新しい世界の資源地図 の商品レビュー
過去の変遷は振り返って整理することはできても、未来の予測は極めて困難だとあらためて思う。シェール革命やコロナウイルスなど、突発的な事象で世界は大きく変化する。変化に対応できるか、変化を楽しめるか、そんなマインドを大事にしたい。
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素晴らしい本で、ぼやっとしていた資源の事情についての解像度が格段に増します。 国ごとのトピック、資源ごとのトピック、歴史に着眼点を置いた展開など、ストーリーをベースに読み解ける。 必携の本と思いました。
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エネルギー問題特に石油を中心として地政学的に今どのような問題が起きているのか、アメリカロシア中国中東など世界中の情勢について語られている。 かなり読み応えのある本。
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2023年5冊目。満足度★★★★☆ 「米国で最も影響力のあるエネルギー問題の専門家」による世界を読むとく書の最新刊 500ページを軽く超える厚さに、怯みそうになるが、毎日少しずつ時間をかけて読み終えた。 本書を読めば、エネルギー、気候問題や地政学の今に関する基礎的な知識を得...
2023年5冊目。満足度★★★★☆ 「米国で最も影響力のあるエネルギー問題の専門家」による世界を読むとく書の最新刊 500ページを軽く超える厚さに、怯みそうになるが、毎日少しずつ時間をかけて読み終えた。 本書を読めば、エネルギー、気候問題や地政学の今に関する基礎的な知識を得られるであろう 私には第4部「中東の地図」の箇所が、知識不足のためか読むのが辛かった。 アメリカのエネルギーに関する状況が、10年くらい前と今では「様変わり」していることが印象に残った
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米国のシェール革命がエネルギーを取り巻く地政学上のパワーバランスを一変させたことがよく分かる1冊だと思う。中東の複雑な歴史については改めて勉強が必要だと痛感した。
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やっと読み終わった(1ヶ月くらいかかってしまった気がする) 大変勉強になるので、皆さん読まれる事をおすすめします。 中東の複雑な歴史を理解できている方だとスムーズに読めそうです。 読んで考えることも、とても多い内容。気候変動についても、もっと勉強したいし、そういう勉強会みたいな...
やっと読み終わった(1ヶ月くらいかかってしまった気がする) 大変勉強になるので、皆さん読まれる事をおすすめします。 中東の複雑な歴史を理解できている方だとスムーズに読めそうです。 読んで考えることも、とても多い内容。気候変動についても、もっと勉強したいし、そういう勉強会みたいなのあったら是非参加したいと思う内容です。 それにしても、こんな時に戦争始めたプーチンは改めて憎たらしい!とも思います。 なんだか、こんな感じだと地球滅びるのかなぁ?と冷静に考えて怖くもなります。
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化石燃料は政治力に関わっている 各国が政治的な影響力の支配を避けるため、なるべく分散して化石燃料を輸入している。 欧州はロシアの依存を減らそうとしているが、ドイツは大丈夫か?電気料金が上がる未来しか見えない。 中国がかなり政治的影響力を強めている。 今後のエネルギーは自国で作れる...
化石燃料は政治力に関わっている 各国が政治的な影響力の支配を避けるため、なるべく分散して化石燃料を輸入している。 欧州はロシアの依存を減らそうとしているが、ドイツは大丈夫か?電気料金が上がる未来しか見えない。 中国がかなり政治的影響力を強めている。 今後のエネルギーは自国で作れるようになることが理想?
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ー 以来、技術とイノベーションはエネルギー転換の要因になってきた。そのためには着想や発案から技術やイノベーションが生まれ、さらにそれらが最終的に市場へといたる必要がある。これは必ずしも短期間で起こるわけではない。エネルギーはソフトウェアとは違う。現に、リチウムバッテリーが1970...
ー 以来、技術とイノベーションはエネルギー転換の要因になってきた。そのためには着想や発案から技術やイノベーションが生まれ、さらにそれらが最終的に市場へといたる必要がある。これは必ずしも短期間で起こるわけではない。エネルギーはソフトウェアとは違う。現に、リチウムバッテリーが1970年代半ばに発明されてから、路上を走る車に使われ始めるまでには、30年以上かかった。近代的な太陽光や風力の産業は1970年代初めに誕生したが、規模が拡大し始めたのは2010年以降だ。しかし、デジタルから新素材や人工知能、機械学習、さらにはビジネスモデルなどまで、イノベーションのペースは、関心の高まりとともに加速している。背景には、気候対策や政府の支援もあれば、投資家の判断、異分野の企業やイノベーター間の協力、技術や能力の収斂もある。 何がいつ起こるかは、関わる者の才能や、開発を支える資力、真剣さ、困難に負けない気力、創造性の豊かさにも左右される。イノベーションからは、破壊的なものであれそうでないものであれ、新しい技術が生まれ、それによってエネルギーと地政学の新しい地図が形成されることになるだろう。しかし地図は直線的に進む未来を保証するわけではない。ある程度の頻度で、思いもよらぬ妨げに見舞われ、そのつど進路変更を余儀なくされることは間違いないだろう。シェール革命も、2008年の金融危機も、アラブの春も、2011年の福島の原発事故も、電気自動車の復活も、太陽光のコストの急落も、世界的な大流行を引き起こす感染力の恐ろしく強いウイルスの出現と経済の暗黒時代も、米国の政治を揺るがした2020年の大規模な抗議行動も、予期せざるものだった。 しかし、予期でき、備えられる妨げもある。わたしたちがそれによって具体的にどういう道を進むことになるかまでは描けないとしても、はっきり「見えている」ものもある。1つには気候をめぐる困難の数々がそうだ。しかしそれだけではない。緊張が高まり、分裂が進む世界秩序においては、国家間の衝突もそうだと言える。 ー ウクライナ侵攻の前に出版された作品だが、世界で起きている資源戦争の今が分かる作品。 僕たちアラフォー世代は10代の頃に『沈黙の春』を読み、環境問題に向き合わなければならないと教育を受けてきた。にも関わらず、その後の30年間、ほとんど何もして来なかった罪は重たい。 そして僕たちは来年40歳になる。次の25年で何を実現出来るのか、それが2050年の未来の姿を決める。そう考えると、僕たちの年代の責任が非常に重たいのがよく分かる。 僕たちは本来は、世界を変えなければならないのに、日々の小さな仕事に振り回されているのはいったい何故なんだい???
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
エネルギーと地政学について。大部だがテーマごとに区切られており読みやすい。 ・供給者として、OPECはもはや重要ではない。産油国としては米国が一位、次いでロシア、サウジの順番になっており、これがビッグスリー。中東はその莫大な埋蔵量と生産量の調節が可能なため、輸入国にとっては今後の重要。 米国ーシェール革命の影響 ロシアーガスのパイプラインを通じた欧州との関係 中東ーイラン(シーア派)とサウジ(スンニ派)の盟主争い というのが3つの柱。 また、これまで見込みがないと考えられていた東地中海でもイスラエル領で巨大なガス田が発見され、今ではイスラエルもガスの輸出国となっているなどエネルギー資源の発見により今後も地政学的な影響があちこちで起こりうる ・需要家としては中国の話と欧州が少し出るぐらい。日本はもはや世界の中での存在感が無視できるレベルになっているのを実感させられる。中国は産油国としても日量380万バレルあり、世界第8位。しかし需要がこれをはるかに上回っており、輸入量は世界の総需要の75%を締めている。
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長かった〜。読了に3ヶ月掛かった。石油の世紀もだけど、この人の本は長い。 石油業界に関わる身としては、シェールオイルが石油市場と米国の国際的な立ち位置に与えた影響を再認識出来た。 天然ガスはあまり知見が無いが、ロシアの天然ガスは欧州だけでなく中国にも相当量がPLで送られているのか...
長かった〜。読了に3ヶ月掛かった。石油の世紀もだけど、この人の本は長い。 石油業界に関わる身としては、シェールオイルが石油市場と米国の国際的な立ち位置に与えた影響を再認識出来た。 天然ガスはあまり知見が無いが、ロシアの天然ガスは欧州だけでなく中国にも相当量がPLで送られているのかな。 日本や欧州の石油需要が既に顕著な減少傾向にある一方で、世界の石油需要は当面増加傾向が続くのも再認識。 再生可能エネルギーへのシフトは、ウクライナ情勢により影響を受けた。しかしながら、大きな地図で見ると、本著が記すとおり、脱炭素に向かうことは変わらない。その道筋と所要時間が、政治的国際情勢と技術革新によって変わるのだと思う。 さて、日本の石油産業は国内需要と共に衰退するのみか?輸出形にシフトしつつ、再生可能エネルギー分野に進出するのか?日本の次のエネルギー供給のキープレイヤーは誰だ? 主戦場はどこだろう。モビリティのエネルギーと電源は分けて考えた方が判りやすい気がする。 次はもう少し小さな縮尺の地図として、竹内結子さんの本を見てみよう。
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