新しい世界の資源地図 の商品レビュー
500ページ超えの超大作。図書館で3回くらい借りてようやく完読。笑 中身はタイトルの通り資源の歴史を地理的視点から読み解いた感じで書かれている。 資源と言っても種類は多岐に渡り、石油のイメージが強い中東やロシアの話から始まり、今流行りのレアアース(レアアースはちょこっとだけ)...
500ページ超えの超大作。図書館で3回くらい借りてようやく完読。笑 中身はタイトルの通り資源の歴史を地理的視点から読み解いた感じで書かれている。 資源と言っても種類は多岐に渡り、石油のイメージが強い中東やロシアの話から始まり、今流行りのレアアース(レアアースはちょこっとだけ)や電気自動車などの話も盛り込まれており、中国も意外にも資源国家だったんだなぁと感じた。 とても勉強になる一冊でした。
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1人の人の物語から、資源、国の話となる。 膨大な調査に基づいた、フラットな本でとても読みやすかった。 ストレスがなく読めたのは原作はもちろんだけど、翻訳の方が素晴らしかったのだと思う。 日々のニュースで聞き流していた事柄が、引っかかるようになった。
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歴史から紐解かれているので、エネルギーの地政学リスクがよくわかった。地政学リスクを把握するには、現在のマクロ要因だけでなく、歴史も知らないとダメやね… しかしまあ分厚い割にはスラスラ読める。
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本書で論じられるのは、「地政学とエネルギー分野の劇的な変化によってどのような新しい世界地図が形作られようとしているのか、またその地図にどのような世界の行方が示されているか」である(序論より)。 第1部では、アメリカにおけるシェール革命の進展とその影響が説明される。シェール革...
本書で論じられるのは、「地政学とエネルギー分野の劇的な変化によってどのような新しい世界地図が形作られようとしているのか、またその地図にどのような世界の行方が示されているか」である(序論より)。 第1部では、アメリカにおけるシェール革命の進展とその影響が説明される。シェール革命によってアメリカは石油と天然ガスの世界最大の生産国になり、輸出国にもなった。世界のエネルギー地図を激変させ、世界の地政学を塗り替え、新たな影響力、強化されたエネルギー安全保障、選択の幅が広がった外交政策など、米国の立ち位置を変えた。 第2部では、エネルギー大国であるロシアについて、その強さと共に、石油と天然ガスの輸出に依存する経済面における弱みについて叙述されるが、とりわけ不透明な先行きとしてウクライナとの関係について懸念が示される(本書はウクライナ侵攻前の著作であるが、ウクライナがロシアとヨーロッパのいずれを向くかという問題が大きかったことが分かる)。またプーチンが中国に近づく「東方シフト」を進めており、結束した中ロ政府が「完全な主権」を主張し、米国の「覇権」に異を唱えていることを説く。 第3部は、経済力と軍事力を飛躍的に伸長させている中国についてである。ほぼ全域にわたって中国が領有権を主張している南シナ海が、周辺諸国と争いになっており、また米中の戦略上の対立が最も先鋭化している場所であること、中国製品の市場と必要なエネルギーや原材料を確保することを目的とする「一帯一路」構想が、経済的な企てなのか、中国主導の新秩序を築こうとする地政学的な企てなのかなどについて、多角的に論じられる。 第4部は中東について。中東の主なプレイヤーであるイラン、イラク、サウジアラビア、加えてシリアやヨルダン、イエメン、アラブ首長国連邦、バーレーン、イスラエル、そして米国といった国々がどうして対立しているのか、スンニ派とシーア派、資源である石油を巡る争いなどの事情について、その歴史的経緯や「敵の敵は味方」のような複雑な関係が簡明に叙述されていて、とても勉強になった。 第5部は、電気自動車、ライドヘイリング、自動運転といった新しい動きが、どのように自動車産業とエネルギー事情を変えていくか、第6部では、気候変動とエネルギー転換の将来が論じられる。地球温暖化対策がどのように進むかはかなり各国の姿勢、政策によって変わってくると思われるが、特にトランプ復活によって米国の取組がガラッと変わりそうなので、各国の足並みが揃うのかかなり心配だ。 経済活動や日常生活に欠くことのできないエネルギーとその背後にある複雑な国際情勢について、最新の満載した情報を分かりやすく提供してくれており、お勧めの一冊だ。 (しかし、第5部の自動車のところにトヨタがちょっと出てくるくらいで、日本に関する叙述はないに等しい。エネルギー資源の問題について日本のプレゼンスがないことを痛感させられる。)
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2007年を基準にすると、2019年の米国の赤字額はシェール革命がなかった場合より、3090億ドル低かった。 シェール革命により石油天然ガス業界全体では雇用数は米国内で1230万人にのぼった。 中国のエネルギー消費は全世界の25%近くを占めている。 全エネルギーに対する割合は6...
2007年を基準にすると、2019年の米国の赤字額はシェール革命がなかった場合より、3090億ドル低かった。 シェール革命により石油天然ガス業界全体では雇用数は米国内で1230万人にのぼった。 中国のエネルギー消費は全世界の25%近くを占めている。 全エネルギーに対する割合は60%近く。米国は11%
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なんかすっげースラスラ読めるけどぶっちゃけ全然アタマに残ってねえ。 タイトルの和訳に配慮というか苦労が見えた。
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原油、天然ガス、レアアース…資源の地政学を知らずして世界情勢を語るべからず。歴史や経緯を含めた全体を本書で俯瞰できるため、新聞やテレビなどの媒体よりも深い理解を得ることができる。 そもそも産油国ってほとんど中東中心だと思っていたが、中央アジアから北中南米、アフリカまでかなり広い範...
原油、天然ガス、レアアース…資源の地政学を知らずして世界情勢を語るべからず。歴史や経緯を含めた全体を本書で俯瞰できるため、新聞やテレビなどの媒体よりも深い理解を得ることができる。 そもそも産油国ってほとんど中東中心だと思っていたが、中央アジアから北中南米、アフリカまでかなり広い範囲に渡っていると改めて認識させられた。それに対してコベルトやリチウムなどは中国とコンゴに産地が限定されているのが不気味で、代替材料の実用化が喫緊の問題に感じさせる。 フラッキング技術によるシェール革命で米国がエネルギー自給自足になったことはザックリ知っていたが、ギリシア出身の移民が事業的なリスクを背負いながら突破口を開いた経緯などは知らなかった。しかし従来型と違ってコストがかかることと、大手メジャーのような資本金が少ないプレーヤーが多かったことから価格下落で壊滅的な打撃を受け、業界再編が進んだとのこと。気候変動への対策でフラッキング禁止の勢力もあるがエネルギー安全保障や経済優先の観点からシェールオイル採掘は継続しそう。 ロシアへの制裁でノルドストリーム2が対象になったが、ロシアによる設備の自給を促しただけで供給量全体を見れば米国の制裁は政策ミスだったのではないか。 中国の覇権姿勢によってWTOコンセンサスが終焉した、とは非常に厳しい時代に到達してしまった。日本も安全保障をしっかり見直して東南アジア諸国やインド、米韓との連携を強化する必要がある。 中東ではイスラエルとハマスの戦闘やシリア内戦が騒がれているが、イラン革命の攻勢やトルコによる影響など、まだまだ懸念材料が多く、地域の安定化はまだまだ実現できそうにない印象。イラン革命の思想はいかにも革命的だが、国民国家を否定して中世的なイスラム国家を広めるために他国に部隊や武器を送り込むとは、ただのテロ国家そのものに思わせた。ソレイマニ殺害の事件は大きなニュースになったが、本書を読んでどういう人物か改めて認識を深めることができた。 南シナ海に潜む4人の亡霊が付録としてあるが、非常に面白かった。鄭和ってもともと明朝のムスリム捕虜だったとは…ほかに「海洋の自由」のグラティウス(オランダ)、「海上権力史論」のマハン、戦争は無益と主張したジャーナリストのノーマン・エンジェルが挙げられている
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地政学が流行った時期に見つけて購入。アメリカのシェール革命、ロシア、中東、中国のエネルギーを巡る情勢がNHKのドキュメンタリーのように克明に描かれている。事実の羅列ではなく実在の人物の言葉や行動と共に綴られており臨場感がある。中東の情勢に疎かったのでこの本でだいぶ勉強になった。 ...
地政学が流行った時期に見つけて購入。アメリカのシェール革命、ロシア、中東、中国のエネルギーを巡る情勢がNHKのドキュメンタリーのように克明に描かれている。事実の羅列ではなく実在の人物の言葉や行動と共に綴られており臨場感がある。中東の情勢に疎かったのでこの本でだいぶ勉強になった。 一方で気候の章は自分の専門に近いからか知っている話が多くやや物足りなさもあった。
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世の中には、「学校では教えてくれないけど、分かっていた方がいいこと」が多すぎると思いませんか。まったくもう。 この本、「エネルギーに興味あるんだったら、読むといい」と素敵Guyに勧められ、いや、特にエネルギーに興味あるわけじゃないんですケド・・・と思いつつも、近所の図書館にちょ...
世の中には、「学校では教えてくれないけど、分かっていた方がいいこと」が多すぎると思いませんか。まったくもう。 この本、「エネルギーに興味あるんだったら、読むといい」と素敵Guyに勧められ、いや、特にエネルギーに興味あるわけじゃないんですケド・・・と思いつつも、近所の図書館にちょうどあったし、正月休みに入るところで読む時間もあるしで、素直に言いつけに従い、読んでみた。 で、最初の言葉になるわけです。 エネルギーの地図、つまりエネルギーをめぐる各国の戦略、めっちゃくちゃ大事じゃないですか? 世界情勢を読み解く上で。 え? 今ごろ何言ってるって? こういうのはちゃんと学校で教えるべきじゃないでしょうかね。 世界の紛争の裏に資源あり、てことを、もう少ししっかりと。世界の国々は人道的・政治的な理由だけで戦争したり他国に干渉したりするわけじゃないんですよって。 歴史の時間ちょっと削ってもいい気がするなぁ~。 たとえばシェール革命が他国との外交交渉上の姿勢をこんなにも変えちゃうなんて、やっぱり知っておくべきよね。 ダイベストメントがこれまでに削減したGHG排出量は、おそらくおよそ0トンだろう、っていうビル・ゲイツの言葉もけっこう考えさせられた。 石油の値段が下がり過ぎると困る原理とか、シェールがショートサイクル、とかいうエネルギーごとの産出事情とかも何気に重要情報ではないでしょうか。 モディ首相の言葉「グローバルサプライチェーンはコストだけにもとづくべきではありません。信頼にももとづくべきです」と言って、中国依存を減らそうとしているのもなるほど、と思ったし。 「電気自動車はガソリン車の6倍、風力タービンは天然ガスの発電所の9倍、それぞれ多く鉱物を使用する。鉱物の需要は急増するだろう。その増加率はリチウムが4300%、コバルトとニッケルが2500% にものぼる」「世界の三大産油国の産油量が世界の産油量に占める割合は約30%だが、リチウムの場合、上位3ヵ国が供給量の80%以上を占める」っていう鉱物をめぐる状況も、なんだかヒエエエエな事実でした。 そしてアップデートも大事。 気候テックをめぐる投資と政治関連のニュースなんて、この本の後、今年(じゃなかった、もう去年か)1年だけでずいぶんいろいろあった気がする。 でも、表のニュースを見ているだけじゃ、なかなかそれぞれの事象が頭の中でつながらないので、こういう親切な解説本をときどき読むって大事ですね。
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近年の地政学とエネルギー分野の激変に関して、米露中、さらに中東、気候変動ごとに読み解いていく。 アメリカの項ではシェール革命の経緯、ロシアの項ではソ連崩壊後エネルギー大国として欧州に影響を与えてきたが天然ガス市場の変化等によりそれが変わってきたこと、中国の項では経済や軍事の成長と...
近年の地政学とエネルギー分野の激変に関して、米露中、さらに中東、気候変動ごとに読み解いていく。 アメリカの項ではシェール革命の経緯、ロシアの項ではソ連崩壊後エネルギー大国として欧州に影響を与えてきたが天然ガス市場の変化等によりそれが変わってきたこと、中国の項では経済や軍事の成長とともに拡大したエネルギー需要や一帯一路構想、中東では石油と天然ガスによる富と権力と石油需要ピーク後への関心の移動、気候変動の項ではパリ前とパリ後のエネルギーの地図の変化などを主に扱っている。 シェール革命がガソリンの値段だけでなく、2015年イランの核合意や欧州のロシア依存の軽減など、地政学的に大きな影響を与えていたことを具に知ることができた。ソ連崩壊にあたってソ連財政の命綱を断ち切ったのは原油価格の急落だったこと、ノルドストリーム2を巡るヨーロッパでの意見対立、イランが中東地域で行使している影響力、電気自動車や自動運転、Uberの発展、気候変動を巡る国際世論の形成などについても新たに知ることが多かった。
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