私たちは 全く別世界を生きてる ─ 私は春コートと木漏日 に包まれて、 静かな林道のベンチに 腰かけ、 足もとで落葉が春風に カサコソ捲られてく中 これを書いてます。 こうしてる今も戦火で 少年兵が手足を失い、 僅かな生活費のために 少女が児童婚させられ、 もっと身近なとこでも 今まさに現在進行形で 不幸が在るのでしょう。 ボーーーっと生きてる 私でもこういう作品を 読むと、 だれかの役にたちたい とか、 何か意義のあることを したいと浮足立つけど、 まずは私自身の暮らし をしっかり送るのだと 自分に言い聞かせます。 ちゃんと生きてる人に その機会が巡ってくる と思うのです。 けっしてファンタジー ではなく、 この本のじいちゃんの ような人たちを見てて そう思うのです。
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とても長かった〜。 この物語の中で、作者の角田光代さんが 読書に伝えたかったことが たくさん詰まっているような気がした。
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おじいさんの手紙がめちゃくちゃ感動。 もどかしくもある途中のさまざまな経過もこの手紙と表紙の絵で何もかも解消。
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久しぶりの角田光代さんの作品。 切なさに覆われていながらも、希望が寄り添ってくれていて、気持ちを前にもって読み進める事が出来ました。
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みのりと祖父のそれぞれの物語がどうやって結びついていくのかと思いながら読んだ。親しい人の死や戦争、震災、障害、ボランティア、コロナとたくさんの色んなことが絡み合っている中で生きている人たちをじっくりと描いている。多少、長いかなとは思ったけれど人の想いとか人生とか希望とか色々なこと...
みのりと祖父のそれぞれの物語がどうやって結びついていくのかと思いながら読んだ。親しい人の死や戦争、震災、障害、ボランティア、コロナとたくさんの色んなことが絡み合っている中で生きている人たちをじっくりと描いている。多少、長いかなとは思ったけれど人の想いとか人生とか希望とか色々なことが溢れている物語ではあった。
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最初はどんな話か掴みどころがなかったが、読みやすく、分かりやすく、読み進めているうちに、この物語がどんなものかすーっと分かってきて、心にじわーっと染み込んできた
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「文学キョーダイ」で奈倉さんと逢坂さんがやたら勧めてくれていたので読んだ。僕も確かに、誰かの役に立ちたい世の中の役に立ちたいと、なんでか知らんけど焦ってた時があった。って特に何かをしていたわけでもないし、具体的なものに取り組もうとしていたわけでもなかった。いや、多少はあった。でも...
「文学キョーダイ」で奈倉さんと逢坂さんがやたら勧めてくれていたので読んだ。僕も確かに、誰かの役に立ちたい世の中の役に立ちたいと、なんでか知らんけど焦ってた時があった。って特に何かをしていたわけでもないし、具体的なものに取り組もうとしていたわけでもなかった。いや、多少はあった。でもその所為で友人から疎まれたというか、こっちが疎んだというか。結局、今は全く何かをしようともしなくなっている。だから、「みのり」と自分を重ねてしまった。この本を読んで、自分は何か変わるのかな。
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読了後に表紙絵を眺めると、 多岐にわたるエピソードの数々が頭をめぐる。 おじいちゃん(清美)が新しい義足をつけて飛べた時にみた空はきっと表紙のような 雲一つないスカイブルーだったのでしょう。 もしかしたら戦地で 友を失った時も 足を失った時も 空は青かったのかもしれないけれど。...
読了後に表紙絵を眺めると、 多岐にわたるエピソードの数々が頭をめぐる。 おじいちゃん(清美)が新しい義足をつけて飛べた時にみた空はきっと表紙のような 雲一つないスカイブルーだったのでしょう。 もしかしたら戦地で 友を失った時も 足を失った時も 空は青かったのかもしれないけれど。 同じ空の下に 戦争も難民も障害者も不登校も地震もコロナ禍も そして自分の今の平和な日常もあるのだと思うと 怖いというか、自分これでいいのかなと不安になる。 主人公の迷いにも共感できた。 しかし、真の主人公はおじいちゃん。 戦争で多くの友と家族と足を失い、 感情を捨てて寡黙に生きてきたけれど 涼香さんや孫たちに生きる勇気を与えてくれた清美さん、かっこよかったです。
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