山亭ミアキス の商品レビュー
刺さってしまった。 マカンマランのような食に関する話かと思いきや エッ 子供の虐待?不思議な思考を持った黒猫 悲惨な日常の一コマから続いていく謎のホテル 山亭 状況が繋がっていき、引き込まれていく。 神話伝説を理解できないままであっても気持ちが入り込む。あとは読んでのお楽しみで
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怪しげな山の中のホテルで起こる、不思議な出来事。ハラハラドキドキはないけど、面白くてどんどん読み進めてしまった。
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子どもや女性が虐げられる対象の代表格となる風習は、さっさと廃れればいいのにと思う。 否、全ての属性において、それが差別の対象となるなかれ。 理想論ではなく、大前提とならんことを。
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猫の持つ不思議な魅力に翻弄される一冊。 「猫は人間の観察者であって、飼い慣らされた他の動物とはわけが違うのです」 いつも庭を横切って仲間の元へ向かうあの猫も、ミアキスの末裔かもしれない。 山亭ミアキスを訪れた人は、みんながみんなハッピーエンドになるわけではないし、ひどい目にあっ...
猫の持つ不思議な魅力に翻弄される一冊。 「猫は人間の観察者であって、飼い慣らされた他の動物とはわけが違うのです」 いつも庭を横切って仲間の元へ向かうあの猫も、ミアキスの末裔かもしれない。 山亭ミアキスを訪れた人は、みんながみんなハッピーエンドになるわけではないし、ひどい目にあった人も、前を向いてこれからを歩む人もいる。 でもそれは、人間の観察者である猫が気づかせてくれたこと。 ただ教えられたり指摘されるのではなく、自分で自分の現状や本当の気持ちに気づくから、それぞれの方向に次の一歩を踏み出すことができる。 恐ろしいように思えて、慈悲深く愛情に溢れたいきもの。 ますますそんな猫の虜になってしまう。 そして白猫パンガー、実にいい仕事をする。 バターミルクたっぷりのボクスティ、熱々のカスタードソースをかけたアップルタルト、パセリとディルの入ったホワイトソースをかけて食べるコーンドビーフ…。 マカン・マランもそうだけれど、古内さんの描くお料理はどれも本当に魅力的。 アイルランドの妖精の話も興味深い。 ケルト文化は心惹かれるものがたくさんあるな。 ”誰からどう思われようが、知ったことじゃないよ。要は自分がどうしたいかさ” ”みんな、自分の目的のために、自分を鍛えてるんだ” ”俺たちは、元々群れを成したりしない。一緒にいるのは、それぞれの目的のためだ。だからいつだって自由だし、迷ったりしないのさ” 猫のように誇り高く、自由に、意思を持って生きることは、なんて素敵なことだろう。
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不思議なストーリー。こういう話はなんというかカテゴリーなのだろう。 ファンタジーでもあり、人間模様でもあり、事件も起きる。 すーっと勇気がお腹に落ちるようなかんかくでした。
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古内一絵氏は、こんな作品も書かれるのか と、びっくり! マカンマランからは、想像出来ない。 昔話や神話には、残酷なものもあるし 猫の変貌がまた凄い! いやぁ、 ますます猫は化けると言われるなぁ、、 ちょっとホラーっぽい猫の話 ぞわぞわしつつ読み続けると やっぱり猫って悪くない...
古内一絵氏は、こんな作品も書かれるのか と、びっくり! マカンマランからは、想像出来ない。 昔話や神話には、残酷なものもあるし 猫の変貌がまた凄い! いやぁ、 ますます猫は化けると言われるなぁ、、 ちょっとホラーっぽい猫の話 ぞわぞわしつつ読み続けると やっぱり猫って悪くないと思えてくる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
連作短編集。5話とも、主人公が山奥で迷い、豪華なホテル?お屋敷?「山亭ミアキス」に辿り着く。そこではびっくりするような美男または美女のオーナーと、癖がありそうなワンピースの受付女性、若いボーイ、アイルランド出身の料理人がもてなしてくれる。 第1話「競わせる女」・・・芸能事務所で働く女性。担当するアイドルグループがいじめ・地方についてのディスりをやらかし、謝罪行脚の途中。自分自身が若い子たちを消費する側だとわかる。 第2話「逃げる男」・・・田舎に帰った綿引。付き合っている女性の所に居候し働いていない。自分は両親に恵まれず、祖父母に育てられたこともあって、あまり生に執着していない。そのうち彼女が妊娠したということで、生命保険に入らされそうになり、恐ろしくなって逃げ出す。着いた先が「山亭ミアキス」。オーナーは美女で、夜な夜な綿引と過ごしているらしいが、綿引はどんどん元気がなくなっていく。実は精気を吸われていたっぽい。恐ろしくなって逃げ帰る。その後は淡々と恋人と暮らし、働くのだった。 第3話「抗う女」・・・30代半ば女性寺本。大手マーケティング会社に入社し、社外広報担当に抜擢されたが、35歳を過ぎると途端に別の仕事へ回された。また、逃げるように結婚したが、夫は浮気癖があった。義母とも折り合いが悪く離婚。会社も退職したが、再雇用先もなく息抜きのつもりで隠れ家の宿を予約していた。しかしたどり着いたのは「山亭ミアキス」オーナーから秘湯を勧められたが、後日、入浴シーンが盗撮され、SNSにあげられていたのだった。結局、寺本は故郷の田舎に帰る。しかし、寺本の美容方法に興味をもった地元の人たちに請われ、「ミアキス」で飲んだお茶や、薬用酒を作るワークショップ開いたり、ヨガ教室を開いたりして新しい人生を歩みだす。 第4話「隠れる少年」・・・高校生中園健斗。アメリカンフットボール部の主将。部活としてはまだ新しいクラブのため、専門のコーチはおらず、顧問の塩野のみ。塩野は一応経験者だが実績のある選手ではなかった。そのため、ひたすら根性や猛練習で指導し、叱責も厳しくなっていた。これまで楽しくプレーしていた部員達もだんだん辞めるようになってきた。合宿中健斗はなんとなく外へ抜け出した。着いた先は「ミアキス」。スタッフ達は健斗を襲わない。学ぼうとする若者が好きなのだ。その代わり塩野のことを呼び寄せる。アイスランド出身のパンガーの料理で本音が出てしまった塩野は、結局自分のための指導だったことを吐露。オーナー達は塩野に襲い掛かろうとするが健斗は止めた。それ以降塩野は過労で倒れ、健斗たちは外部の講師の指導を受けつつ、自分たちで練習することにした。 第5話「背負う女」・・・五十嵐園子、28歳。家族からは虐げられ、それが嫌で都会に出てきたが、ホストに引っかかり妊娠してしまう。世の中をはかなんで自殺しようとする。乗ったバスが事故で止まり、待機所として案内されたのが「ミアキス」。散歩がてらに湖の方に歩き出すが、そこで女の子にお母さんと間違われる。女の子はこの作品の初めから出てきている。虐待により放置され、車中で熱中症で亡くなった。ずっと母親を待っているらしい。結局、園子は「お母さんじゃない」と拒絶されてしまう。その後ホテルで巨大な蛇に出会うが、蛇は女の子を狙っているのではないかと思い、蛇の後を追いかける。そこで巨大な黒猫たちが助けてくれるが、猫たちは湖の近くまではいけない。園子は生まれて初めて自分の言葉で叫んで蛇を退治したのだった。 終章・・・「ミアキス」は突然力に目覚めた猫たちが修行を行う場所。オーナー・黒髪の美男美女は黒猫。湖に入った小さな女の子の魂を救うために、これまでつまらない人間の精気を吸いながら妖力を蓄えていたのだった。 めっちゃ面白かった。一気読み。出てくる人間たちは、優しすぎたり、真面目だけどちょっと頑なすぎたりといった感じで、必ずしも完全な悪人というわけではない。むしろそんなちょっとした癖のある人達を受け入れつつ、精気を吸いつつ相手している猫たちの気ままな様子に癒される。各話に挟まれる猫に関する世界中の昔もすごく興味深く読めた。始めと終わりの方にあった、黒猫と亡くなった女の子の場面はジーンときて、この本全体をしっかりひとつの作品にまとめていたなーと思う。
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料理は美味くても、この不思議な宿には辿りつきたくない(笑 そう言えば猫ちゃんにじっーと遠くから見られた記憶あるなと思いました…
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悩みをかかえる人達が導かれてくる山亭。料理は美味しそうだし、素敵なところ(*´∇`*)と思っていたら、恐ろしい事が…((((;゜Д゜)))でも、その後は良い方向へ…という不思議な話(^^;)行ってみたいような、行きたくないような(--;)猫の愛は偉大?(T-T)
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