脳と人工知能をつないだら、人間の能力はどこまで拡張できるのか の商品レビュー
脳科学・生物学と、人工知能が融合した本であり、小説調に「あと数年後にはこんな未来が待っている…」という、令和版2001年宇宙の旅のような本。 現在の最新研究から、もう少し先はこんな新技術が広まるだろうが過激に描かれており、楽しむどんどん読み進められる。 本屋・図書館によっては、...
脳科学・生物学と、人工知能が融合した本であり、小説調に「あと数年後にはこんな未来が待っている…」という、令和版2001年宇宙の旅のような本。 現在の最新研究から、もう少し先はこんな新技術が広まるだろうが過激に描かれており、楽しむどんどん読み進められる。 本屋・図書館によっては、医学書の棚に並べられており、非常にもったいないと言いたいくらい、皆にオススメする1冊。
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人間の脳の可能性について最新の脳科学とAI技術に基づきまとめられた本。 脳と人工知能の融合の過去、現在、未来のカテゴリーで分けられており、説明されている。 現在の状況だけでもとても驚いた内容であるのに、今後の未来は今まで想像した事の無い内容が盛りだくさんであり、非常に面白かった。...
人間の脳の可能性について最新の脳科学とAI技術に基づきまとめられた本。 脳と人工知能の融合の過去、現在、未来のカテゴリーで分けられており、説明されている。 現在の状況だけでもとても驚いた内容であるのに、今後の未来は今まで想像した事の無い内容が盛りだくさんであり、非常に面白かった。 マトリックスの世界を思い出してしまったが、AIに乗っ取られる世界ではなく、人間の脳も進化(制限が取り除かれ)し、AIと協調できる世界になる事を切に望む。
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研究者のワクワクが詰め込まれた、脳科学とAIの歴史、現在、未来の概要がわかる初心者向けの本。 著者ほどのワクワクを感じられず、むしろどこかに恐怖感というかなにかもやっとしたものを感じるのは僕の無知ゆえなのか。
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脳とマシンをつなぐ、 Brain machine interface。 今はまだ発展段階であり、頭蓋骨に穴をあけて 電極をささないと、正確な脳波を検知できないが、 いずれ、非侵襲型のデバイスが出てくるのだろう。 頭で思い描くだけで、周囲のモノを動かせる。 脳に直接電気信号を送...
脳とマシンをつなぐ、 Brain machine interface。 今はまだ発展段階であり、頭蓋骨に穴をあけて 電極をささないと、正確な脳波を検知できないが、 いずれ、非侵襲型のデバイスが出てくるのだろう。 頭で思い描くだけで、周囲のモノを動かせる。 脳に直接電気信号を送って、 視覚や嗅覚、聴覚を疑似体験させる、 といった、ソードアートオンラインみたいな世界を実現する。 脳をコンピュータ上にアップロードする。 脳と人工知能をつなぐ。 そんな夢のような話が現実になりつつある。
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池谷裕二さん主導の研究テーマなので読んでみました。 脳とAI融合とは「脳と人工知能を接続する」ということですが、まだ初期段階で成果も乏しいし、法的・倫理的な問題もあります。 本書は人工知能開発状況の現状認識に役立ちました。 「人工知能」は「ヒトの脳」と優劣を競う時代から、「ヒト...
池谷裕二さん主導の研究テーマなので読んでみました。 脳とAI融合とは「脳と人工知能を接続する」ということですが、まだ初期段階で成果も乏しいし、法的・倫理的な問題もあります。 本書は人工知能開発状況の現状認識に役立ちました。 「人工知能」は「ヒトの脳」と優劣を競う時代から、「ヒトの脳」といかに共存するかという時代に突入しています。 最近は「AI家電」とか「AIで苦手を分析する教育」など、お気軽にAIを付けた商品が世間に溢れています。 ごく単純なプログラムをAIと言ってるようなものもあるので、AIが付くものは怪しいと思ってしまうようになりました。 「人工知能(AI)」とは何か。 松尾豊先生も「人工知能の定義は専門家の間でも定まっていない」と述べています。 世間では暗黙の了解として、 「人間が普段行うような活動や振る舞い、知的活動を人工的に再現する技術」 であれば、AIと呼んでもよいみたいです。 どのような技術をもってAIだと言っているのか、AIと接する時にはそこを確認しておく必要があると思います。 本書では「脳AI融合」の研究を紹介するのに先立ち、最先端の人工知能の具体例が示されています。 チェス、将棋、囲碁でAIが人間を超えたのは、既に何年も前のことです。 ここ数年では、自然言語処理分野について飛躍的な進歩があることを知ることができました。 Google翻訳も精度が向上しましたが、DeepL翻訳というさらに凄いレベルの人工知能ができており、誰もが使えるようになっています。 私も早速DeepL翻訳でCNNなどの海外の記事を読んでみましたが、かなりこなれた日本語に翻訳されました。(これは使えます。お試しあれ。) GPT-3という文章作成の人工知能も衝撃的で、テーマを与えると専門家が書いたような記事が出来上がります。 DALL・Eは、テーマを与えると画像を作り出す人工知能ですが、これも有名画家が描いたような作品を作り上げます。 DALL・Eは固有名詞の認識には、GPT-3を使っているそうです。 「言語と画像と音声」の「認識と生成」技術の進歩はすさまじいので、人工知能が作ったフェイクニュースに騙されないよう注意が必要です。 脳と人工知能の融合研究では、 ・考えていることを文書化する。 ・夢を読み取る。 ・目が見えなくなった人の視力を取り戻す。 などの実験で、希望が持てそうな成果が出始めていました。 現在、人工知能研究のツートップは米国と中国だそうです。 優秀な研究者を多く確保していることが大きいですが、大規模で超巨額な高性能コンピュータが必要です。 十分な予算を投入できない国や企業は取り残されるのが、人工知能研究の世界です。 発展著しい人工知能ですが、課題があります。 それは、「意味を理解していない」「人工知能に意識は宿るか」ということ。 人工知能は結局はコンピュータ上のプログラムに過ぎません。 このあたりの話題については他に面白そうな本があれば読んでみようかと思います。 本書で述べられていた内容ではないですが、最近AIの恩恵を大いに受けたものとしてコロナワクチンがあります。 通常10年かかるものが、短期間で開発できたのもAIの活用によるところが大きいそうです。 モデルナなどは、2010年設立の(市場で販売する製品は1つもなかった)ベンチャー企業だと知って、AIの有効活用がいかに重要であるかを感じました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
多くの著作をお持ちの池谷裕二氏の監修の元、プロジェクトメンバーの紺野大地さんが丁寧な筆運びで最新の脳科学-人工知能の研究論文を短い単元で紹介してくれています。紺野さんが年下というのが少し衝撃を受けたのはともかく、昨今トレンドの渦中に渦巻いているテーマに関して大局的に学ぶことができましたね。 MBIのテーマではかのイーロンマスクが新会社を設立してこの分野で多大なリソースを投資して技術発展に寄与しているなんて、まったく知らなくて驚き。サイファイでしか疑似体験できなかった世界が、現実に迫っているのをひしひしと感じました。特に四肢麻痺や精神・神経疾患の患者をサポートする技術応用は、明確な社会的意義を見出せているし、何となく夢物語とロマンの狭間でむんむんする科学者たちを想像してたけど、現実利益とマッチングも存分に可能性あるんだなーと。 最終章のオッカムのカミソリと人工知能によるダイレクト・フィットのジレンマ。人間の能力を凌駕する心理に対して、人間は理解できずに受け入れることはできるのか、壮大な論点です。紺野さんは今までも脳がアップデートされてきている実例を頼りに、明るい未来を提示してくれていて、2050年ごろには(まだ生きてると信じたい)今と全く違った世界が広がっているのかなーと夢想に耽るのも悪くない。ディストピアだけは勘弁と思う気持ちもありますが、人間の好奇心・探究心はノンストップなのさ、ふふん。
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新しい情報が盛りだくさん。 倫理的な警鐘は忘れていないものの、技術至上主義的で、新たな気付きは無い。 「脳が感じる=脳に電気刺激を与える」と随所にあるが、今後の人工知能のブレークスルーは、本文に言及されているとおり、「身体性」が肝だろう。
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脳とかAIの最先端の技術内容もたくさん載っていたが、割とそれらに携わる人の考え方とか向き合い方がとても印象的でした
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デジタルテクノロジーとAIと生物学の進展から人間の脳に対しての新しい世界が生まれつつある。 脳とAIの融合についての研究が進んでおり出版物も多くなっている。この本はそれらの理解を深めてくれると同時に東大・日本に於ける脳の解明の最前線を知らしめてくれる。 素人の感覚からは想像もでき...
デジタルテクノロジーとAIと生物学の進展から人間の脳に対しての新しい世界が生まれつつある。 脳とAIの融合についての研究が進んでおり出版物も多くなっている。この本はそれらの理解を深めてくれると同時に東大・日本に於ける脳の解明の最前線を知らしめてくれる。 素人の感覚からは想像もできない脳の可能性が垣間見えてきている、そしてそれを活用する(難病の治療、人間という種の拡張、新たなる種の「創造」)研究の一端を知ることができる。日進月歩のスピードでこの分野も進んでいることも認識させられました。
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人工知能や脳科学、そして、脳と人工知能融合の現状をおさらいした上で、著者の脳と人工知能融合研究プロジェクトを解説し、更には脳とと人工知能融合の今後についてもその展望を描きます。 著者の研究は、脳に新しい情報を与える脳チップ移植、脳ができないことをサポートする脳AI融合、脳と環境を...
人工知能や脳科学、そして、脳と人工知能融合の現状をおさらいした上で、著者の脳と人工知能融合研究プロジェクトを解説し、更には脳とと人工知能融合の今後についてもその展望を描きます。 著者の研究は、脳に新しい情報を与える脳チップ移植、脳ができないことをサポートする脳AI融合、脳と環境をシームレスに繋ぐインターネット脳、個体間の情報共有を目指す脳脳融合の四つでありAIと表記されていなくてもAIがそこでの重要な役割を担ってます。 また、脳研究における次世代の三つの目標としては、高い精度で「脳情報の読み取り」と「脳への情報の書き込み」を行う技術の開発、ブレインマシンインターフェースを用いた神経・精神疾患の治療、そして赤外線、紫外線、放射線、磁気などの新たなモダリティ(感覚)の近く獲得の三つを挙げてます。 冒頭の2XXX年の未来予測でも描かれているように、人間は最終的に脳の情報が全てなので、そこに直接アクセス可能になると現状のメタバースはもはや子供だましで、栄養のバランスがとれた錠剤を飲んで、脳には美味しいステーキを食べた情報が与えられる世界ってもはや仮想世界マトリックスと同じではないのかな。科学者の先生がSFと同じことを語るとは凄い時代になったものです。
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