流浪の月 の商品レビュー
話題になっていた当初に買い、2年ほど積読していた。流浪の月の映画がサブスクに降りてきてくれて鑑賞し、中々に内容が良かったので原作を。社会人6年目の中でこんなに早く読み終わったのは初めてだった。コロナ禍もあったのに、あんなに家にいたのに、ここまで夢中で読み進めた本は久々だった。 ...
話題になっていた当初に買い、2年ほど積読していた。流浪の月の映画がサブスクに降りてきてくれて鑑賞し、中々に内容が良かったので原作を。社会人6年目の中でこんなに早く読み終わったのは初めてだった。コロナ禍もあったのに、あんなに家にいたのに、ここまで夢中で読み進めた本は久々だった。 流浪の月は原作を読んでからでも映画を見てからでも、どちらから入ってもあまりギャップのない作品ではないだろうか。 映画を見た後の方が小説の内容はスッと入ってくる気はする。「夕飯にアイスが食べたいのはただのわがままじゃなかったんだな」とか「更紗を引き取ったくらいだから伯母は優しい人なんだろうが、こういう気持ちのすれ違いがあったのか」とか。 あくまでも映画で描いた内容に捕捉するように、心情を書いてくれている。 更紗は更紗で文は文なのに、赤の他人が客観的に見た勝手な想像で二人の像は作られてしまう。 「赤の他人の客観的視点」ってなんなんだろうね。他人なんだから客観的も何も、本人達と関わりがないのであればただの憶測と偏見じゃないか。 日本は性犯罪に対してかなり甘い。一度罪を犯したら二度と同じことができないように死刑にしてやれと言う人もいる。どちらかというと私ももっと厳しい何かしらのハンデをつけろと思う。 …が、文は、更紗は、何の罪を犯したのか。 「何を許されなくちゃいけないの?」と、台詞にも何度か出てくる。誰に何の許しを請わないといけない?二人は自由なはずなのに。 そうか、現実にもこういうことは起こり得るんだ。そして実在するんだ。そう思った時、私も加害者側になってしまっているんだなと思った。
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「真実と事実は違う」 2人だけが知っている真実と、周りが事実から決めつける憶測や好奇の目。 出会うべくして出会った2人だからこそ、2人にとって大切な2ヶ月間だったのだろうし、心の支えになっていたのだろうなと思った。 恋人とかっていう名前の付いた関係ではないけれど、更紗と文には...
「真実と事実は違う」 2人だけが知っている真実と、周りが事実から決めつける憶測や好奇の目。 出会うべくして出会った2人だからこそ、2人にとって大切な2ヶ月間だったのだろうし、心の支えになっていたのだろうなと思った。 恋人とかっていう名前の付いた関係ではないけれど、更紗と文にはずっと2人でいてほしいと願うラストだった。
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事実と真実は違う、刺さった。 自分にとっての普通と他者の普通にはそれぞれ違いがあり、人間関係において「優しさ」とは何かを考えさせられる作品。誰しもが抱える悩みを自分が受け入れる権利はあるが、相応の責任も発生するのか
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映画は劇場で観て確かその足で原作本を買ったが 内容の重さにずっと読めずにいた。 大人の身勝手に振り回される子ども、 すでに大人も疲弊していることもある。 文の母親、更紗の母親、梨花の母親。 一見するとみんな身勝手なんだけど 精いっぱい生きていないって誰が言いきれる? この世は歪...
映画は劇場で観て確かその足で原作本を買ったが 内容の重さにずっと読めずにいた。 大人の身勝手に振り回される子ども、 すでに大人も疲弊していることもある。 文の母親、更紗の母親、梨花の母親。 一見するとみんな身勝手なんだけど 精いっぱい生きていないって誰が言いきれる? この世は歪だらけだ。 二人が出会えて本当に良かった。 この先現実的に起こるであろう困難を思うと胸が痛む。
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ほんとうに、ほんとうにどうしようもなくしんどすぎて、こんなにも小説で涙を流してしまうことがあるのかと。心に余裕がある時に読むことをおすすめします。
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著者、凪良ゆうさんの作品、ブクログ登録は1冊目。 どのような方か、ウィキペディアで、見てみましょう。 ---引用開始 凪良 ゆう(なぎら ゆう、1973年1月25日 - )は、日本の小説家。滋賀県大津市生まれ。京都府京都市在住。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のと...
著者、凪良ゆうさんの作品、ブクログ登録は1冊目。 どのような方か、ウィキペディアで、見てみましょう。 ---引用開始 凪良 ゆう(なぎら ゆう、1973年1月25日 - )は、日本の小説家。滋賀県大津市生まれ。京都府京都市在住。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 家族ではない、恋人でもないーだけど文だけが、わたしに居場所をくれた。彼と過ごす時間が、この世界で生き続けるためのよりどころになった。それが、わたしたちの運命にどのような変化をもたらすかも知らないままに。それでも文、わたしはあなたのそばにいたいー。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。 ---引用終了 本作は、2020年の本屋大賞受賞作になりますので、2020年以降の本屋大賞受賞作を確認しておきます。 2020年 流浪の月 2021年 52ヘルツのクジラたち 2022年 同志少女よ、敵を撃て 2023年 汝、星のごとく 2024年 成瀬は天下を取りにいく
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気持ちがザワザワしてたので、この本を手に取った 凪良ゆうさんの作品を初めて読んだが、文章表現が全て美しかった 柔らかな風や光、綺麗な自然を連想させるような雰囲気 周りから不審感や嫌悪感を抱かれる二人でも、お互いが引き合う愛に感動した 周りが何を言おうが、二人のことは二人にしか...
気持ちがザワザワしてたので、この本を手に取った 凪良ゆうさんの作品を初めて読んだが、文章表現が全て美しかった 柔らかな風や光、綺麗な自然を連想させるような雰囲気 周りから不審感や嫌悪感を抱かれる二人でも、お互いが引き合う愛に感動した 周りが何を言おうが、二人のことは二人にしか分からない、そんな関係を貫いていく文と更紗 自然体で居れる関係性に憧れた 人生の中で起こる出来事や人間関係などが繊細に描かれていて物語にすーっと吸い込まれるような感覚だった
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わたしが小説に求める要素のひとつに「現実逃避」がある。この作品の設定は、現実をベースにしつつも自分の身には到底起こらないシチュエーションという意味で絶妙な現実逃避になってよかった。泣ける一冊。
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コンプレックスは恐ろしい。 コンプレックスを誰かに打ち明けるということは、嫌われるかもしれない、馬鹿にされるかもしれない、とにかく怖いのです。 人というのは自分の見たいところだけを見たいようにしか見ない。そんな人の怖さが際立っていました。 この作家さんの書く本は、相性がいいの...
コンプレックスは恐ろしい。 コンプレックスを誰かに打ち明けるということは、嫌われるかもしれない、馬鹿にされるかもしれない、とにかく怖いのです。 人というのは自分の見たいところだけを見たいようにしか見ない。そんな人の怖さが際立っていました。 この作家さんの書く本は、相性がいいのか、周波数が合うのか、どれを読んでも物語に深く入りんでしまう感覚があります。
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映画鑑賞後にレビューを見たら、小説の方が良いという感想が多かったので読んでみた。 映画でうーん、ってなって、小説読んでもうーん、ってなった。 ただ私の好みじゃなかっただけか。 映画ではなんでここまでロリコンて言われる理由がよくわからなかったけど、小説ではそこがちゃんと書かれてたか...
映画鑑賞後にレビューを見たら、小説の方が良いという感想が多かったので読んでみた。 映画でうーん、ってなって、小説読んでもうーん、ってなった。 ただ私の好みじゃなかっただけか。 映画ではなんでここまでロリコンて言われる理由がよくわからなかったけど、小説ではそこがちゃんと書かれてたからその部分はすっきり。
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