家族 の商品レビュー

4.1

34件のお客様レビュー

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2025/02/08

一癖も二癖もある両親と兄との生活は、それは壮絶なものだったろうと思いますが、そこに確かに愛はあったのでしょう。それを感じられたから、あの最後のエピローグの言葉が出てきたのだろうと思います。 読み終えた後、表紙の家族写真を見ていると、悲しいような、慈しみのような、哀れむような、な...

一癖も二癖もある両親と兄との生活は、それは壮絶なものだったろうと思いますが、そこに確かに愛はあったのでしょう。それを感じられたから、あの最後のエピローグの言葉が出てきたのだろうと思います。 読み終えた後、表紙の家族写真を見ていると、悲しいような、慈しみのような、哀れむような、なんと表現すれば良いのか分からない、複雑な気持ちになりました。 多くの人にぜひ読んで欲しい作品です。

Posted byブクログ

2025/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

村井理子さんのご本・2冊目。「いらねえけどありがとう」では自身の生活について書かれており、時々村井さんご家族の話がちょろっと紛れていたので気になっていた。 ご本人の言うとおり(書くとおり)、「どこにでもある平凡な町の、平凡な家族の話。」であるけれど、やはりこうして客観的に読んでみると壮絶だなと思う。それはたぶん村井さんだけでなく私も、みんなもそうなのかもしれないけれど。 自身の家族を持ち、琵琶湖畔に住む現在まで、家族(実家)の話をいたって冷静に綴っている。ひどく感情的になることもなく淡々と。なんだかんだありつつ、裏切られつつ、傷つけられつつも受け入れている村井さんを、素直にとても優しい人なのだなと思った。

Posted byブクログ

2024/12/30

ややこしい父や母、兄。 その三人が今は他界して、穏やかな自分の家族を手に入れているエンディングに「あの"四人"は今、私の心の中で静かに暮らしている」の意味は…?

Posted byブクログ

2024/12/02

著者が、家族の犠牲者では無く、他の3人が自分を生き延びさせてくれたのだと考えているとの記述に、そんなふうに考えられることがすばらしいと思った。とても私にはできない。家族のことで悩み続けているが私はまだ解決できない。そもそも亡くなった人には話ができない、わからないまま、というのは共...

著者が、家族の犠牲者では無く、他の3人が自分を生き延びさせてくれたのだと考えているとの記述に、そんなふうに考えられることがすばらしいと思った。とても私にはできない。家族のことで悩み続けているが私はまだ解決できない。そもそも亡くなった人には話ができない、わからないまま、というのは共感できた。 豊かな生活と、大変な生活が交互に訪れる人生をご本人は淡々と描いている。 どんな家族も外からはわからない。でも今、幸せな家族を持ち暮らせているならよかったと思う。

Posted byブクログ

2024/09/22

言葉が出ない。 感想が書けない。 でも、 なんで村井さんの言葉は伝わるのか。 それが感じてくる本だった。 人の感情を読むことが苦手なお兄さん 自分の気持を言葉にすることが苦手なお兄さん その分理子さんは、お兄さんの思いを、お兄さんが言ってほしいだろう言葉を探し選んで代わりに...

言葉が出ない。 感想が書けない。 でも、 なんで村井さんの言葉は伝わるのか。 それが感じてくる本だった。 人の感情を読むことが苦手なお兄さん 自分の気持を言葉にすることが苦手なお兄さん その分理子さんは、お兄さんの思いを、お兄さんが言ってほしいだろう言葉を探し選んで代わりに言ってあげていた。(時もあった。) そして、お兄さんの表情を見て、あっていたのかを確かめる。いつもちゃんと見てるから、なんだかんだ見てるから、寂しそうになったら、今は寂しくなったんだなってタイムリーに気づく。 たぶん、本当はお母さんとかお父さんがすべきことなんだろうけど、それを理子さんはやっていたのかな。 ひたすら観察と想像とそんな自分を俯瞰し続け、 これだけの内容を淡々とまとめ上げる村井さんの筆致がすごい。 「兄の終い」を読んだことがある人は、ぜひこの「家族」も読んでほしい。 なんで良一くんの亀と魚にあんなに真摯になれたのか、それもわかると思う。 エピローグの余韻が残る本だった。

Posted byブクログ

2024/07/09

家族って、どうにもならない。 親は選べないし、どうしても性格が合わない親子、兄弟もいるだろう。 なのに家族だから、全てが嫌いなわけじゃなく、でも迷惑はかけないで欲しくて、どうしようもない家族の後始末を全て終えた作者の重い気持ちがしんどかった。 完璧な人間はいない。ただ自分の後始末...

家族って、どうにもならない。 親は選べないし、どうしても性格が合わない親子、兄弟もいるだろう。 なのに家族だから、全てが嫌いなわけじゃなく、でも迷惑はかけないで欲しくて、どうしようもない家族の後始末を全て終えた作者の重い気持ちがしんどかった。 完璧な人間はいない。ただ自分の後始末の目処は立てないといけないし、なんとかなるだろうは結局何とかする人が我慢して背負ってるだけ、、

Posted byブクログ

2024/04/02

お、重たい…。『実母と義母』も壮絶だったが、こちらはもっと壮絶だ。でも振り返ればそこに愛はあったんだな…家族って不思議だし、会わない家族はそれなりに事情があるということを胸に刻んでおこう。

Posted byブクログ

2024/01/16

著者の家族四人の生きざまが描かれたノンフィクション。父親、母親、兄を次々に亡くす著者自身も、心臓に病を持っていて痛々しい。カバー表紙の家族写真がとても平和そうに見えて、逆にとても物悲しく感じられた。

Posted byブクログ

2023/09/10

感情の振り幅の大きな人が集まると、家庭は安心できるどころか、こんなにも危うい場所になってしまうのかと思う。 母や兄の唐突で不可解な行動が非難されがちだが、二人に対する父や著者自身の拒絶にもベクトルは真逆だがかなり極端なものを感じてしまい、その意味で書き手や登場人物への感情移入は難...

感情の振り幅の大きな人が集まると、家庭は安心できるどころか、こんなにも危うい場所になってしまうのかと思う。 母や兄の唐突で不可解な行動が非難されがちだが、二人に対する父や著者自身の拒絶にもベクトルは真逆だがかなり極端なものを感じてしまい、その意味で書き手や登場人物への感情移入は難しいのに、どういうわけか、一気に読み終わったあと、涙が溢れてしまった。 「毒親の一言で母を、そして父を片付けようとは思わない」 最後に登場するいま現在の著者自身の穏やかで平凡な家族の姿と、それを目指しても離れるばかりでどうにも辿り着けず苦しみ通した四人。でもそれがかけがえのない家族のあり方だったのだと、年月を経て噛みしめるような言葉に胸を打たれたのかもしれない。

Posted byブクログ

2023/08/16

自分と同世代なので自分や周りの友達、親戚などと重ねてしまうけれど、家族の形はそれぞれ全く違う。 親ガチャという言葉もよく使われる中、自分の生活がうまくいかないことを、親や家族のせいだと思っている人に読んでほしいと思います。

Posted byブクログ